女王アンジェラに、3冠目指すGP覇者のスタンプが挑む
▼ONE女子アトム級世界選手権試合 5分5R
アンジェラ・リー(米国)王者
スタンプ・フェアテックス(タイ)挑戦者
そしてメインイベントに決定したのは、ONE女子アトム級世界選手権試合。現ONE世界女子アトム級王者のアンジェラに、女子アトム級ワールドGPで優勝したスタンプが挑戦する。
元ONEアトム級キックボクシング&ムエタイ世界王者で、MMAでも同級1位のスタンプは、8選手参加のアトム級GPに参戦。
9月の1回戦で、アリヨナ・ラソヒナにスプリット判定勝ちすると、2回戦で元RIZINスーパーアトム級王者ハム・ソヒと対戦が決まるも、ハムの負傷欠場によりジュリー・メザバルバと対戦。MMAムエタイを駆使し判定勝ちで決勝進出。
12月の決勝ではインドのリトゥ・フォガットに2R、三角絞めからの腕十字を極めて一本勝ち。優勝を果たしている。MMA8勝1敗。
女王アンジェラは、レスリングとBJJをバックボーンとする強いグラップリングを武器に、2016年5月にV.V Meiに判定勝利を収め19歳で女子アトム級王座を獲得。4度目の王座防衛に成功している。
2019年3月に1階級上のストロー級王者ション・ジンナンに挑戦もTKO負けで二階級制覇はならずも、2019年10月のアトム級タイトルマッチでは、王者としてジンナンの挑戦を受け、リアネイキドチョークで一本勝ち。4度目の王座防衛に成功すると共にリベンジにも成功している。
同じMMAファイターであるブルーノ・プッチと結婚し、出産・育児休暇を経て、2年5カ月ぶりにMMA復帰。GP王者のスタンプの挑戦を受ける。
MMA10勝2敗のアンジェラは、KO・TKOは1勝のみだが、サブミッションで7勝(70%)をマーク。黒帯の実力でポジションを制してのリアネイキドチョーク、アナコンダチョーク、ネッククランクと首系のみならず、腕十字、ツイスターでの一本勝ちも見せている。
ともにオーソドックス構え。スタンドはスタンプ、寝技はアンジェラの構図ながら、スタンプはレスラーのフォガットの組みを切るなど、テイクダウンディフェンスに長けている。アンジェラはフォガットと異なり上半身で組んでのテイクダウンも得意とするが、スタンプは首相撲をMMAに応用したムエタイの打撃を混ぜた組みも持つ。
MMAキャリアと引き出しの多さで勝るアンジェラだが、2年5カ月のブランクあけでの実戦で試合勘やスタミナはどこまで戻っているか。コロナ禍もコンスタントに試合を積んできたスタンプにとっては、アンストッパブルな王者の組み技を凌げば、三冠獲得のチャンスも出てくる。
なお、「ONE X」の北米での放送について、チャトリCEO兼会長は「メジャーな放送局2局と話をしてる」と語っている。