2019年RIZINライト級トーナメント優勝のトフィック・ムサエフ(アゼルバイジャン)が、Bellatorへの移籍を発表。12日のSNSでベルトを手にした写真とともに「新しい道、同じ目標」と王座獲りを宣言した。Bellatorデビュー戦の日付は未定ながら「もうすぐ」と記している。
MMA18勝4敗、32歳のムサエフは11日のツイッターで、アゼルバイジャンと日本の国旗をハートで結び、日本語で「日本のファンの皆さん、いつも親切に私の事を応援してくださりありがとうございます。今、私はBellatorリーグのファイターですが、近い将来、日本で試合できるようになることを願っています。 また近いうちにお会いしましょう!」と投稿していた。
2015年から14連勝していたムサエフは、2018年大晦日からRIZINに参戦。大尊伸光、ダロン・クルックシャンクを降すと、 2019年にRIZINライト級トーナメントに出場。ダミアン・ブラウン、ジョニー・ケース、パトリッキー・フレイレを降し優勝、GPベルトを巻いている。
その後、新型コロナウイルスの影響と徴兵で約1年半リングから離れ、2021年6月の東京ドーム大会で来日。ホベルト・サトシ・ソウザとのRIZINライト級王座決定戦に臨むも、三角絞めで一本負けで王座獲得に失敗。RIZINとは前回の試合で契約が切れていた。
奇しくも、2021年12月31日の「RIZIN.33」さいたまスーパーアリーナ大会では、「RIZINライト級タイトルマッチ」で王者のホベルト・サトシ・ソウザ(ブラジル/ボンサイ柔術)が、矢地祐介(フリー)に腕ひしぎ三角固めで一本勝ちの初防衛成功後、「榊原さんにお願いがあります。私、堀口(恭司)選手みたいに、Bellatorの選手に勝ちたい、ダブルチャンピオンになりたい。どうですか!?」と、Bellator王座獲りを掲げたばかり。
試合後の会見では、RIZINライト級トーナメント準優勝で、現Bellator世界ライト級王者のパトリッキー・フレイレ(ブラジル)に向け、「いま、私の階級はピットブルがチャンピオン。私と彼すごく仲が良い。たまにメッセージで話したり、ムサエフ倒したときもメッセージをくれた。(Belltorが)いいお金払ってから、彼には15分だけ! と言って戦わせるから大丈夫!」と、RIZIN王者として、Bellator王座挑戦を望んでいる。
RIZINのベルトを巻いた2人の王者が向かうBellatorライト級戦線とはいかなるものか。
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ハビブの従兄弟14勝無敗のウスマン、愛知出身ゴイチ、ベンヘン、マメドフ、無敗全試合一本勝ちのゴザリも
Bellatorライト級王者のパトリッキーを筆頭に、UFC日本大会で五味隆典をTKOしたマイルズ・ジュリー(米国)を2021年6月にリアネイキドチョークで降したシドニー・アウトロー(米国)が1位。2019年12月のBellator JAPANではマイケル・チャンドラーに敗れているがスクランブル参戦だった。10月に元UFC世界王者のベンソン・ヘンダーソン(米国)に判定勝ちしたブレント・プリムス(米国)が2位。
3位にハビブ・ヌルマゴメドフの従兄弟で14勝無敗のストライカー、ウスマン・ヌルマゴメドフ(ロシア)がランクされ、4位に愛知県の安城市生まれのサブミッションアーティスト、ゴイチ・ヤマウチ(ブラジル)がつけている。
5位以下も一度はパトリッキーをドクターストップに追い込んでいるピーター・クウィリー(アイルランド)、6位に前述のベンヘン、2021年7月に2位のプリムスにスプリット判定で勝利しているイスラム・マメドフ(ロシア)が7位と、一筋縄ではいかない面子が並んでいる。
8位にジュリー、9位のアビブ・ゴザリ(イスラエル)は6勝無敗で驚異の全試合一本勝ち。10位のアレクサンドル・シャブリー(ロシア)はProFCから強豪揃いのACBを経て、Bellator2連勝中だ。
ブラジル、米国、ダゲスタン勢が活躍するなか、ムサエフ、サトシにとっては王者のみならずランカー相手でも難敵揃いのBellatorライト級戦線。まずはムサエフがサークルケージでどんな活躍を見せるか、注目だ。
なお、Bellatorの2022年シーズンは、1月29日(日本時間30日)の「Bellator 273」で開幕。U-NEXTで配信される同大会では、ヘビー級正規王者のライアン・ベイダー(米国)と、暫定王者のワレンティン・モルダフスキー(ロシア)の王座統一戦をメインに、ライト級では、6位のベンヘンと7位のマメドフが対戦。プレリミでは、サッド・アワッド(米国)と、2021年4月に元UFCのロジャー・フェルタにTKO勝ちしたクリス・ゴンザレス(米国)が対戦する。
Bellatorライト級ランキング(※2021年12月)
王者 パトリッキー・“ピットブル”・フレイレ(ブラジル)C. Patricky Pitbull (24-10)
1位 シドニー・アウトロー(米国)1. Sidney Outlaw (16-4)
2位 ブレント・プリムス(米国)2. Brent Primus (11-2)
3位 ウスマン・ヌルマゴメドフ(ロシア)3. Usman Nurmagomedov (14-0)
4位 ゴイチ・ヤマウチ(ブラジル)4. Goiti Yamauchi (26-5)
5位 ピーター・クウィリー(アイルランド)5. Peter Queally (13-6-1)
6位 ベンソン・ヘンダーソン(米国)6. Benson Henderson (28-11)
7位 イスラム・マメドフ(ロシア)7. Islam Mamedov (20-1-1)
8位 マイルズ・ジュリー(米国)8. Myles Jury (19-6)
9位 アビブ・ゴザリ(イスラエル)9. Aviv Gozali (6-0)
10位 アレクサンドル・シャブリー(ロシア)10. Alexander Shabily (20-3) NR