MMA
インタビュー

【RIZIN】斎藤裕に挑む牛久絢太郎「斎藤選手とはいつかやるだろうとずっとイメージをしていた」「“ゾンビかよ!”と思うくらいのスタミナの凄さに注目を」

2021/10/11 17:10
【RIZIN】斎藤裕に挑む牛久絢太郎「斎藤選手とはいつかやるだろうとずっとイメージをしていた」「“ゾンビかよ!”と思うくらいのスタミナの凄さに注目を」

(C)RIZIN FF

 2021年10月24日(日)『Yogibo presents RIZIN.31』横浜・ぴあアリーナMM大会のメインイベントで、RIZINフェザー級王者・斎藤裕(パラエストラ小岩)に挑戦する、DEEP同級王者の牛久絢太郎(K-Clann)が10月11日、所属ジムにて公開練習を行った。

「初のRIZINの舞台で、今までのDEEPとはルールも若干違うので、そこは頭に入れて練習しています。自分の新しいところを見せたいと思うので、注目して欲しい」と意気込みを語った牛久は、同門のCOROを相手に3分1Rのマススパーを披露。

 サウスポー構えから左のパンチ、蹴りを繰り出すと、相手のテイクダウンに対し、下から得意のオモプラッタ、バックを奪う動きなどを見せた。

 2020年9月20日にDEEPフェザー級タイトルマッチで王者の弥益ドミネーター聡志に挑戦し、4-1の判定勝ちを収め王座獲得に成功した牛久だが、その後、RIZINに抜擢されたのは、敗れた弥益。大晦日に朝倉未来と戦い、話題となった。

 王者でありながら、RIZIN参戦機会を得られなかった牛久は、「なぜ(自分に)負けた弥益が先に出られるのか、という気持ちはなかったか?」と問われると、「そういう気持ちもあったり、僕が弥益選手を応援している気持ちもあったり、いろんな感情がありました」と吐露する。

 今回も、クレベル・コイケの怪我の出場回避による斎藤裕の対戦相手不在のなか、牛久に白羽の矢が立った。しかも、王者は自身を鼓舞するかのようにRIZINのベルトを賭けると直訴し、今回の試合がタイトルマッチとなった。

「凄くビックリして“まさか初参戦でタイトルマッチが出来るんだ”という気持ちで、すごく嬉しかったです」と素直に語る牛久だが、「でも、あんまりそこは意識せず、斎藤選手と戦えることを楽しみたい」という。

 もともと同階級のトップ選手として、修斗世界王者に君臨していた斎藤裕について、「間違いなく日本のトップファイターなので、そこに食らいつきたいという思いがありました。斎藤選手とはずっとやりたいと思っていましたし、いつかやるだろうなと思っていたので、その前からずっと自分の中では“こういう展開になったらこうする”というイメージをしていました。今回、試合が決まったので、より(横田一則)代表とも話し合って、細かいところまで作り上げています」と、シミュレーションを重ねてきた。

どっちが自分のペースに持っていくか

 RIZIN王者について、「斎藤選手は打撃も寝技も全て出来るオールラウンダーで、その中でも総合の際(きわ)の攻防に対する反応が凄く早い」と語る。その上で、「どっちが自分のペースに持っていくかが鍵になると思います。そこを楽しみにしていてください」と、いかに自身のペースに持ち込むかが勝負の鍵になるとした。

 カード発表会見で斎藤裕は、牛久について「僕もいろいろなタイプの選手との対戦経験があるし、牛久選手と同じではないですが似たような選手との対戦も何回もあります」と語ったが、そこには、牛久と同じ柔道ベースでサウスポー構えの摩嶋一整との試合も含まれる。

 横田一則代表率いるK-Clannで、斎藤の試合を研究してきた牛久は、斎藤が苦しんだ摩嶋戦やヴガール・ケラモフ戦を確認したうえで、「今まで通りに簡単にテイクダウン出来ないと思うので、(打撃を)振ったり、そのポジションで削れるか、ですね。やっぱり今までみたいに無理に組みに行った先に、テイクダウンを切られて、摩嶋選手とかは、サッカーボールキックを蹴られたりしていて、そういう展開が(斎藤は)すごく上手なので、そこはしっかりとやって来た対策を試合で出し切りたいです」と、テイクダウンに至る際の動きに注意しながらも斎藤を「テイクダウンして削ることが出来る」と自信を語った。

 朝倉未来のアピールもあり、年末に向けて斎藤vs.朝倉戦が既定路線のように語られることもあるが、牛久は「先の話はちょっと分からないので、いまは斎藤選手と出来ることを楽しみに、しっかり自分のやるべき事を試合で見せて、強さを証明していきたい」という。

 RIZIN王者の斎藤は、「苦しい展開になることも、もちろん想定しています」と競り合いの覚悟を語っているが、DEEP王座戦で弥益ドミネーターを逆にドミネートしてベルトを奪った挑戦者は、「スタミナは僕もすごく武器なので、“ゾンビかよ!”と思うくらいのスタミナの凄さに注目して欲しいです。今回試合が決まって凄く燃えています」と、充実の表情で語った。

 タフマッチを重ねるごとに試合という“現場”で心の強さを見せることが可能になった2人の王者は、どんな試合でベルトを手繰りよせるか。牛久は、「僕も“覚悟”を決めてRIZINの舞台に上がりますので、その覚悟をしっかり見ていただけたらと思います。すごく面白い試合になるので、本当に楽しみにしていてください」と語った。

【写真】ファンからの質問に、「息抜きは(バイクで)ツーリングに行ったり、意外と映画鑑賞とかも好きで、色々見ています。あとは友達と遊んだり……SNSはあんまり投稿しないので、つまんない人間かと思われますが、普通の20代として、ちゃんと楽しい毎日を送っているので」と笑顔で語った牛久。

MAGAZINE

ゴング格闘技 NO.335
2024年11月22日発売
年末年始の主役たちを特集。UFC世界王座に挑む朝倉海、パントージャ独占インタビュー、大晦日・鈴木千裕vs.クレベル、井上直樹、久保優太。武尊、KANA。「武の世界」でプロハースカ、石井慧も
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア

関連するイベント