2021年9月4日(土)東京・新宿FACE『skyticket Presents DEEP JEWELS 34』の当日昼に開催される『DEEP JEWELS AMATEUR』の全対戦カードが発表された。
第4試合のアマチュアAAルール48kg以下3分2分で、碧(トイカツ道場/とらの子レスリングクラブ)と対戦するジャカ季美香(SONIC SQUAD)は「事件に巻き込まれて護身のために格闘技を始めた」という壮絶な過去を持つ。その事件とは以下のようなものだった。
「友人と飲んだ帰り、終電が最寄駅の一つ手前の駅までしか行かず歩いて帰ることにしたんです。歩いている時にいきなり後ろから頭を殴られたのですが地元ということもあり、友人にやられたのかと思い振り返ると、全く知らない体格のいい男性が片手に自転車、もう片方の手にはバールを持ち、夏だったのにネックウォーマーを目の下まで付けて立っていました。
男性はこちらに向かって歩いてきました。ここで一瞬記憶が消えているのですが、気がつくと男性は私の荷物を持って自転車を漕ぎ始めました。荷物を取り返そうと必死で追いかけましたが、あまり追いすぎたらボコボコにされる気がして途中でやめました。すると髪の毛から肩に液体がポタポタと垂れていることに気づき、汗かと思ったら血でした。
このままでは出血多量で死んでしまうとゾッとして、119番をしたかったのですが携帯電話も盗まれてしまったため出来ず、とりあえず大通りに出ました。歩いていた男性に『助けてください』と話しかけましたが無視されました。“まぁ夜中に血塗れの女性に声かけられたら怖いか…”と思い諦め、空車のタクシーを見つけたのでお客さんのフリをして止めました。それで運転手さんに救急車と警察を呼んでもらい、なんとかなりました。この事件は9年前の7月ですが犯人はまだ捕まっていません」
この経験から護身のためにキックボクシングを習おうと、格闘技のジムに入会したところそこはMMAのジムで「インストラクターに誘われて、試しに柔術のクラスに参加したらTVで見たことがある腕十字が私にも出来た! と感動&興奮してハマりました」と、柔術に一気に興味が傾いたという。
それまでスポーツ歴は小4から中1の夏までバスケットボール、高1から大学2年まではテニスをやっていたというスポーツ少女だった。柔術では第19回全日本ブラジリアン柔術選手権女子アダルト青帯ルースター級3位、PANCRASE JIU-JITSU CUP 2019 YOKOHAMA女子マスター1青帯ルースター級優勝、ヒカルド・デラヒーバ杯2019女子マスター1青帯ルースター級準優勝などの入賞歴を持つ。
リングネームの“ジャカ”は尊敬する柔術家で元UFCファイターのホナウド・ジャカレイから名付けた。アマチュアMMA参加を機にプロを目指すのかと思えば「試合に出てみてから考えます」と慎重な答え。今回の試合が自分に対するテストのようだ。
そんな季美香にどんなファイターになって行きたいかと聞くと、「強盗が男性だったので、女性だってこれだけ強くなれるから舐めないでね、と堂々と言えるようなファイターになりたいです」との答えが返って来た。