2021年12月12日(日)東京・後楽園ホール『RISE 153』にて、伝説のムエタイ五冠王ジャルンチャイ・ライオンジム(タイ/LION GYM)と対戦するRISEライト級王者・直樹(BRING IT ON パラエストラAKK)が、11月29日(月)都内所属ジムで公開練習を行った。
パンチのミット打ちを披露した直樹は、伸びるワンツー、スピードのある左フックで快音を響かせると、「すげぇ怖いのを当ててきた感じがする。めちゃめちゃ実績もありますし、まだまだそんなに落ちる年齢でもないので凄く警戒しています。試合自体は見てないですが噂を聞く限り凄い選手だったと話は聞いています」と戦々恐々。
年齢差は10歳あるが、「別に39歳ではそこまで衰えて動けませんって年齢ではないですからね。実際、ジムで39歳の人と練習していますが今も衰えていないですよ」と油断はない。
タイ人選手との対戦は2度目となるが、相性については「どうなんですかね…2度目なので何とも言えません。まだ分からないですね」と言うが、「ムエタイ特有のリズムだったり、首相撲からのヒザ蹴りだったり、そういうところは対策を練っています。ローキックとミドルキック、ワンキャッチからのヒザは要注意しています。もちろん盛り上げる気でいるので、倒す気ではいます」と対策を練ってKOで勝つつもり。
直樹は以前よりもかなり身体が引き締まっているように見え、「そんなにめっちゃ重いウエイトをやっているわけではないけれど、格闘技に活かせるトレーニング、格闘技のトレーニング、食事だったりでちょっとずつ身体つきが変わってきたのかなっていうのがありますね」と徐々に成果が現れてきたと答える。
この試合は2021年最終戦でのメインイベント、つまり2021年のRISEを締めくくる“トリ”の一戦となる。「そこは意識しますね。今年もRISE良かったとお客さんにも思ってもらえるように、僕がきっちり締めないとなってところがある」と、RISEの王者として自分が締めくくると意識も高い。
現在3連勝で今年は黒星無し。そのことについては「それは当たり前ですね。今後も1回も負けないでやって行くつもりです」と言い放ち、「来年また外国勢が入って来られるようになると思うので、そうなった時に『世界と戦え』って言われる選手になりたいですね」と、目標はあくまでも“vs世界”だ。
今回のジャルンチャイ戦も「65kgで相手もタイ人とのことで来年のための試合だと思っています」と、来年世界を迎え撃つ資格があるかを試される一戦だという。その先には、11月大会で原口健飛を破ったGLORY世界フェザー級王者ペットパノムルン・キャットムーカオ(タイ)を見据えているのか。
「ペットパノムルン選手はラスボスみたいなものなので。いきなりではなく他のGLORY選手だったりとか。もちろん、この間のペットパノムルン選手を見て悔しくないわけがないので、意識していないことはないですけれど、世界には他にも強いヤツはいっぱいいるので、誰とは言いませんが誰が来ても戦えるようになりたいですね。ああいうレベルの選手とやりたいなっていうのはあります」と、ペットパノムルンに限らず世界の強い選手たちとやっていきたいと話す。ペットパノムルンの印象も聞いてみると「単純に強いです」との答え。
そのためには今回のジャルンチャイ戦をクリアーすることが最低条件となる。ムエタイルールではなく、ホームのRISEルールならばなおさらだ。伊藤隆RISE代表の「ムエタイは立ち技最強かもしれないが、RISEルールならムエタイは最強ではない」の言葉通り、RISE王者としては負けられない一戦。
「vsムエタイだからどうするこうするというのは、正直あまり考えてないですね。ムエタイのこういう技に対してこういうディフェンスをしようというのは考えていますが、攻撃をあえて自分からズラしたりとかは考えてないです。RISEルールだから、ムエタイルールだからという話ではなく、僕はRISEの王者なので誰が相手でも負けられない。相手がムエタイの選手だから、RISEの選手だからは関係なく、誰が相手でも負けられないって気持ちです」と、王者としての誇りを口にした。
また、今年9月に白鳥大珠を返り討ちにした一戦について周囲からの反響はあったかと聞かれると「“1回目はまぐれじゃなかったのか”って言われました」と笑った。