【RIZIN】ライト級GPを占う好カード！ クルックシャンク「対戦相手を恐れない彼を、倒したい」vs ムサエフ「相手の得意な立ち技を恐れることはない」

　2019年6月2日(日)兵庫・神戸ワールド記念ホールにて『RIZIN.16』が開催される。 　地上波フジテレビ系列でも6月2日（日）の19時～21時まで全国ネットで生放送される同大会で、生中継枠に含まれないライト級の2選手のカードが、格闘技ファンから熱い注目を集めている。 　2019年開催予定のRIZINライト級GPを前に、同級の門番として君臨するダロン・クルックシャンク（米国）と、2018年の年末に大尊伸光をパウンドで2R TKOに下したトフィック・ムサエフ（アゼルバイジャン）の“強打”対決だ。 　10連勝中のムサエフはその10連勝のすべてがKO・TKOによるもの。遠間で懐の深い打撃から、バックキックやローキックなどを放ちながら近づき、強い腰を活かして相手をテイクダウンするダブルレッグも強力だ。何よりムサエフの脅威はパウンドにある。ひとたひテイクダウンを奪うと、ガードの中からでも長くて強いパウンドが相手を襲う。 　対するクルックシャンクは、2018年5月に松本光史を左ハイキックKO、7月にトム・サントスに前転キックからのパスガードでマウント＆ヒジ打ちTKO勝ち、さらに9月には元UFCの強豪ディエゴ・ブランダオンを2R開始早々の跳びヒザ蹴りからのパウンドで沈めて3連勝を飾った。 　大晦日のRIZIN.14では、元UFCファイターのダミアン・ブラウンを相手に得意の打撃で優勢に試合を進めるも、自ら入ったダブルレッグにギロチンチョークを合わされ、連勝が「3」でストップしている。クルックシャンクは得手不得手がはっきりしているファイターなだけに、ムサエフは組みも混ぜたプレッシャーで門番を倒し、GPへの扉を開くか。 　じりじりと詰めるムサエフは左右スイッチするが、基本はオーソドックス構え。バックキックも放つが、この攻防はクルックシャンクも得意とするところ。むしろムサエフとしてはその動きを呼び水にテイクダウンに繋げたいところだろう。クルックシャンクは圧力をかけられたときに下がりながらの打撃をいかに打てるか。 　5月31日、大阪市内のホテルで事前インタビューに臨んだクルックシャンクは「打撃を当てて動き回ることで勝ちたい」と、コーナーやロープに詰まらず、徹底したスタンド勝負を予告。 　対するムサエフも「彼の得意な立ち技を恐れることはありません」とスタンド勝負に応じる構えを見せながらも、旧ソ連系の強豪選手と合宿を積んできたことを明かしており、クルックシャンクが苦手とするレスリングの展開にも磨きをかけてきたことは十分に予想できる。 　ともに変則的な構えから、クルックシャンクが打撃を当てるか、ムサエフが組みも混ぜてドミネートするか。それとも……。海外勢同士の対戦ながら、RIZINらしいワイルドでハイレベルな攻防が期待できそうだ。 クルックシャンク「私のやり方を貫きたい」 ――現在のコンディションは？ 「非常にいい状態だよ。リラックスできている」 ――対戦相手のトフィック・ムサエフ選手の印象は？ 「非常にタフで攻撃的であり、彼も戦う準備が出来ていると思う」 ――どんな試合になりそうですか？ 「2人ともスタンドで戦っていきたいね」 ――ムサエフ選手の打撃のレベルはどう評価していますか？ 「彼は攻撃的であり、対戦相手を恐れていない。そんな彼を倒したいと思うよ」 ――戦ううえでの注意点はありますか？ 「私は私のやり方を貫きたい。打撃を当てて動き回ることで勝ちたいと思う」 ――前回のダミアン・ブラウン戦の逆転負けの反省点はありますか？ 「スタンドでは確かに私のペースで試合をやっていたと思う。しかし前のような失敗（※テイクダウン狙いにギロチンチョークを合わされた）は今回はしないよ」 ――ライト級GPに出場するためのラストチャンスだと思いますが。 「もちろんGPには出たいと思う。そこに到達できるように頑張りたい」 ――次がRIZINで9試合目。クルックシャンク選手は勝っても負けても決着がついています。フィニッシュへのこだわりは？ 「自分のやり方で突き進んでいきたいと思うよ」 ――RIZINの外国人選手で最多出場であり、福岡や名古屋でも試合をしているのはダロン選手だけです。 「それは素晴らしいことだと思っているよ。RIZINで戦うことは好きだからね。訪れた場所すべてで、戦うことの素晴らしさ、戦いを見ることの興奮を伝えていきたいね」 ――日本のファンからの期待度も高い一戦。期待通りのエキサイティングな試合になるでしょうか。 「イエス。私は常にファンの期待に応えようと努力しているよ」 クルックシャンク「ミシガンで角度を作る練習をしてきた」（※事前コメント） 「（前回は）良い試合ができたと思っている。早くまた試合がしたい。（対戦相手のムサエフは）とてもタフだ。レスリングもできてパンチも上手い。（この試合に向けて）ファイトキャンプはばっちりだった。Michigan Top Teamはいつも俺を最高の状態に仕上げてくれる。試合の作戦と、角度を作る練習をしてきた。（試合のテーマは？）アメリカ愛。（RIZINという舞台は）RIZINは我が家から離れたもう一つの我が家だ。日本のファンのために戦う事はこの上なく最高の事だ。（今回の試合で観てほしいポイントは？）ノンストップで動き回るアクションたっぷりの試合に期待していてくれ」 ムサエフ「アゼルバイジャンにとても強い選手がいることを証明したい」 ――現在のコンディションは？ 「とてもいいです」 ――対戦相手のダロン・クルックシャンクの印象は？ 「とても強い相手で彼と対戦できることを嬉しく思います。とても強いですが私は負けません」 ――どんな試合を見せたいですか？ 「神戸の人達にとても良いパフォーマンスを見せたい。そして、アゼルバイジャンにとても強い選手がいるということを証明したいです」 ――クルックシャンクの動きで警戒しているところは？ 「彼はスタンドでの打撃を得意としているようだが、私も負けずに立ち技をよく見せたいと思います。それで素晴らしい打撃を見せたい。彼の得意なことをやって、観衆が満足してくれればいい。彼の得意な立ち技を恐れることはありません」 ――どのような強化をしてきましたか。 「ウクライナで練習してきました。1人でなくチームで組んでいい練習を積んできました。ウクライナ人だけでなく様々な人種がいて、とてもいい旧ソ連の選手がトレーニングを積んでいます。ダゲスタン、ウクライナ、ロシア、他民族で構成されているチームです」 トフィック・ムサエフ「真っ向勝負をしたい」（※事前コメント） 「（前回の試合は）怪我もなく最高に気分が良かった。RIZIN.14が終わってもしばらくずっとあの余韻に浸っていたよ。（対戦相手のクルックシャンクの印象は）彼は常に世界のトップ戦線で戦ってきた。そんな彼と真っ向勝負をしたい。（この試合に向けて）初めてウクライナのキエフでファイトキャンプを組んだ。ウクライナのMMAチームではとても良い練習ができて準備万端だ。（今回の試合のテーマは）世界中のMMAファンを楽しませるような試合をする事だ。（RIZINという舞台は）RIZINは夢が叶う舞台だ。俺の夢は既にかなえてくれた。（今回の試合でファンに観てほしいポイントは）最高の試合をする。試合のすべてを観てほしい」