2021年10月31日(日)東京・後楽園ホール『Krush.130』の追加対戦カードが、9月3日(金)都内で行われた記者会見で発表された。
今大会から「第10代Krushスーパー・フェザー級王座決定トーナメント」の開幕が決定。第9代王者レオナ・ペタス(THE SPIRIT GYM TOP ZEROS)の所属ジムからタイトル返上の申し出があり、Krush実行委員会で協議した結果、タイトル返上を受諾。そのベルトを懸けて8選手が今大会で1回戦を行い、2022年1月大会で準決勝・決勝を行う。
1回戦の組み合わせはSATORU成合(K-1ジム総本部チームペガサス)vs中島千博(POWER OF DREAM)、佐野天馬(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)vs友尊(TEAM K/BLUE DOG GYM)、山本直樹(優弥道場)vs伊藤健人(K-1ジム蒲田チームアスラ)、横山朋哉(リーブルロア)vs松本涼雅(team ALL-WIN)となった。
(写真)横山(左)vs松本 キャリア3勝(1KO)無敗での大抜擢となった松本は「「1年(試合が)空いているのにこうやってベルトが絡む試合を組んでいただき本当に感謝しています。久々の試合ということで、凄い楽しみで気合い入っているので、注目お願いします」と意気込む。
今回の優勝候補と目されている横山は「僕がここでスーパー・フェザー級王者にならないと、今後のスーパー・フェザー級が終わってしまうので、必ずベルトを獲ります」と必勝宣言。
(写真)山本(左)vs伊藤 23戦のキャリアを持つ伊藤は「今回ベルトがかかったトーナメントに出場が決まって、プロになる前からずっとベルトを巻くことだけをイメージしてやってきたので、1回戦から全力で挑みます」との決意を口にする。
K-1 WORLD MAXで活躍した山本優弥の弟・山本直樹は「自分はKrushでプロデビューさせてもらいました。チャンスをたくさんいただいたのに、なかなか結果を出せずに、自信がなくなったり、自分のことが嫌いになったりしたんですけど、今回またチャンスをいただいて、自分を信じて、応援してくれる皆さんを信じて、ベルトを必ず獲りたいと思います」との想いを話す。
(写真)佐野(左)vs友尊 元プロボクサーの友尊は「自分はプロデビューして12年経って、ボクシングの戦績も入れたら次で36戦目。大分ベテランになってきて、そろそろ形になるものが欲しいと思った時にこのトーナメントの話をもらって、“来たな”と思っています。でも集大成だとは思っていないし、通過点だと思っているので、このトーナメントをしっかり優勝して、俺がKrushのベルトを巻きたいと思います」と、ベテランとしてひとつの証が欲しいとした。
5月に島野浩太朗を破った佐野は「自分のためにも、応援してくれている周りの人たちのためにも、必ずベルトを獲ります」と短くコメント。
(写真)成合(左)vs中島 元極真空手の軽重量級全日本王者・中島は「空手時代の試合がほとんどトーナメントだったので、トーナメントは自分の中では普通で特に何もない試合だと思っています。みんなトーナメントとなって気合いが入ってくると思うので、しっかり自分も全選手・誰と当たっても勝てるようにしっかり練習していきたいと思います」と、トーナメントには慣れているという。
ハードパンチャーの成合は「トーナメントのメンバーを見ても、自分が一番優勝予想に入らないと思うんですけど、こうやって選ばれたことによって、自分はトーナメントをかき乱して、まず1回戦をしっかり勝ちたいと思います」と、自らを“ダークホース”だとした。
以下、質疑応答。
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――1回戦の相手の印象は?
松本「前回めちゃめちゃいい勝ち方しとって、このメンバーの中で一番ノッてる選手ちゃうかなって思います」
横山「なんでもできる選手かなというイメージですね」
伊藤「勝負強いイメージがあるので、この7人の中で1回戦で最初に勝負強い山本選手に勝つことで、自分が勢いに乗れると思っています」
山本「伊藤選手は身長がデカくて手足が長いイメージです。一発一発も強い、いい武器をたくさん持っていると思うので、いい試合になると思います」
友尊「わがままボディ」
佐野「スピードが速くて、出入りが速くて、っていう感じですね」
中島「どの試合を見てもパンチ力があって、気合いが入っている選手だなと思っています」
成合「極真からしっかり形を作ってきて、何でもできる選手だなと思います」
――準決勝・決勝で戦いたい相手は?
松本「1回戦の横山選手がめちゃめちゃ強敵なので、ほかの選手にはぶっちゃけあまり興味はないですけど、もともと決まっていた佐野選手とはやりたいと思います」
横山「盛り上がる試合なら何でもいいんですけど、山本選手とやったら盛り上がるんじゃないかなと自分の中では思ってます。決勝は中島選手とまたやっても面白いかなと思いますし、SATORU選手と打ち合っても面白いかなと思うんで、楽しみですね」
伊藤「一番やりたかった相手が山本選手。1回戦で当たらせてもらうので、そこに全てを懸けてるんですけど、準決勝は横山選手が強いので横山選手とやって、決勝は中島選手とやりたいです」
山本「みなさん強いので選ぶのは難しいですけど、準決勝は勢いに乗っている横山選手ですね。決勝戦は前回やらせてもらった佐野選手には延長で何とか勝てたって感じなので、決勝戦でしっかりKOで勝ちたいと思います」
友尊「中島千博君は蹴りが凄くうるさいので、できればSATORU君とやりたいと思います。決勝は若手の勢いがある2人(横山・松本)がいるので、どっちでもいいのでどっちかと殴り合いをやりたいと思います」
佐野「準決勝はどっちでもいいですけど、決勝は横山選手とやりたいです」
中島「準決勝はどちらの選手も自分よりも格上なので、どっちが来ても胸を借りるつもりで戦いたいと思います。決勝はもちろん負けている2人の選手(山本・横山)どちらかが上がってきて欲しいです」
成合「僕はこの中で一番今自分が弱いと思っていて、友尊選手には前回負けてますし、佐野選手も(自分が負けた)島野選手に勝ってるので、準決勝を勝てば友尊選手にも島野選手にもやり返したことになる。決勝は優勝候補と言われている横山選手が上がってくると思います」
――Krushのベルトに対する想いは?
佐野「僕はまだ戦績も浅くて、ベルトへの強い想いとかは全然無いですけど、誰にも負けたくないので、普通にベルト獲ります」
横山「歴代のスーパー・フェザー級王者はK-1で活躍したり、ビッグネームの選手ばかりなので、僕が第10代で巻くことによって、またスーパー・フェザー級が盛り上がるんじゃないかと思うので、ここは絶対落とせない試合だと思います」
伊藤「ベルトはずっと巻くイメージをしてやってきました。前王者のレオナ・ペタス選手が本当に強い選手だったので、ここでチャンピオンになることで(レオナの相手に)名乗りをあげられると思っています」
山本「自分は最初から言わせてもらっていますが、目標がベルトを巻くことなので、何が何でもここで巻きたいと思います」
友尊「もちろんKrushのベルトも巻きたいし、凄く欲しいベルトなんですけど、ここをしっかり獲って、ゆくゆくはK-1のベルトを狙ってやっていきたいと思っているので、まずはここをしっかり獲って、次に繋げます」
佐野「Krushスーパー・フェザー級のベルトはめちゃめちゃ歴史のあるベルトだと思うので、僕も偉大なチャンピオンになれるように頑張りたいです」
中島「目指しているところはやっぱりK-1のベルトなのですが、まずここまで教えてくれてるPODの古川会長や空手時代の先生に、まずしっかりKrushのベルトを獲って、まだまだ頑張りますという報告をしたいです」
成合「僕はKrushやK-1を見て東京に出てこようと思いました。家族も子どももいて、仕事をしながら頑張っている限り、子どもにも自慢のパパになれるように、しっかりベルトを獲りたいですね」
――他の7人にこれだけは絶対に負けないと自信があるのは?
松本「そんなに何が勝ってるとか全然無いですけど、僕のスネが一番硬いと思います」
横山「みんなが言っている勢いは誰にも負けないし、あとはチャンピオンに対する思いと、負けたくない思いは絶対誰にも負けないので、ここは絶対獲ります」
伊藤「実力者ばかりなので、どういうところがと言われると考える点なんですけど、デビューからずっとKrushでやらせてもらって本当にベルトのことだけを考えてプロ生活をやってきているので、ベルトに対する思いは一番だと思います」
山本「やっぱり気持ちは誰にも負けていないと思います。ベルトを巻くことだけを考えてこれからやっていきます」
友尊「武器はパンチですね。あとやっぱりベテランっていうのは分かると思うんですけど、格闘家として生きるという部分の思いは俺が一番強いと思います」
佐野「僕も気持ちでは誰にも負けないですし、一試合一試合に懸ける思いも誰にも負けません」
中島「僕が一番ハキハキ喋れているとこかなと思います(笑)」
成合「過去に死ぬような経験が何回かあるので、そこは誰にも負けません」
――自分が優勝したらどんな王者になりたい?
松本「今同じジムに王者とか先輩の選手がいるんですけど、一緒に帰ってても僕だけ声を掛けられないんですよ。なんでチャンピオンになって、逆に僕だけ声を掛けられるような、そういう選手になりたいです」
横山「みんな多分Krushを獲ったら、次はK-1というイメージがあると思いますけど、僕はKrushがK-1より下だと思ってないし、K-1が上だとも思っていません。Krushの王者になって、すぐ返上とかそういうんじゃなくて、しっかりKrushのベルトを防衛していって、誰にも負けない王者になりたいですね。そして群馬県にベルトを持って帰って、(Krush)群馬県大会を開催できるように頑張ります」
伊藤「このトーナメントを勝ち抜いてベルトを巻いたらこの中で一番強いという証明ができると思います。前チャンピオン(レオナ・ペタス)が本当に強いチャンピオンなので、前チャンピオンとやりたいです」
山本「ベルトの価値を上げるのは当たり前ですけど、ベルトを獲ることで人間の中身も成長できるというところを皆さんに見てもらいたいと思います」
友尊「連敗したり辛い時期もあったんですけど、そういう酸いも甘いも経験している自分がチャンピオンになって、人間力のあるチャンピオンを見せていきたいなと思います」
佐野「試合を見てくれる人たちに元気を与えられる、そんなチャンピオンになりたいです」
中島「POWER OF DREAMでは武居由樹選手、江川優生選手など強いチャンピオンがいるので、その2人の選手は子どもたちもそうですし、大人からも憧れを持たれている選手なので、僕もチャンピオンになって憧れを持たれる選手になりたいと思います」
成合「僕がチャンピオンになったらいろんな人に夢を与えられると思います。僕は昔、自由にいろいろ遊んでいて、23歳から格闘技をはじめても遅くないという夢を与えられると思います」
――横山選手は他の選手から名前が上がって狙われていたり、優勝候補と言われることはプレッシャーにならない?
「プレッシャーにはならないですね。むしろモチベーションが上がります。いろんな人から狙われているので、ここで勝てば文句ないでしょ、と。ここでしっかり勝って、僕がスーパー・フェザー級の王者だと言えるようにしっかり用意して、足下をすくわれないようにして必ず勝ちます。最低優勝、最高で全試合KOで圧倒的に勝って、K-1スーパー・フェザー級王者の武尊選手に一歩でも近づけるように頑張ります」