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【RIZIN】ボビーと戦う北村克哉「本物の“筋肉バカ”なのは俺」「一発当たれば脳が揺れて倒れる」「ボロボロになっても最後、手を挙げられたら勝ち」=11月20日(土)沖縄

2021/11/15 20:11
【RIZIN】ボビーと戦う北村克哉「本物の“筋肉バカ”なのは俺」「一発当たれば脳が揺れて倒れる」「ボロボロになっても最後、手を挙げられたら勝ち」=11月20日(土)沖縄

(C)RIZIN FF

 2021年11月20日(土)に沖縄アリーナで開催される『Yogibo presents RIZIN.32』の公開練習が15日、行われた。

 都内のゴールドジムで公開練習を行ったのは、ボビー・オロゴン(ナイジェリア)と120kg契約で対戦する元プロレスラーでボディビルダーの北村克哉(フリー)。練習場所のひとつである同ジムで、115kg~120kgあるという自重でのチンニング(懸垂)などを披露した。

「コンディションはすごくいいですね。動けていて、身体も反応できている。あとは試合で相手にどう反応するかですね」という北村。

 2008年から2010年のレスリング全日本選手権グレコローマン96kg級優勝、2007全日本大学グレコローマン選手権120kg級優勝など数々の優勝経験を持つグレコのレスラーで、世界選手権にも3度出場。2015年7月には『巌流島』に出場し、ボロドバートル・オンダラルから勝利を収めている。

 その後、2017年3月に新日本プロレスでデビューし、2019年1月に怪我のため引退。以後はボディビルダーに転身した。2020年9月には『K-1 DX』で第4代K-1 WORLD GPスーパー・ライト級王者の安保瑠輝也(team ALL-WIN)とK-1ルールで対戦し、1R1分53秒、TKOで敗れている。

 安保戦は、12オンスのボクシンググローブでヘッドギア直用のK-1ルールだったが、今回は4オンス相当のオープンフィンガーグローブでRIZINのMMAルールでの初試合となる。

「今回は組めるので……あの試合は組めなかった。オープンフィンガーグローブの方がやりやすいです」と、レスリングをバックボーンとする北村は言う。

 現在の練習環境は「AACCで阿部(裕幸)さんに教わっています。ほかに1度、GENで出稽古しました。具体的な練習内容は……言えないですね。AACCに限らず周囲に大きな選手が6人はいるのでぐるぐる回しています」と、ベースを主軸に戦うつもりだ。

 沖縄大会ではレスリングシューズを着用するかどうか、検討中。現在のRIZINルールでは、シューズ着用は許可されているものの、その場合は、サッカーキックのみならずすべてのキックが禁止となる。

「レスリングシューズ履くとグリップ力が結構力強く使える。RIZINだとシューズを着用した場合、蹴り無しになるので、そのへんはまだ決めていないです。ただ、レスリングシューズを履くと滑らない」と、どちらが持ち味を活かせるかで決める方向だ。

 11月13日に、アマチュアオリンピアのボディビルヘビーウエイトに出場し、鍛え上げた身体を披露した北村は、フィットネスジムで行った今回の公開練習の意図を、「みんながやるミット打ちではなく、あえて見えないところで、1人でも練習出来ることが重要だった」と説明。

「高校と大学でアマレスをやって、フィジカルトレーニングで強くなって感動しました。これが僕のライフスタイルで、ここのゴールドムがなければいまの身体は出来ていないです。アマチュアレスリングで最初は筋肉量が小さくて、フィジカル負けしていました。勝てるようになったのは、ウエイトトレーニングのおかげ。スポーツに応用すれば必ず勝ちに繋がる」と、自身が殻を破るきっかけがフィジカルトレーニングにあったと力説する。

 続けて「フィットネスは取り組めば取り組むほど自分に帰ってくる。ちゃんと成長する、やった分だけ身になります。たとえば格闘技では、1R5分をやって強くなる人がいれば、強くなるのに2時間かかる人もいる。そこがフィットネスと格闘技の違いになると思います」と持論を展開した。

 その上で、「格闘技とフィットネスの境界線を繋げれば。それぞれのファンが見に来て、どちらもメジャーにしていければと思います。二刀流と言われますが、フィットネスとボディビルとRIZINを両立させたい」と、それぞれのファンの融合を目論む。

 体重93.0kgというボビーに対し、体重120kg。体重では27kg差、年齢でも推定20歳差があるマッチメークだ。しかし、MMA経験では4戦2勝2敗のボビーに対し、北村は初のMMA戦となる。

 カード発表会見では、ボビーから「俺の筋肉が本物なのか、お前の筋肉が本物なのか、シロキロ(白黒)はっきりさせよう」と挑発されたが、北村は「本物の筋肉」論争について、「どっちでもいいです。勝てば何でもありだと思うので。ただ“筋肉バカ”なのは俺だと思います」と、筋肉愛を見せた。

 ボビーの試合は研究済みで、「曙戦もボブ・サップ戦も、全部印象的ですね。飛び込んできてババーンと身体能力を発揮する。野性的で日本人にはああいうファイトスタイルの人はいないんじゃないですか」と評価。

「おちゃらけキャラを演じていますが、タヌキです。実は日本語も流暢で頭もいいし、見れば身体もちゃんとしているのが分かります。一流のアスリートとして迎え撃ちます」と油断はない。

 10月9日には、埼玉県越谷市をランニング中のボビーが、元荒川の中に女性がいることに気付き、救助した。人命救助で埼玉県警越谷署が感謝状を郵送したが、北村は「初耳。社会貢献ですね」と言いながらも、会見での出来事に腹を立てているという。

「会見でボビーさんが知ってか知らずか、あんなシリアスな場面で神聖なる会見場で、コントっぽくやったのが許せない。ボビーが知っていたのか、勝手に安田大サーカスさんがやったのか、あの行動はほかのファイターの人達に失礼でした。皆さん命を賭けてやっている。ああいうやりとりが腹立たしい。ほかの人たちの言葉が薄まった。ほんとうに許可を得た記者だけだと思って対応していたのに、あれはないですね」と苦言を呈した。

 試合は休息後の2試合目=全13試合中の10試合目に決定した。

「初RIZINで、もともとプロレスラーなので、(試合順は)後ろにいけばいくほど自分なりに嬉しいし、燃えるタイプ。しかも休憩後の試合で、先が読めるスケジュールはかなり嬉しい。フレッシュな状況で、バチバチのヘビー級の試合を展開できれば」と意気込む。

 どんな姿を見せたいか、と問われた北村は、「今回、フィットネス代表といったらおこがましいですけど、北村克哉、ボディビルダーとしてRIZINに挑戦して少しでも──ボディビル人気は、格闘技には追い付いていないので──生意気ですけど、その双方に興味を持ってもらって、両競技の架け橋になれたらと思います。死ぬ気で全力で頑張ります。見せたいのは……身体能力が高いボビーが暴れて来るのをどう対処するか。僕も暴れるので、お互いヘビー級同士、一発当たれば脳が揺れて倒れると思います」と、KO必至の重量級のぶつかり合いをしたいと予告。

 一方でどんな戦いなるか、と問われ、「これ作戦に入っちゃいますね。一生懸命にやってボロボロになって、最後、手を挙げられた方が勝ち。それしか言えないです。ボロボロになってもいいから勝ちたい。そうして、フィットネスも格闘技もプロレスも広めたい」と、泥試合も想定して勝ち抜くことを語った。

 MMAに挑戦しようと思った理由は「単純です。PRIDEファンでした。いまのPRIDEはRIZINですから、PRIDEファンがRIZINに参戦する、ということです」と夢の舞台だったからだという。その夢を大晦日に繋げるつもりだ。

「(大晦日は)めちゃ(興味が)あります。今回も勝って繋げたい。どんな形であれ勝って、年末大晦日に出られれば、“死ぬにはいい日”だと。もちろん沖縄でも死ぬ気で頑張るので、先は見ないですが、ヘビー級で力を見せたいです」

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