『萩原京平に勝ったら1000万円』にしたら──
朝倉は、「ちょっと延ばした方がいいね、ということになって、11月の中旬とかになるのかもしれないです。ぶっちゃけ年末が近いんで、あんまり……なんですけど、最初からやるって言っちゃったんでまあしょうがない。俺と戦いたいヤツもめちゃくちゃ来ていてオーディションも結構始まってるんでね」と、大晦日前のバトルが延期される可能性を示唆する。一方で、延期になれば、その分、RIZIN大晦日大会の調整に影響が出ることになる。
そんな状況下で朝倉が提案したのが、代役の出演だ。
「会見で萩原くんが『俺が代わりに出てやるよ』って言ってたじゃん。ワンチャン、 10月31日のままにして『萩原京平に勝ったら1000万円』になったら面白いかもね。俺の代わりに出てきたとなったら話題性もあるし、熱い展開なんだけど。ただ、彼も怪我があると思うから分からないけど、ABEMAもいつか俺も(1000万企画を)やってくれるという補償があれば、最高の形になる。あとは彼が『俺がやってやる』と出てくれば、決まっちゃうかもしれないよ。でも1日で4~5人と戦わなくちゃいけないんんで、結構大変ですけど」と、拳を交えた萩原が、自身の代わりとして出演するのもあり、だとした。
RIZINによる新シリーズ『LANDMARK』の幕開けを担った朝倉未来。
RIZIN初のスタジオマッチは、「昔の地下格(闘技)みたいな。萩原くんも地下格出身だし、俺もTHE OUTSIDERに出る前に6、7戦、地下格に出ていたし、成人式に出ずに、変なクラブのめっちゃ小さな金網の試合に出て、チョークスリーパーでやられて落胆して帰った記憶がある。そこからよくここまでよく来たよね」と、原点を想起させる試合だったという。
3,800円のPPVは、「7、8万件はいっていると思う」という。直前に購入が殺到したため、遅延のトラブルが起きたが、『LANDMARK』は2億から3億の売上を叩き出したことになる。しかし、YouTuberでもある朝倉は、新シリーズの船出を楽観視はしていない。
「今後も『LANDMARK』が興行として成り立つかが問題。俺だから──俺と萩原くんの試合だから売れた。これがほかの選手でもそうなるかどうかは、また別の話」という。
「U-NEXTのアクセスがヤバすぎてサーバーダウンしたみたいで、たくさんの方があの試合に興味を持ってくれたみたいで、そこは対戦相手にも感謝ですね。彼は“役作り”でやってるわけじゃなく、本当に喧嘩が強いと思うし、メンタルが強いタイプ。やっぱり自分が劣勢な状況で下からヒジとが入れて来たり、そういう所ってメンタル強い奴じゃないと出来ないから、こっから実力がもうちょっとついてきたら、2、3年後とかにはスターになるかもしれないですね。冷酷で、似た匂いを感じました」と、対戦相手の萩原の存在感も評価する。
次回『LANDMARK』は2022年1月開催を予定。今後も無観客試合に呼ばれたいか? と問われた朝倉は語る。
「それだと俺、なんか観客無しの大会ばっか出ることになるじゃん(苦笑)。それはちょっと厳しいな。やっぱり観客の前で試合をするのは醍醐味だから」
試合後には、解説席の斎藤裕に「斎藤選手とクレベル選手にやり返すためにすごいキツイ練習をしてきました。また年末とかに受けてもらえたら」と王座挑戦をアピールした。
「やっぱり俺が巻かないともっと盛り上がらないのかなと思っていて。RIZINのフェザー級のチャンピオンベルトは俺が一番似合うと思うので。それに今までも“俺が引っ張ってきた”という自負があって、リベンジしたいのも含めてチャンピオンベルトを巻きたい」と、常に自身を中心にRIZINフェザー級が動いてきた自負ゆえに、その象徴であるベルトを、観客で埋まったさいたまスーパーアリーナで巻きたいと語る。
「次はリヴェンジに向けて、よりキツい練習でもしていきますか」──再びRIZINは、朝倉未来を中心に動き始めるか。