(C)LFA
2021年11月5日(日本時間6日)、米国カリフォルニアのヴィサリアコンベンションセンターにて「LFA 117: Dias vs. Tanaka」が開催された。
LFAバンタム級の田中路教(31)は、UFCを2勝3敗でリリース後、GRANDSLAMで現UFCフライ級のホジェリオ・ボントリンにリアネイキドチョークで一本勝ち。ACBと契約したものの試合が組まれず、2019年3月にPANCRASEでロシアのウラジミール・レオンティブに判定勝ちすると、UFC再契約を目指しLFAと契約。
しかし、その後、新型コロナウイルスやビザの影響で2年半以上のブランクに。2020年4月には「Road to ONE」で宮田和幸とグラップリングマッチを行っている。今回の試合に向け、いつものようにチームアルファメールに所属し練習を積んできた。
対するヒカルド・ディアスはキングスMMA所属。修斗ブラジルやArzalet Fightingを経て、2020年8月にLFA参戦。デスモンド・トーレス、ジョージ・ガルシア相手に2連勝中。MMA10勝4敗の30歳でムエタイがバックボーン。
▼バンタム級 5分5R
○田中路教(日本)
[判定3-0] ※30-27×3
×ヒカルド・ディアス(ブラジル)
1R、田中のセコンドにはユライア・フェイバー。ともにオーソドックス構え。右ハイを見せるディアスに田中は右ロー。ディアアウは右バックフィストも。ディアスの長い右ストレートにダウンする田中。しかしすぐにシングルレッグから立ち上がり、払い腰でテイクダウンする。フルガードのディアスを金網に押し込みパウンド。金網で上体を立てて来たディアスを背中をつかせ、インサイドからパウンド。ディアスの足をマットに着かせず支点を無くして打つ。
"-300 favorite my foot" - Dias (probably)#LFA117 pic.twitter.com/VsnRfQG7rM
— UFC FIGHT PASS (@UFCFightPass) November 6, 2021
2R、ディアスの前蹴り。ワイドスタンスで腰を低く構える田中はシングルからダブルレッグへ。切りながらも背中を見せたディアスは前転で一瞬マウントになるが、すぐにスクランブルから田中はリバーサルして足を手繰り上に。ハーフガードから細かいパウンド。ディアスは腰を切りフルガードに戻す。下からダブルアンダーで両脇を差して抱き着くディアスを剥がす田中。ディアスはニーシールドからバタフライガードに。今度は両腕をオーバーフックしてパウンドを防ぎ跳ね上げようとする。
腕を抜き、右で枕にする田中を跳ね上げ立ち上がったディアスだが、すぐにバックについていく田中は左で脇差し金網に詰めてヒジを打ち込みブザー。田中のラウンドに。
Now some rolling ish#LFA117 pic.twitter.com/F05DWFe9bP
— UFC FIGHT PASS (@UFCFightPass) November 6, 2021
3R、左ジャブを伸ばし右ローを突き組みに行く田中を突き放して、右ローを蹴るディアス。左ジャブで捉えると左で差して小外がけでテイクダウン! フルガードのディアスに背中を着かせると、下のディアスは三角絞め狙いで腕を後方に流そうとするが、ここは察知している田中がインサイドからパウンド。ディアスは足関からカーフスライサー狙い。反転した田中が下からギロチンも首を抜くディアス。上になるディアスだがブザー。最終Rも田中のラウンドに。
判定は3-0(30-27×3)で田中が勝利。
2年8カ月ぶりの試合で、1Rにフラッシュダウンを喫したものの、以降は完全に試合をコントロールした田中は、試合後、「もっと打撃を試したかったけど、4年前とは別人になった。メンタルが強化され、以前より集中力も増した。ユライアのもとで一生懸命頑張ってきました。まずは日本に一度帰りたい」と笑顔。
今後について問われ、「チームメイト(アルファメール)のアラン(ベゴッソ=6勝1分)がタイトルショットをやると思うんだけど、彼は多分、ベルトを取ると思う。彼と試合はしたくないし彼が他団体との契約が決まるといいんだけど」とバンタム級での今後を語った。
LFAのエド・ソアレス代表は、試合後、「僕がPRIDEからDREAMだったりK-1だったり日本に見に行っていた時代を振り返ると、こうしてLFAに日本の選手が上がって競い合っている状況にこの団体がなって、本当に夢のよう。もちろん日本だけではなくて世界中の選手が集まってきてくれている、それが夢だったことだ」と、2人の日本人が勝利した今大会を満足気に語った。