苦悩の日々を打ち明けた皇治だが、大晦日は「盛り上がるなら誰とでもやる」と宣言
2021年11月20日(土)沖縄アリーナにて開催された『Yogibo presents RIZIN.32』のセミファイナルで、祖根寿麻(ZOOMER)とキックボクシングルール3分3Rで対戦して判定勝ちした皇治(TEAM ONE)が試合後インタビューに答えた。
皇治はRIZIN初勝利、そして「負けたら引退」を宣言した試合で生き残ったことにホッとしつつも、皇治節を炸裂させた。以下、記者との質疑応答の全文。
「人生うまいこといかんすね。まあ、でもホッとしましたね」
――対戦を終えての相手の印象は?
「祖根選手はあっぱれというか、漢やなって思いましたね。自分に喧嘩を売ってきて、何も言わず自分に不利なルールで立ち向かってきたので、これこそが漢やなと思いました」
――RIZIN初勝利には?
「(苦笑)まだまだ誇れることじゃないですし、勝って当たり前だと思うんでね。この勝利に関しては何も思ってないですけれど、たくさんの人に支えられてもう一度リングに上がることが出来たので、その件に関してはたくさんの人に感謝していますし、自分のチーム、皆さんに凄い感謝しています」
「日々悔しくてたまらなくて、まだまだ悔しいので。こんな時期やからこそ、MMAは凄く盛り上がっていると思いますけれど、キックボクシングっていうのはまだまだやと思うので、RIZINでもキックボクシングを認めてもらえるように自分が頑張りたいと思っていますし、今日の祖根選手の姿が本当の漢やと思うし、自分もカッコつけて歩んできたので、悔しいことばっかりやったかれど自分が信じた道を突き進んできて漢の筋を通してきたと自分は思っているので。
シバターとか嘘ばっかりついて、男らしくないことばかりしているので、同じ階級でもようやらんとちっこい俺らにばかり喧嘩を売って、男というものを教えてやらなあかんなと思っているので。喧嘩を売ってきたなら堂々とやろうぜとは思っていますけれどね。
キックの選手もいっぱいいい選手出てきて、若手選手も。そういう選手ともやれたらいいなと思っていますし、なんせモテモテなんでね、俺は。そういうヤツらをしっかりぶっ倒せるように日々努力しようと思っていますけれどね」
「そうですか? 最近大人しかったですからね。俺が喋らないとおもろないでしょう? 俺はこれ担当なんですから。ストレス溜まってたんですよ、マジで。大阪の大会が終わった後から、逃げた方が、死んだ方がラクなんじゃないかって何回も考えましたし。でも日々、ほんま悔しくてしゃあなかったんですよ。それを晴らせるのも自分自身しかないので、まだまだ悔しいのでしっかり見返せるように日々努力しようと思っていますね」
「俺はいつでも言ってるじゃないですか、盛り上がる試合をしたいと。ただ、俺がなぜシバターとの試合に乗り気じゃないかと言うと筋が通ってないんですよね、男として。階級が下のヤツに喧嘩を売って、自分と同階級のボビーとかからは逃げて、20kgも下のヤツに喧嘩を売って自分のルールでやってくれって。これが認められるんやったらスポーツでも何でもないじゃないですか。男らしくも何ともないですし。だから俺は乗り気になれないだけで、ファイターとしても認めてもないですし。
ただ1年間、去年からかなずっと煽りに煽られて、自分のことを煽られるならまだしも自分が尊敬する魔裟斗さんのことも言っていたので、こいつはもう喧嘩かなと俺は思ってますけれど。まあ、今はトレーナー陣がすげえ反対しているので。俺自身はやる気ですけれどね。うんともすんとも言わずリングに上がってこいと俺は思っていますけれど。まあまあ、相手は誰でもいいです。とりあえず盛り上がれば。皆さんは知っていると思いますけれど、俺は誰とでもやってきたので」
「(その3人も)いいですし、ひょっとこ(梅野源治)もいいですけれどひょっとこ負けてもうたからね。ひょっとことは約束したので、ひょっとこもありかなと思いましたけれど、前の試合を見たらもう危ないんでね。俺は誰でもいいです。ファンが見たいというカードなら。俺は実際、去年も体重差を越えて五味選手とやりましたし。今年あのビッグカードが実現しないのなら、自分らが盛り上げるしかないですし、本当に誰でもいいです」
――シバターとのMMAルールもあり得る?
「それが世が決めたらいいんじゃないですか。世がそれが本当に筋が通っていてカッコいいと言うのならばそうなるでしょうし、俺は逃げも隠れもしないんでね。基本的に寝技は嫌ですけれどね。気持ち悪いんで。あんなヤツの股間に腕を挟まれたらその手は一生使われへんですよ。まあ、何でもやりますよ、盛り上がるなら」
「魔裟斗さんからは生き方を学びましたし、漢としても尊敬していますし、あの左フック。今日ダウンをとったのは飯田トレーナーにずっと教えてもらっていて。飯田トレーナーをつないでもらったのは土居トレーナーですし、土居トレーナーに出会えたのはK-1時代にお世話になった大宮司さんのおかげなので。本当に“チーム魔裟斗”ですよね。だから魔裟斗さんには凄い支えられたし、自分がバッティングしてしまった後も励まされましたし。本当に魔裟斗さん、チーム魔裟斗がいなかったらこうしてまた一丁前に喋れることはなかったかなと。全て感謝しています」
――負けたら引退と発言し、緊張や堅くなったりはあったか?
「なかったつもりやったんですけれど、固くなっちゃいましたね。すげぇ固くなりましたし、難しいですね格闘技。思ったより全然強かったですね」
「いや、それは言い訳なのでまだまだ自分が弱いなと思いましたし、素直にまだまだですよ」
――気持ちの晴れ方は何パーセントくらい?
「20%くらいですね。まだまだ恥ずかしいですし、悔しいですし、ただただ自分はリングの上で言ったように自分の筋を通して頑張っていこうと思っています」
――夏の大阪からいろいろな人にいろいろなことを言われたので溜まってる?
「生まれ来てからずっとですけれど。でもまあモテてしゃあないとはこういうことですよ。俺のカリスマ性を他の選手に分けてやりたいですね」
「ダメージは楽勝ですよ。打たれ強いんでね。大丈夫ですよ。大晦日はなんやかんや言うても俺がいないと盛り上がらないですから、盛り上げようと思っています」
――生まれ変わった皇治はどれくらい見せられた?
「20%も見せられなかったですけれど、あの左フック見ました? 魔裟斗さんみたいやったでしょう。魔裟斗さんとクラウスみたいにもう立ってこうへんと思ったんですけれどね、スッと立ってきましたね(笑)。立つんかーい! ってツッコミましたけれど。豪快に倒れてくれたからもう立てへんと思ったんですけれどね。まだまだですね」
「まだまだ強くなりますよ。不可能はないんですよ。どんだけどん底になっても。多分皆さん、もう終わったと思ったでしょう? 前回の試合で。あれだけ連敗が続いてバッティングしてグチャグチャになって。それでも不器用でも何でも張り切っていればこうなるってことをまだまだ証明したいですし、頑張ります」
――そもそも負けたら引退発言は、自分に絶対的な自信があったのか、自分を鼓舞するためだったのか?
「男として、筋道として、大阪大会で自分があんな情けない不甲斐ない試合をしてしまって。いつもみたいにのうのうとデカいことを言ってやるのは俺の中で違うと思いましたし、もう一度リングに上がるなら全てを懸けるっていつも言ってるのでね。ほんまに全部を懸けてやるのが筋やと思ったので、自分なりの筋でしたね。何もネガティブ要素とかそんなものはなく、ただそれが筋やと思うて。これでまた負けるようなことがあればもうリングに上がる資格はないと思っていましたし、ラストチャンスやと思って必死にやりました」
「だから格闘技の神様が、まだまだほざけと思っているんじゃないですか。勘違いせんといてくださいね、まだ何も満足してないですよ。ただただほざきますよ。世の中の選手たち、俺が羨ましくて腹立つんやったらね、全て越えてみろと。ただそれだけですよ」