ケンコバさんには、こそこそっと「この間、ねぎ魔神すごかったですね」とか話してます(八乙女)
――過去の試合も振り返ることが出来る、ということで、格闘技をこれから見始める人に向けて、それぞれ「この試合を見ておいたほうがいい」「この選手を見たほうがいい」「このエピソードは知っておいたほうがいい」というようなオススメがあればぜひご紹介ください。
ケンコバ やっぱり五味さんの試合じゃないですかね、一連の試合を見て燃えない日本人はいないと思うんでね。五味さんの今までの試合、修斗時代からずっと見たいなと思ってる人は、女性に限っては、僕に一報をくれたら全然ウチで用意しますんで(笑)。
中川 ごめんなさい、私も同じく五味選手の試合ですね。最初に興味を持った入り口が那須川天心選手だったり、朝倉兄弟だったりとかっていう方もいると思うんですけど、五味選手対矢地選手の試合、そして、五味選手対皇治選手の試合も、もうボッコボコのバッチバチに打ち合ってくれて、五味選手が勝った後に、コーナーに登って両手を挙げて、たくさんの名言も残して。これが男か、という姿を見せてくれるというところで、RIZIN面白いってなった大きなきっかけでもありました。なので、ぜひ女子も全員『五味さんを見てください』と言いたいですね。
八乙女 アニメのように楽しみたいのであれば、天心選手がオススメですね。残り数試合というカウントダウンも迫ってきていますし、トリケラトプス拳とか、みんなが“おーっ”とざわめく瞬間を作る選手なので、やっぱり本当に見やすいというか、すごくスッと見れるような試合、格闘技ってこう見ればいいんだという、本当に教科書のようでもあり、奥深さも詰まっていマニアックな部分の両方を持っています。見返すときは、もう無敗って情報が入ってるので気持ちがスカッとします。何回見てもやっぱり凄いんですよね。
――八乙女さんとケンコバさんは、控え室でよく格闘技談義をされていると。八乙女さんの格闘技好きな面はあまり知られていないですよね。
八乙女 どこから説明したらいいのか(苦笑)。なんでジークンドーとかカリとかクラヴマガとかやってるの? みたいな(笑)。僕は本当に楽しむためというか。要は、サッカーを見ていてやりたくなるじゃないですか。それと本当に一緒なんです。それが僕にとって格闘技というだけで。
ケンコバ でもたまにこのへん(額)腫らしてるんでしょう?
八乙女 腫らしてるんですけど(苦笑)、でも、サッカーでも転んだら怪我するじゃないですか。だから、僕の中ではあんまり変わりはないんですよ。それが「格闘技」というだけで、みんな「ん?」となるのが面倒くさいので、あまり言わずにいただけで(笑)。
ケンコバ 大丈夫? ダンスに支障とか出てないよね?
八乙女 全然、大丈夫です!
ケンコバ いや、テーピングとかでごまかしたときはあるやろう?(笑)。
八乙女 まあちょっと怪我してた時期はありましたけど(笑)。
ケンコバ ほどほどに、ね?(笑)。
八乙女 だから、ケンコバさんとかには、こそこそっと「この間、ねぎ魔神すごかったですね」とか話して(笑)。
ケンコバ RISEのねぎ魔神ね。ほら、みんなきょとんとするでしょ(笑)。
――さきほど中川さんが北乃きいさんと格闘技話をする、というお話をされていましたけど、八乙女さんも芸能界の中で、格闘技の情報交換をされたりする方がいるんでしょうか。
八乙女 それがいないんですよ。だから、これをきっかけにいろいろな人に話しかけてほしいですね。“俺も実は格闘技好きなんだよね”っていう方がたぶんいると思うんです。
――それぞれプレーヤーとしての目線でもお伺いしたいのですが、ケンコバさんは柔道と剛柔流空手をやられていて、八乙女さんはさきほど仰った、ジークンドー、カリ、クラヴマガもされています。経験者としての見どころもぜひ。
ケンコバ 伝統派空手出身選手は、PRIDE時代とかには少なかったんですけど、ここ数年、堀口恭司選手以降、ベースが空手の人って増えてきて、僕も少年時代に伝統派やったんですけど、やっぱり嬉しいですよね。日本の武道がベースとなって、トップどころで活躍できるというのが。今のRIZINの選手も、様々な空手ベースの選手が多いですからね。斎藤裕選手も伝統派出身で、朝倉兄弟、井上(直樹)選手、瀧澤選手とかはフルコンタクト空手出身ですし。
八乙女 僕はジークンドーをやっていますが、普通のキックボクシングのスパーリングとかも先生と稽古でやったりしてたときもあって、けっこうブラジリアンキックのああいうフェイントって見えなかったりするんです。1回、下を蹴るような軌道から上を蹴られると。下かと思ったら、もうすぐここ(頭)に。0点何秒後かには打たれている……。
ケンコバ 大丈夫なのか!? このへん生傷ついたらコンサートできないでしょう(笑)。
八乙女 大丈夫です。いまはちゃんと自分もガードするんで(笑)。はたから見てると、“えっ、なんでこのパンチ当たったの?”とか思ったりするんですけど、意外と3秒前くらいに巻き戻して見ると、ちょっとしたフェイクをかけてたりとか、そういうマニアックな布石を張っていたりもしてるので、KOの何秒か前というのを何回も繰り返すのはすごい楽しいですよ。
――八乙女さんにとっては、この大晦日はRIZINがあって、その後が「ジャニーズカウントダウン2021→2022」という流れになります。どちらもフジテレビ放送で、熱い流れを繋いでいくことになりますね。
八乙女 そうですね。気持ちの切り替えは難しいと思うんですけど
――視聴者がちょっと違うかもしれないですが。
八乙女 違うかもしれないですけど、RIZINでは選手同士がお互いを射止め合い、その後に、僕らはファンの心を射止めるという仕事に徹して(笑)。
ケンコバ だから、6時から8チャン押して、そのままテレビをつけっぱなしにしてリモコン隠してくれたらちょうどいい(笑)。
八乙女 はい。本当に楽しい1年の締めくくりと、新しい年のスタートになるんじゃないかなと。