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2021年10月2日(土)に開催された『RIZIN LANDMARK vol.1』のメインイベントにて、朝倉未来(トライフォース赤坂)が萩原京平(SMOKER GYM)に判定3-0で勝利。6月のクレベル・コイケ戦の一本負けから再起を飾った。
試合は、戦前に朝倉未来が予告していた通り、“汗かき仕事”をやり抜いての完封勝利だった。萩原をテイクダウンしたのは、シングルレッグではなくニータップ。
得意の左ストレートを突いて肩を押しながら、右手で相手のヒザ裏を掴んで倒す、元UFC世界王者のフランク・エドガーやジョルジュ・サンピエールが得意とする形で、朝倉の打撃の踏み込みの強さを活かした形だ。
試合前に「今後待ち構えている敵はもっと強いし、RIZINの枠をもし出る時にもっと異次元な精神力を持っているヤツらが待ち構えているのでそういうのを経験したい。そういう練習をしてきたので。今まではキツい展開を避けて来たけど、あえてそこに挑戦できるマインドを準備できたというか。もしキツい展開になったとしても根性でいける自信があるので、そういう試合もやってみたい」と語っていた朝倉。
その言葉を裏付けるように、かつて魔裟斗を指導し、現在は朝倉のスタミナトレーニングを担当する土居進トレーナーも「今までスタミナ的に“辛いこと”を経験してなかったので、そこに刺激を与えて、どれくらいが辛いのかを身体に覚えさせた段階です。本人のなかでもどこまで行けるのかの感覚は身についてきているので、ここまで持っている最大の能力をちゃんと出せるようにしました」と、負荷をかけた練習で、底上げされたスタミナのほんとうの底を現在の未来は知ってるという。
試合後に、それがどれだけ試すことができたのかと問うと、朝倉は「いや、(キツい展開には)ならなかったですね。そんなに息も切れずに終わったので。(萩原が)もうちょっと立つのが上手いと思っていたので、テイクダウンが今のように取れるとは思っていたんですけれど、もっと立たれて打撃の展開になって打撃の展開からテイクダウンに行って……というのが続いたらもうちょっと僕も精神的にも体力的にもキツくなっていたんじゃないかなと思っていたんですけれど」と、MMAとしてのさらなるタフな展開を求めていたと語った。