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2021年7月4日(日)、朝倉未来がスペシャルアドバイザーを務める『BREAKING DOWN』第1回大会がトライフォース赤坂にて開催された。
全試合後、朝倉未来が大会を総括。シバターと菊野克紀のセミ・メインのフィニッシュ決着、1分間ルールの醍醐味と改善点、そして自身の参戦や、再起戦について語った。
同大会のルールは、フルサイズの金網オクタゴンを使用した寝技ありの総合格闘技ルールで、試合時間は1分・延長30秒。スペシャルマッチ以外は、プロ戦3試合以下のアマチュア選手が参加可能で、時間内に決着がつかない場合は3人のジャッジにより旗判定で勝敗が決まる(2本以上で勝利)。 ヒジ打ち無し、顔面ヒザ蹴り無しでグラウンド状態は10秒でブレイクとなる。
全20試合をケージサイドで解説した朝倉未来は、「思っていた通りだった試合もたくさんあって、1分間に濃密に詰まった、興奮するような試合もありました」と旗揚げ大会の内容に手応えを語った。
一方でグラウンド状態が「10秒」に限定されるため、「寝技の展開がちょっと短いなと感じるところもあって、さっきシバターとも話して、『キャッチ』した状態だったらプラス10秒、寝技の展開を増やしてもいいかなと思いました。普段は10秒ブレークですが、10秒でキャッチした人もいた。もうちょっとで腕十字が極まる、フロントチョークが極まる、足関節が極まる、という場面もあったので、レフェリーが『キャッチ』をコールしたら、もう10秒寝技が延長できてもいいかな」と、極めが入っている動きには、寝技時間を延長する案も検討したい、とした。
そんな中でもセミファイナルを戦ったシバターと、メインイベントの菊野克紀は、わずか1分間でも試合をフィニッシュ。
試合後、「未来くん、これは流行らんだろー。来年には3分の戦いになってそうだね。また次があったら、3分の大会なら出ます。今日はノーギャラだから」と苦言を呈されていたシバターについて、未来は「さすがに“持ってる”なと」苦笑。
試合前から「シバターは『1分じゃなく、30秒で極めてやるよ』」と言っていたといい、「『30秒間、システマをガードして、あとは自分に30秒くれ』と。セミとメインは決着がついて、流石だなと思いました」と、脱帽した。
メインでは、元大相撲の和歌武蔵 和樹こと野尻和暉と、元UFCの菊野克紀が対戦。体重差45kgある危険な無差別級戦で菊野は、1R59秒、右フックからのパウンドでTKOに下してみせた。
メインを締めた菊野について、未来は「菊野選手はただの『正面衝突』じゃなくて、三日月蹴りを間に入れつつ、右を当てて、自分はパンチを被弾しないように頭を下げてというやり方。やっぱりテクニックも感じましたし、そのなかで打ち合う漢気も見せて勝ったのは凄い」と絶賛。
続けて「鈴木博昭選手が菊野選手とやりたいと言っていたので、1分間の試合で組まれたら、めちゃめちゃ面白いと思うので、次回大会、オファーしてみたいと思います」と、ONE Championshipで活躍中で、RIZINではクレベル・コイケに打撃を指導した鈴木に、出場をオファーしたい考えを明かした。
そして、自身の出場に関しては、「僕も出たいですね。もうちょっと見て、すごい強い選手──菊野選手みたいな人とやるのはありかな、と思います」と、メインで刺激を受けた菊野との体重差のある試合も視野に入れた未来。
「僕が菊野選手とやったら、もう打ち合いにもっていきますね。打ち合いで人生で負けたことないんで。打ち合いにもっていって、無酸素運動で1分間、やり続けます。アゴだけ狙い続けて。僕は結構、この戦いで自信はありますよ。70-75kgですが、1分間だったら体重差のある戦いも面白いですね」と、“1分間最強の男”決定戦に、自らも出陣する気持ちがあることを語った。