朝倉海がテイクダウンを仕掛けてくることは「全然ありえる」「ニータップで取られたことはない」
その分、対戦相手の研究も怠らない。
今回の対戦相手の朝倉については、「打撃が強い選手で、腰も重くて寝技も出来る選手。特に光っているのが打撃なだけで、それだけじゃなく、ストライカーと戦う時はテイクダウンも織り交ぜて、全体的に出来る」と評する。
その読みで行けば、ストライカーに分類される瀧澤との試合でも、朝倉がテイクダウンゲームを仕掛けてくる可能性は高い。
「全然ありえると思います。それにテイクダウンのフェイントからの打撃もして来るんじゃないかと。そこは想定して作戦も組んでいるので、最悪の状態は避けられる。どんなことをやってきても対応できる作戦や練習をしています」と、想定済みだという。
テイクダウンデフェンスには定評がある朝倉だが、朝倉自身がテイクダウンを仕掛けることについて、瀧澤はどうとらえているか。
「全然上手いとは思いますよ。出来ると思っています。でも僕は(テイクダウンを)取られるイメージはわかないです」と、高校時代にレスリング部に所属していた“空手王子”は語る。
「テイクダウンされてもバックを譲らず立ち上がることが出来る?」と問われると、「いや、テイクダウンは取られないと思います」ときっぱりという。
朝倉海の兄の未来が、萩原京平戦で「立ち方がキックボクサー寄りでバックステップが得意じゃない」と見抜き、秘策として軸に据えた「ニータップ」はどうか。堀口恭司もセルジオ・ペティス戦で多用したこのテイクダウンについても、瀧澤は「取られない」と言い切る。
「ニータップも取られないです。これまで取られたことはないですね。自分の構えとか、感覚的に適応しているので取られない」
それは、レスリング経験からなのか、瀧澤が持つ、空手特有の横に回るステップの恩恵なのか。
「自然と身体がいい感じで動くんです。練習でもいろんな選手がニータップをやって来るけど、取られたことはないですね。シングルレッグ・ダブルレッグ、四つ組みも得意なので自信はある。逆に僕からテイクダウンも狙えたら狙おうかと思います」