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【RIZIN】フェザー混沌! 斎藤裕が王座陥落、牛久絢太郎がTKO勝ちで新王者に! 金原が芦田をパウンドアウト、 中村大介が一本勝ち、白川がケラモフ戦アピール、浅倉が大島に判定負け

2021/10/24 13:10
 2021年10月24日(日)、神奈川・ぴあアリーナMMにて『Yogibo presents RIZIN.31』が開催された。 ▼第11試合 RIZINフェザー級タイトルマッチ 5分3R×斎藤 裕(パラエストラ小岩/王者)65.95kg[2R 4分26秒 TKO] ※ドクターストップ○牛久絢太郎(K-Clann/DEEPフェザー級王者/挑戦者)65.70kg  第10代修斗世界フェザー級王者の斎藤は、2020年8月にRIZINに初参戦し、摩嶋一整を2R、サッカーキックからのヒザ蹴りによりTKO。2020年11月に「RIZIN初代フェザー級王者決定戦」で朝倉未来に判定3-0で勝利し、初代王座に就いた。2021年3月に、修斗世界フェザー級王座を返上。6月にヴガール・ケラモフにスプリット判定で勝利している。  当初、朝倉未来に一本勝ちしたクレベル・コイケとのタイトルマッチが内定していたが、クレベルの体重が落ちず、足の負傷により出場不可能に。対戦相手選びが難航していた。斎藤は記者会見で今回の試合に自ら王座を賭けることを直訴。朝倉未来vs萩原京平の勝者も候補としてあげられていたが、早くからSNSで出場をアピールしていたのが牛久絢太郎だ。  牛久は現DEEPフェザー級王者。小学1年生から柔道を学び、高校2年生時からMMAを始めて2012年8月にプロデビュー。PANCRASE等で5連勝で2020年9月に当時のDEEP王者・弥益ドミネーター聡志に判定勝ちし、DEEPフェザー級王座を獲得。2021年2月にノンタイトル戦で、中村大介のカウンターのヒザ蹴りを受けて2R TKO負けを喫したが、2021年7月に王座を賭けての再戦で中村に判定勝ち。初防衛に成功している。戦績は22勝8敗1分。今回の王座戦に向け「ゾンビのようなスタミナで戦う」と死闘を予告している。  1R、オーソドックス構えの斎藤、サウスポー構えの牛久は左の蹴りから入る。喧嘩四つの前手争い。牛久は左インローを当てる。右の蹴り足を取って左右を振る斎藤、  斎藤の右から左フックで牛久がバランスを崩すが、すぐに。斎藤は首相撲から崩すが、スタンドバックもアームロックを狙う牛久に離れる。左ジャブが速い斎藤。牛久も左ストレート。しかし斎藤は右ミドルを突いて前に。さらに右ボディストレートも突く。  組んだ斎藤は左で差してコーナーに押し込み右ヒザもブレーク。スタンドで左をローに右を突く斎藤。さらに首相撲からヒザ蹴りとらえるが、そこに左を外からかぶせた牛久! 斎藤は腰を落とすが、下からのテイクダウン狙いに牛久はジャンピングで引き込むように三角絞め狙いに。察知した斎藤にハイガードを取る牛久。  2R、先に前に圧力をかける斎藤が前手の左フックも、牛久の左の蹴りがローブローに。中断後、再開。左を振り、左フックの牛久に、圧力をかける斎藤。右ボディ! さらに左ボディも突く。左の前蹴りを腹に突く牛久。  互いの左右から斎藤は蹴り、しかし近づきダーティーボクシングで左を突く牛久は組むが、斎藤はコーナー背に脇が固い。体を入れ替えた斎藤は左で差したところでブレーク。  開始34秒、飛び込み左の跳びヒザを当てた牛久! 頭を下げてキャッチしにいった斎藤は足を掴むが、右目まぶたから大量の出血。ドクターチェックも傷が深く、続行は出来ず。ドクターストップ。ゴングに吠えて不服を訴える斎藤。勝利に咆哮する牛久。攻勢だった斎藤だったが、1発のカットで試合は決した。  斎藤はロープに顔を突っ伏し、落胆。花道で号泣し退場。  リング上でベルトを巻いた牛久は、「この試合を組んでいただいたRIZIN関係者の皆さん、何より試合を受けていただいた斎藤チャンピオンありがとうございます。今回、自分が挑戦したいと言って、周りからは“いや無理だろ”と言われましたが、自分を信じて頑張ってればいいことあるんだなと。同じ感じで悩んでいる人がいれば、どんな下馬評も自分を信じていれば覆すことができるんで、そういうみんなの力になれればと思います。これからRIZINフェザー級をどんどん盛り上げていきますので皆さん応援よろしくお願いします」と、初々しく所信表明をした。 [nextpage] ▼第10試合 女子スーパーアトム級(49kg)5分3R×浅倉カンナ(パラエストラ松戸)48.85kg[判定1-2]○大島沙緒里(AACC)47.95kg  レスリングベースの浅倉は、2019年8月からアリーシャ・ザペテラ(現Invicta FCアトム級王者)、ジェイミー・ヒンショー、古瀬美月、あい相手に4連勝をマーク。2021年3月に「RIZIN女子スーパーアトム級タイトルマッチ」で浜崎朱加と約2年3カ月ぶりに再戦し、スプリット判定負け。今回が7カ月ぶりの再起戦となる。  対する柔道ベースの大島は、現DEEP女子ミクロ級(-44.0kg)&DEEP JEWELSアトム級(-47.6kg)王者の二冠王。3歳から始めた柔道歴は21年を数え、2019年の全日本アマチュア修斗で圧倒的な強さで優勝。2020年1月には修斗女子初代スーパーアトム級王座決定トーナメントに抜擢され、一回戦でKO勝ち、5月の準決勝では元DEEP JEWELSアトム級王者の黒部三奈相手に敗れはしたものの、新人離れした才能を発揮した。  2020年7月の『DEEP JEWELS 29』では柔術出身のさくらとの寝技合戦をアームロックで制してさくらにプロ初黒星を付け、9月の『DEEP』ではしなしさとこが返上したDEEP女子ミクロ級王者決定戦をにっせーと争い、1R2分10秒、ハンマーロックによるTKO勝ちでプロわずか4戦目にして王座に就いた。しかし2020年12月、パク・シウに判定3-0で敗れた。  その後、2021年6月のDEEP JEWELSアトム級GP準決勝でパク・シウと再戦。1R腕十字で勝利しリヴェンジを果たして決勝に進出すると、決勝で青野ひかるに判定勝ち。DEEP JEWELSアトム級のベルトを巻いた。  1R、サウスポー構えの浅倉、オーソドックス構えの大島は右ハイを見せ、左ジャブで牽制。さらに左を突いて首に手をかけ投げてテイクダウン!  袈裟固めから得意のアメリカーナを狙う大島。下からセンタク挟みで大島の頭を挟む浅倉だが、頭を外した大島はバック狙い。しかし足をかけさせない大島は際で上に! 浅倉をクルスフィックに固めてパウンド、さらに両足でアームバーも狙い、腕十字へ! 浅倉のヒジは入っているが、体格差もあり、腕を抜いた浅倉が上に。そのままゴング。  2R、釣り手を頭後ろで組んで右で差して小内刈でテイクダウンは大島! しかし、小手で残す浅倉は上に。大島は潜り、足関節を狙うが、足を伸ばされない浅倉は足を抜くと、中腰からパウンド。なおもヒザ十字を狙う大島だが、浅倉は上から鉄槌。腰を引き、下からの仕掛けを防ぐと、下の大島も下から蹴り上げ! しかし、浅倉も頭に足をかけさせず、パス狙いの浅倉に、大島は下からスイープを狙う。  3R、右ハイ、右ボディと果敢に前に出る大島。さらに左も突くが、引手・釣り手を取ると足払いから頭が下がった浅倉の頭を抱えてギロチンから後方に回す。しかし、前転から上になるのは浅倉。なおもギロチン狙いの大島を側転パスし、サイドを奪う。  ハーフに片足をからめる大島は、頭を抱えて跳ね上げてスイープ狙い。ここも脇は差している浅倉が上に。ハーフから固めていくが、足を戻す大島は下から蹴り上げる大島だが、立ち上がるよりも寝技を選択。上の浅倉は一旦、体を離し、大島の足をさばいて再び飛び込んで鉄槌の連打! そのままゴングを聞いた。  1Rから目立ったアグレッシブな動きと投げは大島、コントロールから鉄槌は浅倉だが、判定は2-1で大島が勝利。互いにキャッチ、決定打は無かったが、接戦をモノにした大島は、リング上で、「自分のことを信用していなくて、今でも信じられないです。いま子供たちは上で見ていると思うんですけど、これからもママファイターとして勝ち続けて、世の中のお母さんを勇気づけられるように頑張ります」と笑顔で語った。 [nextpage] ▼第9試合 ヘビー級(120kg)5分3R○スダリオ剛(PUREBRED)115.60kg[1R 1分51秒 KO] ※左フック×SAINT(Y&K MMA ACADEMY)106.35kg  元大相撲の貴ノ富士ことスダリオは父が日本人、母がフィリピン人のハーフ。現在MMA3連勝中でキックボクシング経験も活かし、2020年9月のRIZINでプロレスラーのディラン・ジェイムスを1R 終了時ドクターストップによるTKOで下すと、大晦日にミノワマンを1R、カーフキックでTKO。  続く2021年3月の「RIZIN.27」では同じくプロレスラーの宮本和志に1R KOで勝利したものの、レフェリーの試合停止指示に従わず攻撃を続けたため、レッドカード(ファイトマネー25%相当の罰金)が出されている。6月の東京ドーム大会ではシビサイ頌真に挑むも、3Rにリアネイキドチョークで敗れ初黒星を喫した。  対するSAINTは米国出身の28歳、横須賀海軍基地に勤務しており、所属ジムによると「令和のボブ・サップ」とのこと。2021年6月のDEEPに初登場すると酒井リョウを1Rわずか43秒でKO、9月大会では誠悟を判定3-0に破り、連勝している。  1R、ともにオーソドックス構え。左ジャブでSAINTのアゴを上げさせるスダリオ! 右の相打ちからSAINTは四つに組むがスダリオは突き放す。  左右ローを前足に突くSAINT。ジャブの刺し合いから左がカウンターで入ったスダリオはSAINTをロープに詰めると右ボディを突いてから左フック! SAINTをマットに沈めた。ダウン後、一瞬、追い打ちをかけようとしたが、レフェリーの姿に冷静に振り上げた拳を下したスダリオ。  米国でUFC世界ヘビー級王者のフランシス・ガヌーとも肌を合わせた修行の成果を発揮させたスダリオは、試合後、「今回、対戦相手に断れらた中で、SAINT選手が勇敢にやりたいと言ってくれて、ありがとうございました。ご支援もありがとうございました。もっともっと強くなります。これからも楽しみにしてください」と力強く挨拶をした。 [nextpage] ▼第8試合 フェザー級(66kg)5分3R○金原正徳(リバーサルジム立川ALPHA)65.75kg[2R 1分18秒 TKO] ※パウンド×芦田崇宏(BRAVE)65.75kg  金原は18歳でMMAを始め、2003年のDEEPでプロデビュー。その後はZST、修斗、DEEP、パンクラスで活躍し、2009年3月に戦極フェザー級トーナメントで優勝して初代フェザー級王座に就いた。同年の大晦日では山本“KID”徳郁に判定勝ちして名を上げ、2014年9月に念願のUFCデビュー。  オクタゴンでアレックス・カサレスに判定勝ちし、15年7月のハニ・ヤヒーラ戦ではスプリット判定の接戦。16年1月にはランキング8位のマイケル・マクドナルドを肩固めで追い込むも、ケージ掴みのエスケープから、2Rリアネイキドチョークで一本負けを喫し、2連敗となった。その後は国内のDEEPやQUINTET、KNOCKOUTではキックボクシングルールにも挑戦し結果を残している。  2020年2月のRIZINデビュー戦では、DEEP王者のビクター・ヘンリに挑むもTKO負けを喫した。その後は引退をほのめかすも、階級を上げ、再びリングに立つことを決意した。斎藤裕、朝倉未来、クレベル・コイケといったフェザー級トップ戦線に名乗りを挙げる事が出来るか。  対する芦田はレスリングをバックボーンに持ち、2010年10月にDEEPでプロデビュー。一時は7連勝を飾った。2017年3月にPXCでライト級タイトルマッチを経験。同年5月のDEEPに3年ぶりの参戦を果たすと、9月にはDJ.taikiから殊勲の勝利、同年12月には上迫博仁を破りDEEPフェザー級王座を奪取した。2019年大晦日のRIZIN初参戦ではキックボクシングルールで平本蓮にKO負けを喫したが、2020年9月の萩原京平戦でキャリアの差を見せつけての勝利を収めている。  1R、金原のセコンドには練習仲間の矢地佑介とロータス世田谷の八隅孝平代表がつく。芦田のセコンドにはBRAVEの宮田和幸代表。  サウスポー構えの芦田にオーソドックス構えの金原は中央に出て行く。上半身を立てて間合いを保つ金原。芦田は左右で前に。さばく金原は左で差して小外がけテイクダウン!  ハーフガードの芦田をパスするとマウントを奪い、ストップドントムーブで中央に。ブリッジからリバーサルした芦田が上に。一瞬肩固めを狙う金原はクローズドガードで下からヒジ。ブレーク、スタンドで再開。  左ストレートを当てて前に出る芦田に左ひざを効かせた金原はダウンを奪うと、足を手繰りに来た芦田をがぶりから肩固めへ! 絞るが芦田は耐えてゴング。  2R、先に詰めて前足に左右からローを突く芦田。金原も左ローを返し、しかし右を突く金原! 芦田はダブルレッグも切る金原。芦田は左ローを金的に入れてしまう。中断後、再開。  右の三日月蹴りを狙う金原。遠い間合いの芦田に、金原はノーモーションで右ストレート! 芦田は一瞬、動きが止まりダウン! 金原のヒジ、鉄槌連打にレフェリーが間に入った。  試合後、金原は「まずはじめに、芦田選手ありがとうございました。仲間だったんで、スイッチを入れたくいろいろ言ってしまいました。まず、ただいま! 1年いろいろあって、あらためて格闘技大好きだなと。簡単に戻ってきたわけではなく、所英男さんのおかげでもう一度、戦う背中を押してくれました。八隅会長、矢地選手もありがとうございました。ただ戻ってきたわけじゃないので、フェザー級の上のやつら、ごちゃごちゃにしたいと思っています。楽しみにしていてください」と、試合前インタビューの通り、RIZINフェザー級戦線をかき回して、ベルトを目指すとした。 [nextpage] ▼第7試合 ライト級(71kg)5分3R×阿部大治(HMC)70.75kg[2R 4分34秒 ノースサウスチョーク]○アキラ(武蔵村山さいとうクリニック)70.45kg  阿部は小学2年生から柔道を始め、高校3年生の時にインターハイ90kg級で優勝。高校卒業後はキックボクシングでプロデビューし、2014年8月に初代J-NETWORKライトヘビー級王座に就いた。 10勝4敗の戦績を残すとMMAに転向し、2016年4月にパンクラスでデビュー。2017年7月にはパンクラス史上最速記録となる4戦目でウェルター級王座に就いた。同年9月にUFCデビューを果たして勝利するも、その後は連敗。2018年10月から参戦したONEでも結果は残せなかった。2020年8月からはDEEPに参戦すると、3連勝してDEEPウェルター級暫定王座に。今回がRIZIN初参戦。当日は「10kgは戻す」という。  アキラは五味隆典率いる久我山ラスカルジムでMMAを始め、2010年4月の修斗でプロデビュー。2013年からパンクラスに戦いの場を移すとひとつの引き分けを挟んで5連勝。2015年3月の『パンクラス世界選抜ワールドスラムトーナメント』では決勝戦へ進出するも、北岡悟に敗れた。徳留一樹、郷野聡寛、ISAOらと対戦し、2020年10月には田村一聖を2RでKO。今年5月には元・修斗世界ライト級王者の松本光史をもTKOに破っている。  会見で「ライト級ファイター全員、失神KOさせるために来ました」と宣言するアキラだが、阿部は「今回からライト級に落として初の試合になります。ライト級のトップ戦線で王者の首を獲れるのは僕だけだと思っている」と自信。セコンドにはアキラのかつての師匠・五味隆典が就くという。その言葉に、現在は石渡伸太郎のCAVEで練習するアキラは「五味さんの前で恥ずかしい試合は出来ない」と気を引き締めた。 1R、サウスポー構えのアキラ。オーソドックス構えの阿部。身長差は13cmに。左右からロープまで詰めての右フックに阿部は早くも左額から出血。しかし、長身から阿部も打ち下ろしの右を返す。ドクターチェック後、再開。  右ハイを繰り出す阿部。アキラも頭を振りながら左右で前に。阿部の打ち返しもかわす。左右を振って詰めてボディロックテイクダウンを奪うアキラ! 左で差してハーフから細かいパウンド。阿部も足を戻してバタフライガードから立ち上がる。  左ボディを突くアキラだがそこに右を打ち下ろした阿部! ダウンし腰を落としたアキラはすぐにシングルレッグから立ち上がり、向き合ったところでゴング。ロープを掴んだ阿部に「警告」。  2R、長い左から右を打つ阿部。しっかり下を振ってから右オーバーハンドで上体を上げさせてダブルレッグテイクダウンはアキラ! ハーフガードの阿部は腰を切りフルガードに戻す。中央に移動させられた両者。  右足をまたぎハーフにしたアキラは、右で枕に巻き、背中ごしにクラッチし、抑え込んでパスガード! マウントを奪うとサイドに回り、ノースサウスチョークへ! 耐える阿部にアキラは身体を伸ばして絞ると、阿部がタップ。アキラはセコンドの石渡、雅と倒れ込んでのハグをかわした。  マット上で胸をゴリラのようにドラミングしたアキラは、「この大舞台で“KO、失神じゃない”と。年末、師匠の五味さん、もしよかったらどうでしょうか」と、阿部のセコンドについた五味隆典に、まさかの宣戦布告した。 [nextpage] ▼第6試合 フェザー級(66kg)5分3R○中村大介(夕月堂本舗)66.0kg[1R 2分16秒 腕十字]×新居すぐる(ポテンシャル)65.80kg  中村は大学時代に田村潔司のU-FILE CAMPに入門、2002年7月にプロデビュー戦で桜庭と戦ったシャノン・“ザ・キャノン”・リッチから腕十字で一本勝ちを収めた。PRIDE武士道、HERO'Sに参戦し、2012年6月にはDEEPライト級王座に就いたが、初防衛戦で北岡悟に敗れると不調が続き2016年9月の試合を最後にMMAから離れた。  しかし、2020年9月のDEEPで復帰すると長倉立尚にKO勝ち、今年2月にはノンタイトル戦でDEEPフェザー級王者の牛久絢太郎にもKO勝ち。7月のタイトルマッチでの再戦では判定負けしたが、ベテラン健在ぶりを示している。QUINTETではグラップリングルールながら、現フェザー級王者の斎藤裕からヒザ十字固めで一本勝ちもマークしている。 新居は高校柔道北海道大会優勝の実績を持ち、マッハ道場でMMAを学ぶと地下格闘技で経験を積み、2013年9月にプロデビュー。2015年6月のグラップリング大会『VTJ GRAPPLERS CROWN 2nd』で優勝した。2018年4月にはハワイの『X-1 World Events』の8人ワンナイトトーナメントでも優勝。その後はパンクラスで活躍したが、今回が約2年ぶりの試合となる。 「41歳過ぎてRIZINのベルトを目指すというロマンを追って参戦させていただきます。自分のプロレスリングを貫いて一個一個勝っていきたいと思います」と語る中村に対し、新居は「UWFは知りません。リスペクトを持って倒します」という。互いにアームロックを得意とする両者だけに、腕関節からの展開に注目だ。  1R、ともにオーソドックス構え。新居の飛び込んでの右をかわす中村。新居は勢いあまり自らバランスを崩す。ガードを下げて追う中村に、新居は右の4連打の圧力で押し倒すが、中村はすぐに立ち上がると、ノーガードで詰めて右ローも。詰める中村のターンをやり過ごすと、中村はロープを背に下がりながら右フック! 腰が落ちた新居は足を手繰りに行くが、中村は腹固めで両足に挟むと、アームロックへ。  新居はそれを持ち上げてスラムも、腕を外さない中村は裏十字から頭に足をかけて腕十字! 新居のクラッチを外して、タップを奪った。  写真撮影とコメント用に、リング上でレガースを着用した中村はマイクを持ち、「NOAH杉浦軍の中村です。今日、こんな大きなイベントに出させていただきありがとうございます。新居選手、ありがとうございました。ただ一つ、これブリーフじゃなくて、ショートタイツといって、これでプロレスリングをやっています。中村大介、41歳、これからまだまだ全盛期です!」と語り、拍手を浴びた。 [nextpage] ▼第5試合 フェザー級(66kg)5分3R○白川陸斗(トライフォース赤坂)66.0kg[1R 3分48秒 TKO] ※サッカーキック×山本琢也(パラエストラ千葉)65.70kg  白川はTHE OUTSIDER出身で、2015年10月のDEEPでプロデビュー。後にバンタム級王者となるソン・ジンスを相手に最後まで食い下がり、判定で敗れるも大健闘した。2018年12月に北田俊亮を破り、2019年4月の釜谷真戦では逆転負け。6月には石司晃一から勝利を収めている。トライフォース赤坂に移籍後、2020年8月にRIZIN初参戦を果たすも萩原京平にTKO負け。11月1日にDEEPで再起すると、同月21日にRIZINで朴光哲からTKO勝ち。今年6月には青井人に判定勝ちして連勝中。  山本は全日本アマチュア修斗ウェルター級で優勝すると、2014年11月のGRACHANでプロデビュー。2018年9月にGRACHANライト級王座決定戦で岸本泰昭に勝利して王座に就くと、2019年12月に植田豊にTKO勝ちして初防衛に成功。2020年12月にはGRACHANフェザー級王座決定戦に臨み、鍵山雄介にTKO勝ちして二階級制覇に成功した。現在8連勝と絶好調でRIZINに初参戦。パラエストラ千葉ネットワークのなかで猛者たちを相手に練り上げてきた。  1R、ゴングに中央に走り込み跳びヒザは白川! それをキャッチして右で差して体を入れ替える山本。コーナーに押し込む山本を突き放す白川。  左右のワンツーは山本! さらに右カーフキックも! しかし白川も首相撲ヒザを突く。コーナーで組んで足をかけて引き出そうとする山本。ロープを掴んで倒れない白川は打ち下ろしの右! 山本も左を返して前に。左右を突きながらも右ローも織り交ぜる。  打ち合いに持ち込んだ白川は、左ボディを突き、精度で上回る。それでも前に出るのは山本。しかし左右のパンチに軸が乱れてくる。  白川も右ローを返して、ワンツーの右ストレート! ここで動きが止まった山本に、さらに右を打ち込み、腰を落とした山本にすかさずサッカーキック! すぐにレフェリーが間に入った。  試合後、白川は「山本選手、最初から打ち合いに来てくれてバチバチになりました。山本選手、強かったですね。横浜でのRIZINデビューで情けない結果で、いろんな人の信用を裏切って、日々、努力して毎日やってきました。あれ以来、3連勝で少しは成長できたかなと。これからも挑戦しつ続けたいので、今日1R、KOやし、年末、ケラモフとやらせてください! 俺は強いやつとやって挑戦し続けたいんで。あと、これを言う日が来ました。YouTubeチャンネル登録もお願いします!」とマイクで語った。 [nextpage] ▼第4試合 キックルール(※ヒジ有り)53.5kg契約 3分3R○吉成名高(エイワスポーツジム)53.4kg[1R 2分30秒 KO] ※3ノックダウン×石川直樹(team Lit)53.5kg “ハマの神童”名高は2018年12月、ラジャダムナンスタジアム認定ミニフライ級王座を奪取し、日本人として7人目の同スタジアム王者になり、2019年4月15日にはルンピニースタジアム認定同級王座も獲得。日本人初のルンピニー王者になると同時に、ムエタイの2大殿堂であるルンピニーとラジャダムナンの王座を同時に保持した史上2人目の外国人(タイ人以外)選手となった。  また、2017年4月にWMC世界ピン級王座、2018年4月には日本人4人目の快挙となるWBCムエタイ世界タイトル(ミニフライ級)を獲得。さらに同年9月にはIBFムエタイ世界ミニフライ級王座もKOで獲得し、日本人初のIBFムエタイ世界王者となっている。2019年12月のBOMではBOMフライ級初代王座決定トーナメントを圧倒的な強さで制した。これまで獲得したタイトルは実に7冠。9月の『BOM』でも1R1分23秒、ヒザ蹴りによるKOで圧勝した。 石川は元・新日本キックボクシング協会フライ級王者、元ジャパンキック同級王者、スックワンキントーン認定スーパーフライ級王者の三冠王で、ジャパンキックでは5月のプレ旗揚げ戦、8月の旗揚げ戦ともにメインを務めたエースだったが、9月からフリーに。9月のKNOCK OUTでは判定3-0でユット・ZERO(タイ)に敗れている。首相撲からのヒザ蹴り・ヒジ打ちを得意とする。  この試合は53.5kg契約(ヒジあり)で行われ、名高は前回6月のRIZINでは52.0kg、9月のBOMでは52.16kgで戦っており、名高にとっては最も重い体重での試合となる。53.0kg近辺は近年各団体がトーナメントを行うなど活発化している階級で、いよいよ名高も53.0kg戦線に参入ということか。両者のヒジ打ち・ヒザ蹴りの攻防が見どころだ。  1R、サウスポー構えの吉成、オーソドックス構えの石川。左ミドルを当て、石川の前蹴りを掴んでこかす吉成。ロープに詰めて、ジャブ、左ストレート、さらに左ヒジでダウンを奪うと、立ち上がった石川の組みを回してこかすと、右で詰めて来た石川に、下がりながら左当てて体を入れ替え左ヒジで2度目のダウンを奪う!  立ち上がった石川に、吉成はさらに詰めてボディ、左ローと下にも散らして、最後はロープに詰めて、少し外に出ての右ストレート! 石川の3度目のダウンにゴングが鳴らされた。  試合後、吉成は「4度目のRIZIN参戦。中川会長、サポートしてくださった皆さんおかげで勝てています。年末、自分もRIZINを盛り上げたいので、53.5kgの強い選手たちにも圧倒的な試合が出来たらと思います。あとYouTubeチャンネルも始めたのでよろしくお願いします」と笑顔で語った。 [nextpage] ▼第3試合 フライ級(57kg)5分3R×中村優作(TEAM FAUST)56.9kg[1R 4分52秒 TKO] ※パウンド○伊藤裕樹(ネックスイチムエ)56.6kg  伊藤は小学4年生から中学3年生までボクシングを学び、第2回全日本幼年ボクシング大会で優勝。高校生でMMAに興味を持ち、2016年にTHE OUTSIDER出場。初代50-55王者に輝いている。2018年11月には『ROAD FC』でキム・テギュンをヒザ蹴りでKO、2019年からDEEPに参戦すると、デビュー以来の12連勝と快進撃を続けたが、同年12月の鮎田直人戦で初黒星。今年3月のRIZIN初参戦では杉山廣平を1Rわずか33秒で葬った。 中村は3歳から日本拳法を始め、中学の時に全国優勝。2008年からMMAを始め、2010年1月にDEEPでプロデビュー。2013年8月から9連勝を飾り、2016年にはWSOF-GC初代フライ級王座に就いた。2018年5月のRIZIN初参戦では那須川天心とキックボクシングルールで対戦し、TKO負け。同年9月にはマネル・ケイプにリアネイキドチョークで敗れるも健闘した。2019年6月にトップノイ・タイガームエタイからRIZIN初勝利を収めるも、年末のBELLATOR JAPANでは神龍誠に敗れた。2020年8月には竿本樹生にも敗れて一時は引退も考えたが、6月の大阪大会で復帰。しかし、対戦相手の北方大地の体調不良で試合中止となっていた。  1R、オーソドックス構えの中村にサウスポー構えの伊藤。前後にステップを踏む中村は飛び込んでの左右。伊藤も打ち返すが、中村は出入りで右を当てる。中村の飛び込んでの右でダウンした伊藤はすぐに立ち上がるが、鼻血。左ミドルを打つが、その蹴り足を掴むとテイクダウン。立ち際をサッカーキックを当てる!  左で差して組む伊藤。小外がけでテイクダウンを奪うと、コーナー背に立とうとする中村に中腰からパウンド、サッカーキック狙い、さらにフットスタンプ! 中村の立ち際にギロチンチョークを狙うが、足は組まず、着地した伊藤。  打ち合いの中でコーナーを背にする中村はバランスを崩すと、打ち下ろしの左フックを当てた伊藤! ダウンした中村に鉄槌連打! 中村がバックを向いたところにバックマウントからパウンドを連打し、逆転の勝利を決めた。  試合後、伊藤は「ちょっと最初のストレートでダウンは、相手が中村選手だけに滑ってしまって(苦笑)、僕がフライ級のエースとして戻ってくるので、大晦日も行けますんで、よろしくお願いします」と語った。 [nextpage] ▼第2試合 フライ級(57kg)5分3R○伊藤盛一郎(リバーサルジム横浜グランドスラム)56.95kg[2R 4分07秒 リアネイキドチョーク]×橋本薫汰(K-PLACE)56.75kg  伊藤は高校まで柔道を学び、高校卒業後からMMAを始めて2012年5月にZSTのSWAT!でデビュー。2015年2月に第3代ZSTフライ級王座を奪取した。RIZINには2017年4月に初参戦して才賀紀左衛門に判定勝利。同年大晦日には朝倉海戦が決まっていたが怪我のため無念の欠場、2018年10月に2年ぶりの復帰を果たし、2019年4月にはマネル・ケイプに挑むもTKO負け。2020年8月のRIZINでも神龍誠に一本負けを喫したが、2020年11月のZSTで浜本“キャット”雄大にTKO勝ちして連敗を脱出している。今回の試合に向け、敬愛する所英男らと練習を積んできた。  橋本は2018年4月のFighting NEXUSでデビューし、HEATやパンクラスにも出場してここまで7勝1敗。2019年11月にNEXUSフライ級王座決定トーナメント決勝で駒杵嵩大に一本負けも、2021年5月にFighting NEXUSフライ級王座決定戦でタイガー石井を延長戦の末に破り、王座に就いた。伊藤同様に組み技を得意とするが、「バックボーンは少年時代から始めたMMA。MMAのなかでのグラップリングを見てほしい」という。  1R、リングサイドには所の姿。ともにオーソドックス構え。先に詰める伊藤は左ジャブから。橋本も長い右を入れる。ワンツーで詰める伊藤。橋本の右に一旦バランスを崩すと橋本は四点ヒザ! サッカーキック! 鼻血を流す伊藤。さらに橋本が右を当てると、伊藤も左右の連打で押し返し! しかしノーガードで受ける橋本はロープを背に右ヒザ!  ダウンした伊藤に鉄槌を連打も足を手繰りにきた伊藤のバックを奪うとリアネイキドチョーク狙い。しかし、正対した伊藤は立ち上がり、左右ラッシュ! 下がる橋本を詰めてギロチンチョークも、橋本は首を抜いてゴング。  2R、伊藤の詰めての左右に下がりながらも右ストレートは橋本! ヒザが落ちる伊藤に、すぐにサッカーキックと畳みかける。伊藤は顔面が血で赤く染まる。詰める伊藤は首投げ狙いも外す橋本は、長い右をヒット! しかし詰める伊藤は左右を当てると、橋本は足を手繰りに行くが、そこを伊藤はがぶりヒザ、さらに腹固めで左手を巻き込み固めパウンド! バックに回り、足もからめリアネイキドチョーク! 地元・横浜で大逆転のタップを奪った。  試合後、伊藤は「しばらく勝ちから遠ざかりやっと戻ってくることが出来ました。試合勘がなくて、ほぼほぼピンチでしたが、皆さんの応援のおかげで勝つことが出来ました。こんな内容ですが、いまフライ級トーナメント盛り上がってるんで、来年、フライ級トーナメントどうですかね」とフライ級トーナメント開催をリクエストした。 [nextpage] ▼第1試合 キックルール(※ヒジ有り)51kg契約 3分3R〇奥脇竜哉(エイワスポーツジム)51.00kg[判定2-0]※30-28、29-29、30-29×老沼隆斗(STRUGGLE)50.85kg  奥脇は小学4年生でムエタイを始め、アマチュア時代は約100戦を経験して9本のベルトを巻いた。中1の時にタイでプロデビューを飾り、タイで試合(約20戦)・練習経験を積んで2018年4月に満を持して国内プロデビュー。いきなりWMC世界ピン級王座を獲得して世界王者となった。2019年7月にはタイでIBFムエタイ世界ミニフライ級王座決定戦を制して日本人3人目のIBFムエタイ世界王者となり、9月には同じくタイ・ラジャダムナンスタジアムにて日本人として8人目のラジャダムナンスタジアム王者に。凱旋試合となった12月のWPMF世界ライトフライ級王座決定戦では判定2-0で惜敗したが、2020年2月にKO勝ちでWPMF世界ミニフライ級王座を獲得。今年2月からRISEにも出場している。9月のBOMではTOMOに判定3-0で勝利した。 老沼は空手仕込みの多彩な蹴り技で2018年6月に総当たりリーグ戦で優勝してREBELS-REDスーパーフライ級王座に就き、REBELS軽量級のエースとして君臨。2度の王座防衛に成功している。9月の『KNOCK OUT』ではNJKFバンタム級2位・清志を上段後ろ回し蹴りでKO、12月のREBELSでは延長戦の末に心直から勝利をもぎ取った。REBELS王座は2月の3度目の防衛戦で白幡裕星に奪われたが、6月はNKBに乗り込んで同団体バンタム級4位の海老原竜二に判定2-0で勝利して復活を果たしている。  普段は団体が違う者同士の初対決。RIZINで勝利の雄たけびをあげるのはどっちだ。  両者笑顔を浮かべてのグローブタッチ。1R、右ローを蹴り合う中、老沼は左ハイ、奥脇は右ミドル。フェイントも織り交ぜて右ミドルと右ローを当て合う。奥脇の右ハイが老沼を襲う。奥脇は右ミドルをフェイントにしての左フック、ワンツーもヒットさせる。老沼は動きがまだ固いか。後ろ廻し蹴りを放つ老沼に奥脇はすかさず右ハイを返す。  2R、奥脇は「右ローを蹴ってこい」と挑発。奥脇は右の高いミドル、老沼は右ローを蹴っていく。老沼は左ミドルをキャッチされると回転蹴りを放つ。奥脇は飛び込んでの右ヒジ。老沼の足首を曲げて巻きつけるような右ローが奥脇のヒザ裏あたりになんども決まる。奥脇は前足が気になって来たかステップを踏む。奥脇はパンチを繰り出して前へ出るが、老沼は前足の蹴りを多用して応戦。  3R、奥脇の右ミドルと老沼の左ローの応酬があり、老沼は右ローも蹴る。老沼が右ストレートを放つと奥脇は首相撲からのヒザ。老沼はアップライトに構え、奥脇はクラウチングのため、老沼の右ローが次々とヒットしていく。カーフも交える。奥脇は右ハイを蹴るが老沼はすかさず右ローを蹴り返す。老沼の右ミドルをキャッチすると奥脇は崩してヒザ蹴り。残り30秒、奥脇は前へ出てパンチで勝負をかける。右ストレートがヒットし、老沼の右ハイをもらいながらも右フックのカウンター。さらに左右フックを放って印象付ける奥脇。  判定は2-0で奥脇が元ラジャダムナン王者の意地を見せた。
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