全てを懸けたトーナメントに敗れ、バッティングで批判を浴びた、その胸の内を語った皇治 撮影/若原瑞昌
現役続行か、引退か。その進退が注目されている皇治(TEAM ONE)が、21日から書店に並んでいる『ゴング格闘技 9月号 No.315』にて胸の内を語っている。
右眼底を粉砕骨折して手術を受け、取材前日に眼球を支えていた風船を取り外したばかりだという皇治。「視力が1・5あったのに右目は0・2になりました。あとは鼻の辺りとかが痺れていて全然感覚がないです」と言うが、眼球には異常がなく「視力は回復していくだろうと言われています」と現状を明かす。
(写真)ノーコンテストになるほどの怪我を負わせるバッティングはなぜ起こったのか、皇治が答えた
物議をかもした6月27日『RIZIN.29』(丸善インテックアリーナ大阪)にて開催された「RIZIN KICKワンナイトトーナメント」での“バッティング”については、「自分の実力不足」だと認める一方、今回の事故が起こるまでは「自分がバッティングが多いとは全く思っていなかった」という。
皇治は「自分の捉え方としては、俺は前に行きますし、向こうも来るのでそりゃあお互いガンガン当たるやろと。こっちも痛いわけですし、正直、バッティングなんて気にしたことがなかったです。向こうがアピールしてきてもお互いさまやろと、こっちも痛いねんやからしゃあないと思っていました」と、互いが前に出るのだから頭が当たるのは仕方がないことと考えていたとした。
なぜ梅野戦であれほどのバッティングが起きたのか、なぜ頭を下げて入る癖が身に着いてしまったのか、なぜバッティングが多いと言われながら直そうとしなかったのかなどの疑問に答えた皇治は「現役を続けるならば、認められていない攻撃で怪我をさせてしまってもしょうもない話なので、そこは直さなダメですよね」と、現役を続けるならば改善して臨むと語った。
(写真)決勝の白鳥戦へ向かうまでの舞台裏も明かした
決勝の白鳥大珠戦を行うことにした舞台裏や、炎上した魔裟斗とのYouTubeでの対談について話した後、皇治は「ほんまに、自分に落胆しましたからね」と今回の結果がショックだったと話し始める。「ええ加減、飽きましたからね。ええ勝負とかええ試合とかに。そんなことはどうでもよくて勝ちが欲しかったんですよ。初めてベルトが欲しいと思ってやったんでね。2月から練習をガッツリ始めて6月まで。真剣にやったので」と、昨年大晦日に行った五味隆典戦がきっかけとなって「このまま引退した時にこれは後悔するぞと思って。もう1回必死にやってやろうと思ったんですよ」と、今回のトーナメントに本気で挑んでいた、と告白する。
全てを懸けた戦いに敗れ、今後はどうするのかとの問いに皇治は「自分で今後どうするかはもう決めています」と断言。9月1日には大阪で『肉BAR TEAM ONE』という焼き肉屋をオープン、淡路島ではフルーツサンドの店をオープン予定と事業家としての活動もしており、「だからどこで俺が復帰戦をするのかは分からないです」とする。
「いつ発表するかはタイミング次第ですね。ここで発表するのが一番楽しいんじゃないかっていう時にします。まあ、俺は何をしても成功しますよ(笑)」と、皇治節も健在だった。