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2021年12月31日、さいたまスーパーアリーナで開催される『Yogibo presents RIZIN.33』で、ライト級(71.0kg)王者・ホベルト・サトシ・ソウザ(ブラジル/ボンサイ柔術)が持つベルトに挑戦する矢地祐介(フリー)が23日、公開練習を行った。
この日、矢地はキックボクシングでパーソナルの指導を受けている宮川峻トレーナーが持つミットに、サウスポー構えからワンツーなど、2分のボクシングミット打ちを披露。
サトシとベルトを賭けたタイトルマッチが決まったことについて、「だいぶ“階段飛ばし”でラッキーだなと感じた」としながらも、王者について「幻想がすごいけど、全然穴はある。相手がやりたいことは決まっているので、その勝ちパターンにハマらないように、極められないで勝ち切るイメージは出来ている。(勝利のポイントは)相手の心を折ることに尽きる」と語った。
矢地とサトシは、2020年8月9日の『RIZIN.22』以来の再戦。初戦は、サトシがテイクダウンからマウントを奪い、1R、パウンドでTKO勝利を収めている。
サトシ戦後、大原樹理にもスプリツト判定で敗れ、どん底を経験した矢地だが、KRAZY BEEから独立し、ロータス世田谷の八隅孝平代表に師事。2021年6月に当時の修斗王者の川名TENCHO雄生に判定勝ちすると、9月に現DEEP王者の武田光司も撃破。国内王者相手に連勝し、復活を遂げた。
2連敗から2連勝のいま、いきなり王座戦に臨む迷いが無かったか? と問われた矢地は、「やった! という思いとともに多少は……だいぶ“階段飛ばし”でタイトルマッチだな、というのは思ったんです。自分的にはこれまで課題があった試合がたくさんあったので、それを一つひとつ試合で解消してレベルアップしていきたいという気持ちもあって、足りないところだらけなので、それを確認する意味で一個一個段階を踏んでベルトまでたどり着ければと思っていたんですけど」と、逡巡はあったという。
しかし、「チームと相談した結果、何も失うものはないという判断で喜んでお受けしました」と、王座戦のチャンスを掴みに行くことを決めた気持ちを語った。
「勢いに乗っている? そういう感覚は特になくて、やっと格闘技の試合の仕方が分かってきたというか、“ああ、こういう風にして勝つのね”というのが分かってきたというか」と苦笑する。
プロ34戦にして、環境の変化で開眼したするなら、それはいかに矢地のポテンシャルが高いかも表している。八隅ヘッドコーチのもと、自身の動きや技術を「第三者の目線」から見てもらうようになった。
「それが大きいです。場面・場面での対応の仕方とか、ここでこういうのを出すんだとか、ここでこの武器を出すとか、そういうのを全部整理してもらって、もともと僕もいろんな武器を持っていたので、その出し所とか使い方を整理して教えてもらったという感じです」
前戦は、得意の関節蹴りを当てながらも、その打ち終わりに組み付かれ、背中を譲ることを避けたことで、マウントからパウンドアウトされた。
「ミスというか……そもそも全部、準備が出来ていなかったというか。もちろん振り返えるとたくさんあるんですけど、頭が固かったですね。いまは試合の作り方、ゲームメイク、作戦、要所要所での対応だったり、攻撃の仕方とかはもう圧倒的に別人だし、組み手の数がとても増えているので、どんな状況でも何をすべきかがしっかり頭に入っている状態です」という。