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レポート

【Krush】トーナメントは中島千博がダウンを奪って本命・横山朋哉に勝つ、近藤魁成が40秒KO勝ち

2022/01/28 19:01
Krush.1332022年1月28日(金)東京・後楽園ホール ▼メインイベント(第9試合)第10代Krushスーパー・フェザー級王座決定トーナメント決勝戦 3分3R延長1R〇中島千博(POWER OF DREAM)判定3-0 ※30-28×2、29-28×横山朋哉(リーブルロア)※中島が第10代王座に就く。  準決勝でダウンを奪われるも2Rに逆転KO勝ちした横山と、1RでKO勝ちした中島による決勝戦。肉体的ダメージは横山の方が上か。  1R、サウスポーの横山は中島の動きをよくみて強いローを蹴っていく。中島は左右に構えを変えつつ、細かいステップ。中島はワンツーから前へ出て左ハイを蹴るが当たりは浅い。中島の左ローには横山が左フック。  2R、横山が右ボディから左フック、中島はローに右ストレートを合わせる。横山の左右フックをしっかりブロックする中島は飛び込んでのヒザ蹴り。そして横山の左右フックをブロックすると左フックを返す。前へ出て右ストレート、前蹴りを放つ中島。接近戦でも中島は左アッパーから右フック。右フックの相打ちでも打ち勝つ。l  3R、中島は左ローを蹴り、横山が前に出てくるタイミングに合わせて左ハイを蹴る。そして横山が左ミドルを蹴るところへドンピシャのタイミングで左フックを合わせてダウンを奪う。  その後も横山のパンチに左ハイを合わせる中島は、足払いで豪快にコカす場面も。横山は左右フックで反撃するが、中島の両腕ブロックは固い。中島が打ちに行けば横山も最後まであきらめずに倒しに行き、最後は打ち合いで終了。ダウンを奪った中島が判定勝ちで新王座に就いた。 マイクを持った中島は「皆さんがいたから僕は今日のために毎日練習を頑張ってこれたし、応援してくださる方のために 恩返し出来ればと思っていました。4歳からずっと空手を教えてくださった相見先生ありがとうございます。キックボクシングを教えてくださった古川会長ありがとうございます。僕にとってこの2人の師匠がいなければ今の僕はいないと思っています。このベルトに恥じないようこれからも精進して頑張っていきます。まだK-1のベルトが残っているので、そこを目指して頑張っていきます」と語った。 [nextpage] ▼セミファイナル(第8試合)-66.5kg契約 3分3R延長1R〇近藤魁成(大成会館/キックボクシングジム3K)KO 1R 0分40秒 ※右フック×アラン・ソアレス(ブラジリアンタイ)  近藤は幼少期より空手を学び、難病を克服して2017年に高校1年生でK-1甲子園を制覇。2018年3月にプロデビューを飾り、2018年K-1甲子園を連覇。2019年5月、木村“フィリップ”ミノルのKrushウェルター級王座に挑戦し、KO負けで初黒星を付けられたが、ヒザ蹴りでダウンを先制してあわやの場面を作り出した。11月のK-1ではKrushスーパー・ウェルター級王者ジョーダン・ピケオーの牙城に挑んだが、2R2分40秒、KO負け。  2020年8月には「第7代Krushウェルター級王座決定トーナメント」に出場するも決勝でアクシデントによりTKO負けを喫し、またも王座に手が届かなかった。2021年3月にマキ・ドゥワンソンポンに判定勝ちし、今回からスーパー・ライト級に転向(今回は契約体重)。戦績は6勝(4KO)3敗1分。  ソアレスはK-1にも多くの選手を送り込んでいるダニロ・ザノリニ率いるブラジリアンタイに所属し、強靭な肉体とタフネス、パワフルなフックを武器とする攻撃的なファイトスタイルで戦績は13勝(4KO)4敗。これまでFIGHT DRAGON -67kg王座、GOLD RUSH同級王座を獲得している。2021年9月の「K-1 WORLD GP第2代ウェルター級王座決定トーナメント」でK-1に初参戦し、1回戦で安保瑠輝也に1R31秒でKO負け。今回K-1 JAPAN GROUPでの初勝利を目指す。  1R、右カーフを蹴って潜り込んでフックを放とうとしたソアレスに近藤は右ヒザを突き上げる。さらにヒザを突き上げていくとソアレスの動きが止まり、最後は近藤が右ヒザから左ヒザ、そして右フックをフォロー。レフェリーがスタンディングダウンをとった直後にソアレスが倒れ、近藤の秒殺KO勝ちとなった。  マイクを持った近藤は「65kgに来た以上、今日見せられたと思うのでしっかり獲ります」と、スーパー・ライト級でタイトルを狙うと宣言した。 [nextpage] ▼牧平圭太引退エキシビションマッチ 2分2R―野杁正明(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/K-1 WORLD GPウェルター級王者)勝敗なし―牧平圭太(HALEO TOP TEAM/第3代Krushウェルター級王者)  牧平は1988年12月14日、広島県出身。サウスポーから繰り出す蹴りを武器に、2009年5月からKrushで活躍。2014年4月に山本優弥とのKrushウェルター級王座決定戦に勝利し、第3代同王者に就いた。2015年7月の初代K-1スーパー・ウェルター級王座決定トーナメントでは1回戦で強豪ディラン・サルバドールを撃破。準決勝でマラット・グレゴリアンに敗れたが日本人として唯一のベスト4進出を決めた。2019年12月の加藤虎於奈戦を最後にリングから離れていたが、今回の引退を決意。生涯戦績は20勝(7KO)15敗2分。  引退エキシビションマッチ2分2Rの相手は現K-1 WORLD GPウェルター級王者の野杁。牧平と野杁は2012年8月に対戦し、野杁が判定勝ちしている。この試合では気合いの入りすぎた牧平が、スリップした野杁の顔面を蹴ってしまい、減点1が与えられたということがあった。37戦で最も印象に残っている試合はと聞かれると、牧平はこの野杁戦をあげている。  1R、サウスポーの牧平は右へ回り込みながら左ミドル&右ロー。野杁は“蹴ってこい”と言わんばかりの笑みを浮かべ、強い右ローを蹴っていく。容赦なく右カーフを蹴り、牧平がバランスを崩すとすかさず顔面へヒザを突き上げる野杁。  2R、ガードを固めて前へ出る野杁は強い右ロー、潜り込んでの左ボディと全く容赦なし。牧平も左右フックから左ローとコンビネーションで応戦するが、パワーの違いは歴然。野杁が右の三日月蹴りで牧平を下がらせ、左ボディと右ロー。牧平も最後まで蹴りで応戦してエキシビションを終えた。  牧平に全力で応えた野杁は「牧平選手、現役生活お疲れさまでした。最後の試合、エキシですけれど最後に僕を指名していただいて嬉しかったです」とのメッセージ。  続いて牧平の引退セレモニーが行われ、かつてKrushのタイトルマッチを争った渡部太基と塚越仁志、そして妻と子供たちからの花束贈呈。  同門の山内佑太郎(HALEO TOP TEAM)の引退セレモニーも同時に行われ、山本優弥と城戸康裕、応援団代表からの花束贈呈。  最後に牧平と山内が揃ってリングに上がり、HALEO TOP TEAMの三崎和雄より花束が贈呈され、10カウントゴングが鳴らされた。 ●牧平圭太のコメント「世界最強の強さを肌で味わえて一生の思い出になりました。格闘技というスポーツは生きることと死ぬことを身をもって感じる激しく厳しいスポーツです。だからこそ人に感謝できる心の在り方や食べ物のありがたみを深く感じられる素晴らしいスポーツです。僕はもうひとつ素晴らしさを学びました。それが所属であるHALEO TOP TEAMでディビッド社長、三崎さん、山内さん、インストラクターで仕事に入らせていただいているヴァンゲリング・ベイの新田会長、白川さんを筆頭に強さの中にある優しさをたくさん学ばせていただきました。こんなにも学びの多い格闘技を一人でも多くの人がやり、王者を目指してくれればと願っています。この牧平、15年東京にいましたが、3月から地元である広島県福山市、自然が溢れる街で子供たちと大人たちまで笑顔と運動をつなぐキックボクシングとパーソナルトレーニングのジムをやります。そちらの応援もどうぞよろしくお願いします。そして、格闘家の牧平圭太を今まで応援どうもありがとうございました」 ●山内佑太郎のコメント「僕は全日本キックボクシング連盟という団体で格闘技を始めてそこで2本のベルトを獲らせていただきその後Krushに主戦場が変わり、このKrushのベルトをどうしても獲りたい、絶対にベルトを巻きたいと強く思い、22年間という長い時間格闘技に携わらせていただきました。何もなかった僕が長く格闘技を続けて来れたのはどうやって勝つかを一生懸命に考えて練習してきたことと、たくさんの方が僕に携わって手助けをしてくれたからだと思っています。  僕と牧平、そして先に引退した木村という男が全日本キックが消滅したときに所属ジムがなくなり、3人でチームでやっていこうと決意しました。当時練習場所がなかった僕たちを快く引き受けてくれたのがPODの古川会長でした。自分の所属選手のように僕たちを受け入れてくれて、毎日毎日一生懸命練習して選手としてレベルアップすることが出来ました。僕たちにとってとても大切な時間でした。そしてTANG TANG FIGHT CLUBの鈴木さん、こちらにもお世話になり本当にありがとうございました。  その当時。格闘家の人たちともたくさん知り合えたんですけれど、その中でも選手として物凄い憧れていて雲の上の存在、ファンとして純粋にカッコよくて好きだった三崎和雄さんと出会うことができ、以来僕たちをとても気にかけてくれて時が経ち、僕たち3人をチームとして引き受けてくれました。本当にその時間は僕たちにとっても光栄すぎるくらい素敵な時間で、ハレオの素晴らしい皆さんと関わらせていただき僕たちはレベルアップすることが出来ました。いつも親身に温かい気持ちで見ていただきありがとうございました。  僕がこんなに長く続けてこれたのはたくさんの方に携わったからです。一生懸命に頑張ってこれた山内佑太郎の根本、エネルギーの源は大切な時間と大切なお金を使って、チケットを買い毎試合毎試合会場に足を運んでくれた山内佑太郎応援団がいたからでした。みんなが喜ぶ顔を見たくて一生懸命頑張ってこれたし、もっともっとみんなが喜ぶ顔を見たいなと思ってちょっと長く続けすぎちゃいましたけれど、今日をもって引退することが出来ました。  20221年9月20日、K-1よこはまつりという大きな舞台で城戸選手という強くて偉大な選手に引退試合を受けていただき、今日はずっと一緒にやってきた牧平と一緒のタイミングでリングを降りることができ、今日もチケットを買って足を運んでくれた山内応援団、サポートしてくれたハレオの皆さんの前で一緒に10カウントを聞けるというのは本当にファイターとして最高の終わりを迎えられたと思います。  こんな終わりを迎えられるとは思っていなかったので本当に嬉しいし、K-1 JAPANの皆さん本当にありがとうございます。このリングで戦ってこれて本当に良かったと思います。22年間幸せな時間をいただきありがとうございました」 [nextpage] ▼第7試合 Krushフェザー級 3分3R延長1R×龍斗(team NOVA)判定0-3 ※28-30×2、27-30〇兼田将暉(RKS顕修塾)  龍斗は2017年3月からK-1 JAPAN GROUPに参戦し、椿原龍矢、璃明武、佐々木洵樹らと対戦。内田晶、小倉尚也、國枝悠太からは勝利を収めている。前戦は5月に稲垣澪に判定負け。戦績は6勝12敗2分。  兼田は関西キック界のフェザー級でトップに君臨する22歳。『K-1甲子園2017』の-60kgで優勝した後、ACCELフェザー級王者、元HEATキックライト級王者、元RKSスーパーフェザー級王者と3つの団体で王座を獲得している。今年4月には『KNOCK OUT』に参戦し、栗秋祥梧から判定2-0で勝利を収めたサウスポー。戦績は15勝(6KO)2敗。  1R、蹴りを多く出すのは龍斗。兼田は左ストレートを狙い左ミドル。右へ動きながらの左ボディも打つ。左ミドルを蹴っていく龍斗だが、兼田の右フック&左ストレートが龍斗の顔面を捉える。さらに兼田は右カーフキック。  2Rになると兼田は左ローを龍斗の奥足に狙い撃ち。前へ出る龍斗だが兼田の顔面とボディのコンビネーション、ヒザ蹴り、左ローが的確に決まる。ボディ、顔面、足と攻撃を振り分け、なおかつ手数も多い兼田。右ミドルで反撃する龍斗に的確にパンチを当てていった。  3R、カーフの蹴り合いから右ストレートと右ミドルで前へ出るのは龍斗。兼田はクリンチしてきた龍斗に思い切り左フックを叩きつけ、バックハンドブローも繰り出す。龍斗は右ハイでの逆転を狙うが、兼田は左ストレートにボディ、左ローと攻撃を振り分ける。最後も攻撃をまとめた兼田が、初参戦初勝利を飾った。 [nextpage] ▼第6試合 Krushフェザー級 3分3R延長1R×桝本翔也(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)KO 3R 1分52秒 ※3ノックダウン〇國枝悠太(二刃会)  桝本は現K-1フェザー級王者・江川優生や芦澤竜誠、朝久裕貴から勝利を奪っている実力者だが、スーパー・バンタム級に階級を下げてからは4連敗。フェザー級に階級を戻してからは10月と12月に連勝したが、2020年7月の椿原龍矢戦では壮絶KO負け。今年2月大会でも佑典に1RでTKO負けと連敗を喫した。戦績は15勝(7KO)17敗2分。  國枝はMA日本キックボクシング連盟を主戦場にし、今年1月からKrushに参戦。初戦は龍斗に判定で敗れたが、3月の2戦目では林京平を1Rで豪快KO。6月には鷹大も初回KOで仕留め、9月にK-1初参戦を果たしたが小澤海斗に判定で敗れた。戦績は10勝(5KO)6敗3分。  1R、桝本はガードを高く上げてじりじりと前へ。國枝はステップを使って回りながらジャブを突く。コーナーへ詰めた桝本が左フックをヒットさせると、すかさず國枝も右を打ち返す。左フックをヒットさせる松本だが、國枝が前蹴りからワンツーの右ストレートを打ち抜くともんどりうってダウン。そこから両者打ち合いとなるが、再び距離を取る。  2R、國枝は顔面とボディへワンツー、軽快なステップで動いてじりじり追ってくる桝本から離れる。桝本の攻撃に必ずワンツーを返す國枝。しかし、桝本がロープに詰めると左右ボディと左フックをもらう。すると國枝は右カーフを連発。國枝のワンツーと桝本の左フックという図式となり、終盤は國枝がワンツーを何度も当てた。  3Rが始まってすぐ、桝本がローを蹴ってきたところにワンツー・スリーの左ストレートを合わせた國枝がダウンを奪い、さらに右フックでダウンを追加。連打で仕留めにかかる國枝に桝本も左右フックで応戦するが、ガードが下がるところへフックをもらい続ける。そして桝本が左フックを振ったところへ國枝も右フック。これで3度目のダウンを奪い、國枝がKO勝ちを収めた。  國枝はマイクを持つと「帰ってきました。6月の天心選手と武尊選手の試合が盛り上がっていますが僕が今年もっと盛り上げるのでよろしくお願いします。それと自分の先輩が白血病になって頑張って戦っています。みんな応援してください」と訴えた。 [nextpage] ▼第5試合 Krushバンタム級 3分3R延長1R×橋本裕也(K-1ジム五反田チームキングス)判定0-3 ※27-28×3〇中澤誠弥(PITBULL)  1R、サウスポーの橋本は右へ回り込みながら左三日月蹴り、中澤も右の三日月を蹴り返す。カーフも蹴り合う。橋本のいきなり放った左ハイがヒットし、すかさず左ストレートも繰り出す橋本。そしてラウンド終了間際に右ストレートを伸ばしてきた中澤に左フックを叩き込んでダウンを奪う。  2Rもカーフを蹴り合う両者。お互いに前手でけん制し、お互いにカウンターを狙い合うような展開に。その中でも前へ出る攻めの姿勢の中澤が右フックをクリーンヒットさせ、右フックの追撃でダウンを奪い返す。一気に左右フックで畳みかける中澤。  3R、橋本は左カーフを蹴るが、中澤はフックで突進。蹴りでペースを取り戻していく橋本だったが、中澤の右をもらって大きく仰け反る。互いにダウンを奪い合った一戦は中澤の判定3-0勝利となった。 [nextpage] ▼第4試合 Krush女子アトム級 3分3R延長1R〇チャン・リー(K-1ジム五反田チームキングス)判定3-0 ※30-28×2、30-27×Kiho(TeamK.O.Garage)  チャン・リーは“戦う幼稚園の美人先生”として注目を集めたが、2019年3月に6年間務めていた幼稚園を辞めて格闘技一本の生活に。2018年9月の『KHAOS.6』からK-1 JAPAN GROUPの大会に初参戦、女子アトム級の主力選手として活躍。6月のKrush-EXでは期待のJKホープの紗依茄から判定2-1で勝利をもぎ取ったが、11月のKrushでは山田真子に判定負け。戦績を5勝7敗1分とした。  Kihoはアマチュアで20戦以上を経験。2020年12月の『KROSS×OVER』でプロ初のKO勝ちを飾ると、2021年2月のKrushに初参戦したが、森川侑凜とドロー、6月に加藤りこに判定負け、8月は豊嶋里美に判定負け、11月は谷田美穂とドロー。戦績は3勝(1KO)3敗2分。  1R、リーはジャブ、右ストレートで前へ出ていき、Kihoはジャブと前蹴り。リーは右カーフを蹴り、Kihoはこれに足を上げ始める。ワンツーの応酬となり、Kihoはリーの右カーフをカットする。  2R、右カーフを蹴りながら前へ出るリーは右ハイキック。さらにワンツー。Kihoもワンツーで対抗し、左ミドルを蹴る。Kihoは顔面前蹴り、右フックとヒットさせるが、リーはすぐに前へ出て手数を出す。  3R、ワンツーを連打して前へ出るリーにKihoも右フック。リーは右ローから連打するがKihoがホールディング。リーが前へ出てパンチを出し続け、リーが判定3-0で勝利した。 [nextpage] ▼第3試合 第10代Krushスーパー・フェザー級王座決定トーナメント・準決勝(2) 3分3R延長1R×山本直樹(優弥道場)KO 2R 1分32秒 ※2ノックダウン〇横山朋哉(リーブルロア)※横山が決勝へ進出。  山本はK-1 WORLD MAXで活躍した山本優弥の弟で、2015年4月にプロデビュー。兄と同じくパンチ&ミドルキックのスタイルで戦績は11勝(3KO)7敗1分。2019年12月、レオナ・ペタスが保持するKrushスーパー・フェザー級王座に挑戦したが2R2分8秒、KOで敗れ王座獲得ならず。2020年3月の再起戦では佐野天馬を延長戦の末に降し、9月に中島千博からも勝利。2021年10月の1回戦では伊藤健人を右カーフキックでKOしている。戦績は13勝(4KO)9敗1分。  横山はK-1甲子園2017 -60kg準優勝の実績があり、プロ戦績は7勝(3KO)2敗。2018年6月からK-1 JAPAN GROUPの大会に出場、4連勝(3KO)と快進撃を続けていたが、2019年8月の試合で朝久泰央に敗れた(K-1 JAPAN GROUPでは唯一の黒星)。2020年2月には中島千博と好試合の末に判定勝ちして再起を飾ると、9月には第8代Krushスーパー・フェザー級王者の西京佑馬に判定勝ち、2021年10月の1回戦では松本涼雅を左フックでKOして現在4連勝中。戦績は10勝(5KO)2敗。  1R、山本は右カーフを何とも繰り出すがサウスポー横山はバックステップでことごとくかわす。逆に右ローを蹴ってパワフルな左右フックにつなげる横山。しかし、横山が強打を振り回す中で山本の左フックが命中し、急激に横山の動きが鈍る。山本の右ボディ、右三日月蹴りに横山は後退し、飛びヒザにいったところを山本が右ストレートで撃ち落としてダウンを奪う。右の三日月と左フックで追う山本からステップで逃げる横山。  しかし2R、横山が右カーフを蹴って左フックの強打を連打。これでダウンを奪い返す。さらに連打で襲い掛かり、山本を防戦一方にさせ、山本が左フックでヒザをつきかけたところでレフェリーがストップ。横山が逆転KOで決勝戦へ進出となった。 [nextpage] ▼第2試合 第10代Krushスーパー・フェザー級王座決定トーナメント・準決勝(1) 3分3R延長1R〇中島千博(POWER OF DREAM)KO 1R 2分56秒 ※2ノックダウン×友尊(TEAM K/BLUE DOG GYM)※中島が決勝へ進出。  中島は極真空手で2017年第34回全日本ウェイト制軽重量級優勝、2017年オールアメリカン大会無差別級3位、2018年USウェイト制軽重量級優勝などの実績を引っ提げてキックボクシングに転向。2019年5月にプロデビューし、2勝(2KO)を飾ったが2020年2月に横山朋哉に敗れプロ初黒星。9月も山本直樹に敗れ連敗となったが、2021年5月大会で伊藤健人からダウンを奪って勝利。10月の1回戦ではSATORU成合を左フックでKOしている。戦績は4勝(3KO)2敗。  友尊はキックボクシングで2011年7月にNJKFスーパーフェザー級王者になった後、プロボクシングに転向。7勝(4KO)6敗1分の戦績を残し、2017年8月のKrushでキックボクシング界に復帰した。Krushには2017年8月から参戦し、2019年5月には第6代Krushスーパー・フェザー級王者の郷州征宜を判定で破っている。2021年10月の1回戦は佐野天馬のドクターストップにより不戦勝。戦績は16勝(9KO)6敗。  1R、サウスポーの友尊は左を連打して前へ出る。圧力をかけていく友尊が左ボディから左右フックを回転させ、ロープを背負う中島も右フックを返す。  友尊が右ローを蹴ってきたところへ左フックを合わせて中島がダウンを奪う。中島は左フックから右ミドル、左フックの連打、右ストレートと攻撃を次々に当てていき、最後は左ヒザを顔面に突き上げてダウンを奪い、2ノックダウン(トーナメントルール)でKO勝ち。決勝へコマを進めた。 [nextpage] ▼第1試合 第10代Krushスーパー・フェザー級王座決定トーナメント・リザーブファイト 3分3R延長1R×野田哲司(PURGE TOKYO)KO 1R 1分11秒 ※左ハイキック〇斎藤祐斗(JK TRIBE)※斎藤がリザーバーに。  野田はこれまでTETSUのリングネームで試合をしていたが、今回から本名になり所属も月心会チーム侍からPURGE TOKYOとなった。2018年8月からK-1 JAPAN GROUPに参戦すると、佐野天馬、伊澤波人を破って頭角を現し、3連勝でKrushフェザー級王者・江川優生に挑戦したがKO負け。2019年11月には斗麗に敗れて連敗を喫し、7月11日のKrushではスーパー・フェザー級に階級を上げて提髪和希と西元也史に連勝している。今2021年3月のK-1で横山朋哉との対戦が決まっていたが、練習中に右膝の半月板損傷の怪我を負い、全治2カ月と診断されたため欠場。スピードを活かしたパンチ&キックが持ち味。戦績は9勝(2KO)3敗。  斎藤は7勝(6KO)5敗の戦績を持ち、K-1 JAPAN GROUPでは4勝(3KO)3敗。2021年4月の『HEAT』に出場してハイキックでダウンを奪ってのKO勝ちを収め、8月のKrushでは遠藤信玄を左フックで豪快KOしている。  1R、野田は右ローを連発していき、斎藤の先手をとるように攻撃を繰り出す。コンビネーションを回転させて快調に攻める野田だったが、斎藤が至近距離で意表を突く左ハイキック。立ち上がった野田だが足元がフラつき、斎藤の一発逆転KO勝ちとなった。 [nextpage] ▼プレリミナリーファイト第2試合 Krushスーパー・バンタム級 3分3R〇冨澤大智(K-1ジム総本部チームペガサス)判定3-0 ※30-28×2、29-28×内田竜斗(チーム・タイガーホーク/K-1カレッジ2021 -55kg王者)  1R、サウスポーの富澤に積極的に手を出していく内田。手数は多いが距離が遠くヒットは少ない。前へ出て距離を詰めてパンチを当てに行く内田に富澤も左ストレートで迎え撃つ。  2R、内田は右ミドルと右ローを蹴っていき、蹴りでペースを握り始めるが、富澤は内田がパンチを繰り出すと右フック、左ストレートでカウンターを奪う。このラウンドも積極的に手数を出したのは内田。  3R、前に出て手数を出すのは内田だが、富澤が左ストレートのカウンターを奪う。ストレートの打ち合いで富澤の左ストレートが決まり、ダウンを奪う。逆転を狙って攻め込む内田に富澤の左ストレートが2度決まって仰け反る内田。  判定3-0で富澤が勝利した。 [nextpage] ▼プレリミナリーファイト第1試合 Krushスーパー・ライト級 3分3R×水上陽生(ポゴナ・クラブジム)KO 1R 0分52秒 ※右フック〇坂本優輝(PURGE TOKYO)  開始と同時に水上が左右フックを大振りして攻め込むが、坂本の左フックが一瞬速く捉えてダウンを奪う。続いての右フックを打ち抜き、坂本が秒殺KO勝ちを飾った。
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