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【K-1】“ザ・普通”な松岡力「格闘技の世界で僕みたいな“普通”の人間が勝つ方が“普通”じゃない」

2021/08/28 23:08
 2021年9月20日(月・祝)神奈川・横浜アリーナ『K-1 WORLD GP 2021 JAPAN~よこはまつり~』にて行われる「K-1 WORLD GP第2代ウェルター級王座決定トーナメント」(1回戦から決勝までを1日で行うワンデートーナメント)。  同トーナメントに出場し、1回戦でマキ・ドゥワンソンポン(タイ/真樹ジムAICHI)と対戦するKrushウェルター級王者・松岡力(K-1ジム五反田チームキングス)が都内所属ジムにて公開練習を行った。  4月のKrush後楽園大会で加藤虎於奈を下して第9代Krushウェルター級王座に就き、今回のトーナメント出場が決まった松岡。加藤とは昨年11月にワンマッチで対戦し、Krushでは反則となる掴んでからのヒザ蹴りを放ってしまい、加藤が負傷→松岡の反則負けという結果に終わっていた。  そのため「元々ベルトは僕のもとにあっていいものだと思っていたし、実力的にはないほうが淋しいと思っていた。当然といえば当然」と王座奪取で特別な変化はなかったという。  公開練習で松岡は右のパンチのみをひたすら打ち込むという公開練習を披露。加藤とのタイトルマッチではパンチでダウンを奪って勝利しているが「僕のキャッチコピーは“デンジャラスロー”ということで、蹴り主体だと思われているところにパンチで倒したら面白いかなと思って、パンチの技術を磨いている」とパンチ・蹴りどちらでも倒せるファイトスタイルの確立を目指している。  今回の第2代ウェルター級王座決定トーナメントへの参戦については「自分は次の試合が防衛戦になるかどうかは深く考えてなくて、目の前の試合をクリアするとことだけを考えていた。だからたまたま流れでK-1で試合が決まった…ってところですね」と気負う様子はなし。「僕がKrushの現役チャンピオンなんですけど、全員僕より格上なんで、チャレンジャーの気持ちで臨みたいと思います」と、謙虚な態度でトーナメントに挑む。  一回戦の相手はタイ人のマキ・ドゥワンソンポンだ。松岡は「元々ムエタイが好きで格闘技をやっていたし、ムエタイの動画ばっかり見ていたんで、ムエタイの強い選手と試合できるのを楽しみにしていますね。(誰の試合を見ている?)ほぼセーンチャイ選手の動画を見ますね。セーンチャイ選手はどこを見ても芸術的なんで、ずっと見てられますね」と、ムエタイの伝説的なスーパースター・セーンチャイに深く傾倒し、趣味としてセーンチャイの動画を見続けるほどのムエタイ好き。  そんな松岡もタイ人との対戦は今回のドゥワンソンポンが初めて。「嬉しく思いますし、自分の技術がどこまで通用するんだろうっていうのはありますよね」と舌舐めずりし「タイの選手は苦手ではないと思うので、いい技術戦になればお客さんも楽しいかなと思います」とドゥワンソンポン攻略にも自信を見せた。  準決勝・決勝に勝ち上がりについては「誰とも戦いたくないので(笑)、本当は全員怪我してくれるのが一番いい」と語る松岡だが、準決勝では安保瑠輝也、そして決勝では野杁正明との対戦を希望。ファンの間ではこの実績のある二人の対戦に注目が集まっているが、「僕がK-1ファンでもそう思いますし、人気もあってお客さんも呼べる選手が決勝で戦うのもいいと思うんですけど、それだったら順当すぎる。ちょっと変化が欲しいと思っているんで、僕が2人の間に入っていけたらいいなと思います」と番狂わせを目論んでいる。  特に野杁には2018年12月のK-1大阪大会で対戦し、KO負けを喫した過去がある。また松岡と野杁は同じ1993年生まれで「野杁君は同世代の中でも頭一つ突き抜けている」と評す松岡だが、「前にやらせてもらった時は僕の実力不足。そこからトレーナーも変わって練習でやっている内容も変わっているので、前とは全く別の戦いになると思います」と、もし対戦が実現するならば、この3年の間の成長を見せつけたいという想いもあるようだ。 (写真)野杁とは2018年12月のK-1大阪大会で対戦し、KO負けを喫した過去がある また、自身のことを“ザ・普通”と称した松岡。「普段は僕が一番面白いんですけど、格闘技をやらせたら普通ですね」という意味があるそうだが「“普通”ってなんでもできるというか、どの相手が来ても合わせられる。まぁ相手に合わせちゃうのも悪い癖なんですけど、どのタイプにも対応できるのが“普通”の良さじゃないかなと思います」と、普通が自分の長所として捉えている。  さらに「安保くんとかめっちゃギラギラしていて、そういう選手が勝っても“普通”じゃないですか。格闘家がギラギラしているのは“普通”だし、むしろ格闘技の世界で僕みたいな“普通”の人間が勝つ方が“普通”じゃないと思います」と語る松岡。“ザ・普通”の強みを活かし、普通じゃない結果の実現をトーナメントで目指す。
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