写真提供=松根良太
2022年3月21日(月・祝)に後楽園ホールで開催されるプロフェッショナル修斗公式戦で、安藤達也(フリー)との再戦にして王座防衛戦に臨む修斗世界バンタム級王者の岡田遼(パラエストラ千葉)と、修斗世界フライ級王者の平良達郎(Theパラエストラ沖縄)の2人が、1月18日から米国ラスベガスのエクストリーム・クートゥアーで武者修行をスタートさせた。
UFCのホームである米国・ラスベガスに本社を置く大手MMAスポーツマネージメント会社「IRIDIUM SPORTS AGENCY」(イリディアム・スポーツ・エージェンシー)と契約を締結したばかりの平良。
今回のエクストリーム・クートゥアーでの武者修行は、エージェントがらみではなく、扇久保博正(パラエストラ松戸)の紹介によるもの。
平良が所属する、Theパラエストラ沖縄の松根良太代表は、かつてパラエストラ千葉所属で修斗世界王者に上り詰め、現在は故郷・沖縄でジムを主宰しており、平良はこれまでにパラエストラ千葉ネットワークで出稽古も経験している。その交流から扇久保が、平良に米国武者修行先を紹介した。
今回の約4週間の出稽古は、扇久保博正が「The Ultimate Fighter: Tournament of Champions シーズン24」から親交のあるエディ・バラッココーチが所属するエクストリーム・クートゥアー。TUFでチーム・ベナビデス入りした扇久保は、エディコーチから始動を受けていた縁から、岡田と平良の出稽古先として繋ぐ形になった。
修斗世界戦に向けて、平良とともに米国出稽古となる岡田は、これまでも米国・フロリダのアメリカントップチーム(ATT)での練習も経験済み。千葉大学大学院修士課程修了の語学力も活かし、初の海外修行となる平良を先導している。
いい練習です。 pic.twitter.com/iZBGsNGsAv
— ryo okada (@The_rychiba) January 17, 2022
ラスベガス入りし、時差ボケを解消してから出稽古に臨んだ両者。18日のエクストリーム・クートゥアーでの初日はそのエディコーチの打撃クラスからスタート。
朝8時30分にジムに到着して最初に遭遇したのは元UFC世界バンタム王者のコーディ・ガーブラント。2021年12月の前戦でフライ級に転向も、ランカーのカイ・カラフランスにTKO負けで再起を図る。UFCフライ級参戦を目指す平良にとって、同階級の大物だ。
実はガーブラント好きな平良は、初遭遇に「めっちゃかっこよかった。俳優さんみたい」とテンションが上がるも、同階級のライバルに 「デカかった。バンタムに上げるんじゃないですか。ほんとうに大きく見えました」とチェックも怠らず。
ジムに入り、緊張の面持ちの平良に、岡田は「大丈夫、全員、駆逐してやる!」と元気づけるが、平良は「いまほしい言葉はそれじゃないっス」と先輩のエールもスルーしたが、実際に始まれば、打撃・組み技ともに新しい刺激を得ることが出来たようだ。
午前中のエディコーチとの打撃練習で平良は、「めちゃくちゃ難しかったです。全然、出来なかったです。角度をつけて入ったり」と、いつもとは異なるドリルに四苦八苦も「楽しかったです」と充実の表情を見せた。
午後3時30分からのMMAクラスでは、シチュエーションスパーリングを行った。ランディ・クートゥアーのジムらしく、レスリングの猛者が揃うなかで、平良は「壁際でめちゃくちゃやられた」という。
「岡田さんに『あの人めちゃくちゃ強かったです』と言ったら、『あの冷蔵庫みたいな人だろ?』と言っていて(笑)。2人で“冷蔵庫野郎”と呼んでいましたが、ほんとうに強くてキツかったですね」と、ケージレスリングのシチュエーションスパーリングで、さっそく米国フィジカルモンスターの洗礼を受けたようだ。
練習後には、集合したファイターの前で「ヒロ(扇久保博正)の紹介で、日本人ファイター2人が来てるからよろしく」と紹介され挨拶もした岡田と平良。これから4週間の出稽古でどんな収穫を得るか。
MMA record 10wins (5 Submissions and 3 KOs) and 0 loss in flyweight.
— 平良達郎 (@tatsurotaira) November 11, 2021
I have something to say to “UFC”.
Let me have a fight on your stage, I can be the UFC Champion in 3 years.@ufc @danawhite @Mickmaynard2 @seanshelby #fightgraph pic.twitter.com/oRzUAFwkTf
1月22日(日本時間23日)には、米国カリフォルニア州アナハイムのホンダ・センターにて『UFC270』を視察予定で、メインイベントのヘビー級戦では、エクストリーム・クートゥアー所属の正規王者フランシス・ガヌーと暫定王者シリル・ガーヌのヘビー級王座統一戦のほか、平良が目指すフライ級で、王者ブランドン・モレノvs.前王者デイブソン・フィゲイレードによる3度目の決着戦も組まれいる。
米国会場でUFCを生観戦する修斗王者2人は何を感じるか。初日練習後には平良による『ファールカップ事件』も明かされており、その動向は、両者のYouTubeにて確認することが可能だ。
◆プロフェッショナル修斗公式戦
PROFESSIONAL SHOOTO 2022 Vol.2
2022年3月21日(月/祝) 後楽園ホール
▼修斗世界バンタム級選手権試合 5分5R
岡田 遼(パラエストラ千葉)
安藤達也(フリー)
▼バンタム級 5分3R
石井逸人(TRIBE TOKYO M.M.A)
石橋佳大(ZEEKジム)
▼バンタム級 5分3R
後藤丈治(TRIBE TOKYO M.M.A)
ダイキライトイヤー(修斗ジム神戸)
▼フライ級 5分2R
大竹 陽(HAGANE GYM)
山内 渉(FIGHT FARM)
【既報カード】
▼ウェルター級 5分3R
西川大和(西川道場)ライト級世界王者
山田崇太郎(The Pandemonium)ウェルター級3位、環太平洋4位