打撃って正直いつでも行けるし、殴り合いはいつでも出来るので、焦って殴り合いをする必要はない
──この試合に向けて、誰とどんな練習をしてきましたか。
「相手がストライカーなので、今回セコンドについてもらう松井トキくんと一緒に打撃中心のMMAのスパーをしてきました。あとは、ジムで若くて強い子がいっぱいいるので、打撃中心のオールラウンダー達とスパーしてきました。20代の若い選手たちとガツガツやってきましたね。自分オジサンなんで、すごいキツくて、最初は病んでましたよ(苦笑)」
──前回の試合から変わったことは?
「正直なところ、ファイターとしての技術で進化したところは特にないですね。怪我をしていて、練習をあまりできなかったので。なので、上積みしてきたテクニックは特にないかもしれないです。ただ、気持ちの部分では相当変わったと思うんですよね。1年前の試合と比べるとだいぶ違います。もう一つ、自分のことを知れたし、楽になった。力を抜いて戦えるようになったと思う。今までは、“死んでも良いから勝つ”みたいな気分でしたが、今はその上の領域に行ったので、それすらも思わないし、覚悟を決める必要もない。日頃から自分の気持ちや感覚が整っていますね。戦うから特別なんじゃなくて、今一日過ごせていることが特別だなっていう気持ちなので。毎日、命賭けてやっている、生きているって感覚なので、この気持ちで負けるようだったら、意識無くなった時くらいだし、もし負けちゃったら、本当ごめん。みたいな感じですし、またやるしかないなって思うだけだと思います」
──どんな試合になるでしょうか。
「打撃で戦おうとは考えていますね。でも、その時になって打撃が通用しない可能性もありますし。寝技に行って通用しない場合もあります。打撃って正直いつでも行けるし、殴り合いはいつでも出来るので、焦って殴り合いをする必要はないですね。焦らず色んな戦い方をしたいなって思います。もちろん自分の考えでは、自分が絶対勝つ。負けるとしたら、失神するかレフェリーストップという可能性はゼロじゃないですけど、KOなり、一本なり、判定なり、どれかで自分が勝つんじゃないかなって思います。自分とやり合って相手が動き続けていれば、相手の心が折れるんじゃないかなと思っています」
──理想の試合は?
「フィニッシュとかはあまり考えていないですね。見てくれている人に楽しんでもらえる試合をしたいと思っているので、フィニッシュっていうより、盛り上がる試合をしたいです。見ていて盛り上がる、どっちが勝つんだ? っていうような展開で勝てたらと。楽して勝ちたいとかも思っていないし、応援してくれている人やファンの人に、面白かったって思ってもらえるような、ONEのスタッフにすら面白い試合だなって思ってもらえる試合をして勝てたらと。会場にもお客さんがいるということだし、相手の選手もガンガン来る選手なので負けようが勝とうが盛り上がる試合をしたいです。仙三の試合は面白いなって思ってもらいたいですね」
──ストロー級は加熱していますが、この試合で勝てば再びランカーとの試合に期待していますか。
「自分もランキングに入っている選手と戦えると思うんですよね。身体的に考えたら劣るところもありますけど、正直勝てるなっていうのもすごいあります。やるからには強い選手とやって、もちろんチャンピオンを目指してやらないと意味がないので。それになれると思ってONEに来たので、やるからにはそこしか目指していないです。強ければ強いほど自分の力を発揮できるし、面白い試合ができると思うので、やりたいですね」
──2022年の目標は?
「とにかく、いっぱい試合したいです。コンスタントに試合して、みんなに見てもらえるようにしたい。今は怪我もあって1年に1試合しかできていなくて、若い頃は1年で5試合やったこともあったので。勝っていないとそんだけ試合組んでもらえないとは思うので、コンスタントに試合できるように結果を残すことで、上の選手達と試合をしたい。しっかり結果を残して、体も整えて、いっぱい戦いたいです」
──最後にファンへメッセージを。
「自分の試合は絶対面白い試合になると思うので、皆さんに楽しんでもらえたら嬉しいなって思います。自分もここまでやってきた、積み重ねてきたので楽しみたいと思います。結果もそうですけど、自分がやってきたことを信じて、全力でぶつけたいと思うので、楽しみにしていて欲しいです。自分が追い詰められたら激闘になると思います。しっかり勝ちます!」