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【ONE】平田樹「このGPに賭ける思いは誰よりも強い」×アンダーソン「コロナ病棟での看護師の経験がタフにしてくれた」=9月3日(金)シンガポール

2021/09/01 17:09
【ONE】平田樹「このGPに賭ける思いは誰よりも強い」×アンダーソン「コロナ病棟での看護師の経験がタフにしてくれた」=9月3日(金)シンガポール

(C)ONE Championship

 2021年9月3日(金)シンガポール・インドアスタジアムで開催される「ONE:EMPOWER」に向け、8月31日、平田樹(日本)とアリース・アンダーソン(米国)によるオンライン共同記者会見が行われた。

 8選手参加のONE女子アトム級ワールドGP1回戦で戦う平田とアンダーソンは、オンライン会見で隣合う部屋でモニター越しに対面。同時に記者の質問に答えていった。

 プロ4戦無敗のままGPに参戦する22歳の平田は、「経験は足りないけど、その分怖いものが無い。このGPに賭けている思いは誰よりも強いし、楽しみな試合なので、そこだけは大事にしたい。周りが何と言おうが、絶対に(みんな)試合は観ると思うので、もし勝った時に強い言葉で強い心を発信したい」と、試合で魅せるとした。

 一方のアンダーソンは、Invicta FCで2勝1敗でフルタイムファイターになったばかり。パンデミック時の米国で新型コロナウイルスの感染者の病棟で看護師として働いていた経験を持つ26歳の長身ファイターは、「コロナ病棟での経験は、精神的に私を非常にタフにしてくれました。12時間のシフトは本当に辛かったですが、困難に立ち向かってきました。病院での仕事を退職して、格闘家に専念する機会を得たことで、よりハングリーに、より集中して臨めるようになりました。どんなチャンスでも得られることは素晴らしい」と、米国を代表してGPに出場することに感謝の想いと、より強さを増した自信を語っている。

 アグレッシブな打撃と柔道ベースの投げ&パウンド・極めで勝ち星を積み上げてきた平田。長い手足を活かして前蹴り、前手で距離を支配し、柔術ベースの組み技でコントロールするアンダーソン。

 果たして1回戦を突破するのは、日本の平田か、米国のアンダーソンか。会見では、平田はシェイプされた身体に黒のドレスの正装で参加。コロナ禍のなか30時間をかけてシンガポール入りしたアンダーソンは、カラフルに髪を編み上げて、会見に出席した。両者との一問一答全文は以下の通りだ。

みんな強くても自分は下から這い上がるだけ(平田)

──平田選手はプロMMA4戦無敗、アリース選手もMMA5勝1敗で、Invicta FCでも2勝1敗と良い戦績を残してきました。まずは平田選手に聞きます。今回の試合は、平田選手のキャリアにとって最もタフな試合になると思いますか。

平田 そうですね。やっぱり経験のことを言われると、自分は全然経験が足りないですが、その分特に怖いものがないので、この試合でまた良い経験が積めるなと思います。

──アンダーソン選手、延期された約3カ月の間に誰とスパーリングを行ってきましたか。またシンガポールまでの移動はどうでしたか。

アンダーソン 私のヘッドコーチは柔道の黒帯でイツキのスタイルと一致しているので良かったです。私のリーチを有効活用して試合に臨むようにトレーニングしてきました。また、シンガポールまでの移動は非常に長かったですが、幸運なことに夜遅くに到着したのですぐにシンガポール時間に慣れました。

──リングでのニックネームを人造人間18号(Android 18)に変更した理由は?

平田 やっぱり似ていると言われることが多かったので。私は強い女の人というイメージがあって、今回から変えました。

──ONEがこのGPで、北米からアリース選手を招聘したことは自信を得るものでしたか。

アンダーソン 自信を得ましたね。私のスキルはこのトーナメントを戦う上で最高のレベルにあると理解しています。ONEはアメリカからの出場選手に私を選出してくれたので、世界中のトップコンテンダーの中からベストな選手の中のひとりとして見てくれていると思います。私はとにかく自分のスキルを発揮して、この女子の中で自分を証明するだけです。

 この大会がONEと契約する決め手でした。この女子だけのGPに参戦できることが非常に光栄でしたね。フルタイムで格闘家になることが夢だったので、大きなチャンスだと感じました。格闘家に専念できれば、私は次のレベルに行けると思っています。アメリカを代表してONEに選出されたのは嬉しいですし、誇りに思っています。ONEが私を選出したのは正しかったと証明したいです。

──3カ月試合が延期されたことで、何かポジティブなことはありましたか。

平田 何回も延期になったので、その分いい練習の時間になりました。

アンダーソン 私もイツキと同じ意見です。前向きに捉えることしかありませんでした。 それは、ONEと契約してから当初の5月の試合まで準備期間は8週間しかなかったからです。フルタイムでの格闘家になったばかりだったので、延期は都合が良かったです。これまでは病院で看護師として働いてきたので。この3カ月間はトレーニングに集中することができて、私にとってこの期間は大いに役立ちました。

──今回のトーナメントで最難関だなと思う選手は誰ですか。

アンダーソン 私は初戦に集中しています。トーナメントは1試合に集中しないといけないですし、他の対戦相手のことを考えることはありません。今回のGPに選出された全選手が相応しい実力を備えています。試合では何でも起こりますし、私にとっては全選手が脅威に感じます。全選手がここまで辿り着いた訳ですし、GPに相応しくない選手はいません。レベルが高い女性同士のトーナメントなので何でも起こり得ると思います。

平田 私もアリース選手に同意です。自分は経験も少ないし、年下って言われることも多いので。その分、みんなが強くて自分は下から這い上がるだけだと思う。誰が強いとかではなくて、みんなが強いので。それだけのワールドGPだと思います。

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