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【RISE】最年少・田丸辰の野望は打倒・那須川天心「自分が優勝して名乗りを上げないといけない。僕が最後にやりたい」

2021/07/09 12:07
【RISE】最年少・田丸辰の野望は打倒・那須川天心「自分が優勝して名乗りを上げないといけない。僕が最後にやりたい」

かつて“天心二世”とも呼ばれた田丸。目標に掲げていた打倒・那須川天心を実現させる最後のチャンスにも懸ける(C)RISE

 2021年7月18日(日)エディオンアリーナ大阪・第一競技場『Cygames presents RISE WORLD SERIES 2021 OSAKA』で開幕する「DEAD OR ALIVE -53kg トーナメント」。その一回戦でWBKF世界スーパーフライ級&J-NETWORKフライ級王者・政所仁(魁塾)と対戦する初代RISEスーパーフライ級王者・田丸辰(TRY HARD GYM)の公開練習が7月8日(木)神奈川の所属ジムにて行われた。


 シャドーから、HIROYAの持つミットにスピードあるサウスポーから繰り出す左ストレート、左ミドル、ヒザ蹴りを叩き込んだ田丸。「拳の手術が上手くいって、手も調子もバッチリ。動き的にも前回よりもいい動きが出来ていると思う。あとは疲労さえ抜ければ完璧かな」と、昨年9月以来となる試合に向けて準備は万端な様子。

「期間が空いた時間を無駄にしたつもりはないです。左手が使えない期間も右手を使って練習して、自分に足りない部分を見つめなおすいい期間になったと思っています」と、試合ができなかった期間もプラスになるようにしたという。


 政所とは2019年5月の初防衛戦で対戦し、田丸が5R判定勝ちで防衛に成功している。「手足が意外と長くてテクニックもあって何でもできる選手。政所選手も自分も前回やった時とは全く違う状況だしスタイルも違うと思うので、前回よりもレベルの高い攻防をしてそのレベル上がったうえでも前回より圧倒して勝ちたいと思います」と、リベンジを宣言している政所に「成長しているのは自分だけじゃないんだぞ、前回と結果は変わらないよ」と差は縮まっていないとした。

 豪華メンバーが集結した今回のトーナメントの中で、田丸は最年少(19歳)。しかし「今までやってきた相手は年上ですし、年齢はあまり気にしないですかね。ずっと相手の方が年上で自分が最年少と言われ続けてきたので今までと変わらないです」と全く気にしない。


 トーナメントで意識している選手はいるかと聞かれると「特にこれといった選手はあまりいない。全員強いので、今回しっかり勝って準決勝・決勝が誰になっても気を抜かないで勝ち上がりたい」とするが、最も強いと思う選手は誰かと聞くと「志朗選手ですかね」と、優勝候補筆頭と目されている志朗の名をあげた。

 とは言え、先を見据えて志朗の対策も進んでいるのかと聞くと「まったく考えていません。政所選手のことだけを考えています」と、今は1回戦に全集中している。また、王座を奪われた大崎一貴については「ダウン、KOも増えているので、タイミングとかを掴んでいる感じがする」と進化を評価したが、「そもそも前回のタイトルマッチでも技の一つ一つ、攻防やテクニックはそこまで変わらないと思いました。技術レベルはそこまで変わらない。あの日、あの試合では大崎選手が強かっただけだと思っています。今やっても絶対に勝てる」と自信があるとする。


 実は「そこまで減量はキツくないんですが、前回大崎選手に勝ったら53kgでは相手がいないから階級を上げようと思っていました。でも負けてしまったので、53kg最強を証明してから階級を上げることを考えようと思います」と、大崎に計画を狂わされた。

 自分のレベルアップについては「特にこれというよりも全体的にスピード、キレ、タイミング、ガードの位置とかひとつひとつのステップ、以前の自分の動画と見て比べても動きが違うと分かるので。自信を持ってやります」と、かなり変わったという。


「チームと対策していて、動きのイメージは固まっています。想定外の動きをしても対応できるようにもしています。それは対人練習以外でも意識してやっていますね」と言い、前回は3分5Rで今回は3分3R延長1Rであることには「それは全然違うと思っていて。RISEのタイトルマッチは5Rだけど、自分は3Rの方が全然強いと思っています。3Rで同階級の選手に負けたことがないので自信があります」と、自分に有利に働くとした。

 RISE王者だった時と王座を失った今、違いを感じることはあるかとの問いには「今回が復帰戦で試合をしていなかったのもあるけれど、SNSなどを見ても優勝候補にあまり自分の名前が上がらなくなってきているので、そこはしっかり見返してやりたい」と、反骨心を燃やす。


 同じジムに所属する宮崎小雪はRISE QUEENアトム級王者となり、龍聖はKNOCK OUTで無敗街道を突き進んでいる。「試合が出来ない期間にみんな活躍して僕は我慢していたので、そこを今回のトーナメントで爆発させたい」と、刺激を受けている。

「自分がRISEを引っ張っていかないといけない自覚もある。自分が引っ張らないと盛り上がらない。10代で53kg最強を証明したい」とする田丸に、来年春にキックボクシングを引退、ボクシングに転向することが決まっている那須川天心をどう思うかと聞くと「相手がいないんだなと思うので、自分がこのトーナメントで優勝して名乗りを上げないといけない。このトーナメントが組まれる前から、僕が最後にやりたいなと思っていました」と、このトーナメントで優勝して那須川への挑戦をアピールしたいと言い放った。


 田丸は少年時代から那須川と練習しており、那須川も田丸の素質は認めている。デビュー当初はファイトスタイルが似ていることから“天心二世”と呼ばれたこともある。

 また、RISE参戦時から「天心を超える」と堂々と宣言しており、王座を獲得した際には本人の目の前で「これからも無敗で天心のところまでたどり着き、天心を超えるのでよろしくお願いします。いつか天心を超えないといけないと思います。このベルトの価値を上げて、もっと強くなったら那須川選手、やりましょう!」とマイクでアピール。初防衛戦の後にも「自分はまだ10戦しかやってないし、17歳で小僧ですが、天心を倒したいと言っているので最短で天心のところに行きたい」と、打倒・那須川天心を標榜していた。那須川も田丸を可愛がっていたことから、最後に“伝承マッチ”をやりたいと臨んでいるかもしれない。


(写真)2018年11月、無敗のままRISEスーパーフライ級王座に就いた田丸を那須川が祝福した

「このトーナメントで優勝したら(那須川への挑戦者として)ふさわしいと思っているので。田丸ならもしかしたら勝てるかもって思われたい」と、一気に那須川の元へ辿り着く野望を掲げた。

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