キックボクシング
インタビュー

【KNOCK OUT】ぱんちゃん璃奈、2022年目標は「女子キック代表として道を切り開いていきたいです」

2022/01/12 01:01
 2022年のシリーズ開幕戦となる1月22日(土)東京・後楽園ホール『KNOCK OUT 2022 vol.1』にて、ミネルヴァ・ライトフライ級1位の喜多村美紀(テツジム)と初代KNOCK OUT-BLACK女子ミニマム級王座決定戦3分3R延長1Rを争うぱんちゃん璃奈(STRUGGLE)のインタビューが、主催者を通じて届いた。昨年は衝撃のKO勝利、RIZIN初参戦、TV番組の密着取材など話題に事欠かなかったぱんちゃんだが、今年はこの試合を皮切りに、どんなビジョンを描いているのか? 相手よりは自分次第だと思っている ──2021年は本当にいろんなことがありましたが、ご自身ではどんな1年だと感じていますか? 「自分の期待以上の年でした。デビューした時もベルトを獲った時もそうだったんですけど、まさか自分がそこまで行くとは毎年思ってなくて、自分の予想を超えるところまで行っているので、ビックリしています。もちろん試合内容では悔しいところもあるんですけど、毎年、『今年は負けちゃうだろうな』という気持ちはさすがにちょっとあって。強い選手にも挑戦しているので、そこでまだしっかり勝てているということ、ベルトが持てているということは、自分の予想以上ですね」 ──RIZIN出場やメディア出演などもあって、知名度も飛躍的に上がりましたよね。 「そうですね。毎年『今年がピーク』って言ってるんですけど(笑)、それを毎年更新して強くもなれて、勝ち星も挙げられて、いろんなお仕事もさせていただいて……と、すごく幸せです。1年1年、どんどん挑戦して頑張れているということを、客観的に見てビックリしています」 ──ちょうど世間的にも年始休みが終わったところですが、1月22日に試合があるぱんちゃん選手は、年末年始は返上ですか? 「大晦日と元日は休みました。普段は週1日の休みが2日になったというぐらいで、全然変わらないですね(笑)。そもそも、みんなに言われるんですけど、私は追い込みの時期も通常も練習量は変わらないので、『試合前だな』って感じるのは減量してることぐらいなんですよ。それ以外は特に変わらないです」 ──なるほど。ただ2022年一発目の試合ということもあり、気合いは入っているのでは? 「最近は、計量の日にならないと試合前という気持ちになれないんですよ。計量の時に相手の顔を見て『よし、明日は頑張ろう!』と思って気合いを入れる感じなので、この時期はいつも通りに練習しているというだけですね」 ──そうなんですね。でも相手の対策とかはしているんですよね? 「はい。対戦相手の映像を鈴木会長とかと一緒に見て、会長に考えてもらった対策をもとに、相手を想定した練習はしています。でもプライベートの時とかは、試合とか相手のことを考えたりはないですね」 ──選手によっては、試合前になるとずっと相手のことを考え続けて、夢にまで出てくるという人もいます。そういうわけではない? 「昔は考えることもありましたけど、夢に見たことは一回もないです(笑)。ベルトを獲ってからは、自分が楽しんで試合をすること、自信を持ってリングに上がること、どれだけ自分の技が出せるかということが大事で、相手のことがあんまり気にならなくなりました」 ──そうなんですね。 「もちろん相手がいてこその試合なんですけど、自分がよければいい試合をすることができると思ってるし、逆に自分のパフォーマンスが悪かったら全然ダメな試合になると思ってるんです。相手よりは自分次第だと思っているので、相手のことはそんなに考えてないんですよ」 圧倒的に勝ってベルトを獲るということしか考えてない ──今回の相手、喜多村美紀選手についてはどういう印象ですか? 「もちろん以前から知っている選手なんですが、彼女はけっこう上の階級でやっていたので、戦うことは絶対ないと思っていたので、意識をしたことがなかったんです。以前、戦う可能性もあるという話もあったんですが、流れてしまったりして。ファイトスタイルについては、接近戦の距離になったら相手を巻き込む力が強いなと思います。逆に言うと中間距離や遠い距離ではテクニックなど全てで私が勝っていると思っているので、巻き込まれないようにしようという点は注意しています」 ──そこを警戒しつつ、自分のパフォーマンスをどれだけ出せるかという練習を積んでいると。 「本当に自分がどれだけやれるか、楽しみで仕方ないです。だから喜多村選手には申し訳ないですけど、圧倒的に勝ってベルトを獲るということしか考えてないですね。試合が終わったら『ああ、もっとこうできたのに』って反省点がたくさん出るんですけど、試合前は楽しみが無限大じゃないですか。いまはそういう感じですね。なおかつ、明日でも試合ができるという状態に仕上げています」 ──今回はアトム級(-46kg)王座を返上して、一つ上のミニマム級(-47.5kg)王座決定戦に臨みます。階級アップという点では、体作りなどの面でいかがですか? 「正直、体重は46kgにも頑張れば落とせるんですけど、その必要はないなと判断しました。前戦、RIZINでの百花戦は46.5kgで、その前のsasori戦は減量せずに48.4kgで出たんですけど、その2試合を比べたら、減量してない時の方がパフォーマンスが出たなと思って。無理に減量しない方が、フィジカルももちろん上がるし、自分的に強くなるなと思って、そこからは体重が重いまま練習していました。そうすると脂肪が多少ついていても、練習の時の方が動きがいいので、落としたら逆に弱くなると思って階級を上げることを決めました」 ──では、「上の階級の体を作る」という感覚とは違うんですね。 「そうですね。ベストなパフォーマンスが出せる階級で試合をすることが一番で、あとは単純に減量したくないというのもあるんですけど(笑)、今は『そこまで減量しなくていいな』という考えに変わってきました。体調もいいですしね。46kgでは自分の持っているものを生かし切れない感じがあったんですが、47.5kgではより元気に動けると思います」 ──減量が少なくなった分、負担も少ない? 「はい。前回の試合とは1kg違いますが、1kg落とすのに1週間はかかりますからね。気持ち的にも全然違います。減量期間も、これまでは3週間半かけていたんですが、今回は2週間半で落とす予定です」 ──先ほども出ましたが、ベルトを獲ることはもう決定事項ですか。 「当たり前だと思ってます」 ──この試合から2022年が始まります。ここで勝って、どういう年にしていきたいですか? 「ここまで来ると欲が出ますよね。今年も無敗でいきたいです。でも、今年は挑戦しようと思っています。やっぱりみんなが見たいカードというのがあると思うので、今年は『おおっ!』と思われる相手に挑戦していきたいですね。ぱんちゃん璃奈としていろいろお仕事もいただいているので、そっちも頑張って『女子キック』を広めていきたいと思っています。今、『男子MMA』『女子MMA』『男子キック』はそれぞれ世間に広めている選手がいますが、『女子キック』だけはまだそういう存在がいないと思うので、そこに自分が一人いれば、また変わるかなと思っていて。『女子キック』代表として道を切り開いていきたいです」 ──今回の試合はその第一歩になるような戦いをということですか。 「勝って当たり前だと思っているので、内容を問いたいです」
全文を読む

MAGAZINE

ゴング格闘技 NO.331
2024年3月22日発売
UFC参戦に向け、ラスベガス合宿の朝倉海。「プロフェッショナル・ファイターの育て方」でチームを特集。『RIZIN.46』鈴木千裕×金原正徳インタビュー、復活K-1 WGP、PFL特集も
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア

関連するイベント