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2021年10月24日(日)神奈川・ぴあアリーナMMで開催された『RIZIN.31』のRIZINフェザー級タイトルマッチで、斎藤裕(パラエストラ小岩)にTKO勝ちで新王者となった牛久絢太郎(K-Clann)が、激闘から一夜明けた25日、出稽古先の「POWER OF DREAM」に勝利の報告を行った。
試合は、2R 4分26秒、牛久の左跳びヒザで斎藤が右瞼をカット。ドクターストップにより、ベルトが移動した。牛久の蹴り足をニータップのような形で掴みに行こうと斎藤が頭を下げたところに、牛久の左ヒザが右目上を切り裂いた。
試合後、斎藤はフィニッシュの瞬間を、「左のヒザは向こうの作戦だったのかなと、1Rで思いました。相手のセコンドの指示がそういう気がしたので。事前に準備していたのかなと。(それでももらってしまったのは)映像を見直さないと分からないです。タイミングが合ってしまったのか……反応はできていたと思います。(跳びヒザまでは)相手の動きは見えていました。一発の怖さ、というか」と、悔しそうに語った。
一方、勝者の牛久は、「(斎藤の)右と返しの左フックは試合中に注意していました。右を思い切り振ってきたところで頭を左に傾ける印象が強かったので、僕はそこに右フックを合わせようと対策していました」と、斎藤の打撃の癖を掴んでいたといい、試合を決めた左跳びヒザ蹴りについても「狙っていた」と明言した。
「あれは狙っていました。1R目に距離感を自分なりに調整して、2Rにインターバルが終わった瞬間に狙おうと思って。あのタイミングで出たのは身体が勝手に反応しました」
なぜ跳びヒザだったのか。
「僕の今までのスタイル的に、絶対にタックルが来るだろうという警戒があったと思う。タックルを切るということは下に重心が行くじゃないですか。跳びヒザは下に重心が下がっている人に入ると思っていました」と、牛久は自身の最大の強みであるテイクダウンを餌に、裏をかく跳びヒザでチャンスをモノにしたと語った。
牛久の言う通り、乾坤一擲の跳びヒザは「狙っていた」一撃だった。
足立区出身の牛久が出稽古に通う「POWER OF DREAM」の古川誠一会長は、本誌の取材にこう語る。