かつての師匠・五味がセコンドに就いた阿部から勝利をもぎ取ったアキラ
2021年10月24日(日)神奈川・ぴあアリーナMMにて開催された『Yogibo presents RIZIN.31』の第7試合で、元UFCファイターにして現DEEPウェルター級暫定王者の阿部大治(HMC)に2R4分34秒 ノースサウスチョークで勝利したアキラ(武蔵村山さいとうクリニック/&MOSH)が、試合後インタビューに答えた。
アキラは五味隆典率いる久我山ラスカルジムでMMAを始め、2010年4月の修斗でプロデビュー。2013年からパンクラスに戦いの場を移すとひとつの引き分けを挟んで5連勝。2015年3月の『パンクラス世界選抜ワールドスラムトーナメント』では決勝戦へ進出するも、北岡悟に敗れた。徳留一樹、郷野聡寛、ISAOらと対戦し、2020年10月には田村一聖を2RでKO。今年5月には元・修斗世界ライト級王者の松本光史をもTKOに破っている。現在は五味の元を離れ、“RIZIN漢塾”石渡伸太郎塾長の教えをCAVEで受けている。今回がRIZIN初参戦。
試合後にはリング上で「この大舞台でKO、失神じゃないと」と、師匠である五味隆典の名セリフ「判定ダメだよ、KOじゃなきゃ」を彷彿とさせるアピールをしたアキラは、「年末、師匠の五味さん、もしよかったらどうでしょうか?」とRIZIN大晦日大会でまさかの師匠との対戦アピールを行った。アキラはなぜ、五味との対戦を望んだのか。
憧れの五味さんを超えたい
――試合の感想は?
「失神KOさせられなかったんですけれど(※記者会見で「ライト級ファイター全員、失神KOさせるために来ました」と発言)、人生で初めての(笑)ノースサウスチョークでの一本勝ちがとれてよかったです」
――RIZINでのノースサウスチョークによる一本勝ちは、奇しくも2019年7月の石渡伸太郎以来(vs佐々木憂流迦)だった。意識していた?
「そこは意識していませんでしたが、石渡さんと作戦を立てていく中で『取れる』と石渡さんに言われていて、そこはしっかり練習してきたことが出せたかなと思います」
「憧れの五味さんを超えたいのがあったので。ただ、さっきの試合で親指が折れたっぽいので年末に出られるかっていうのがあるんですけれど。(大晦日に)呼ばれてないのでアレなんですけれど(笑)。憧れの五味さんに表明させていただきました」
――試合を終えての阿部選手の印象は?
「思っていたよりデカくて間合いも遠くてパンチも上手くて、全然自分のやりたいことが出来なかったですけれど、何とか勝てました」
「他のライト級ファイターたち、全員失神KOさせたいと思います」
――相手側のセコンドに五味選手が就いていたことで精神的な影響は?
「試合前も言いましたが、五味さんの前で恥ずかしい試合は出来ないのでガンガン打ち合いに行ってました」
――試合後、相手コーナーまで挨拶に行っていましたが、どんな声をかけられた?
「いえ、タオルで一喝入れられて終わりました(笑)」
――かつての師匠に戦いを挑むのはなかなかないことだと思いますが、どのような想いで発言したか?
「五味さんの元で始めた格闘技。憧れの人なのでいつかは超えたいとの想いがあったからです」
――ノースサウスを極める作戦を立てていたということですが、それはテイクダウン、パスガードできると感じていた?
「はい、そこまで石渡さんは見抜いていたのだと思います。僕はちょっと(笑)」
――アキラ選手も自信があったのでは?
「そうですね、石渡さんがいけるって言うならいけるんだろうなって。それだけです」