ムエタイ
レポート

【スックワンキントーン】カイトが盤石のムエタイ戦法で復活の勝利、鈴木真治はシーソーゲームの熱闘ドロー

2021/06/15 13:06
【スックワンキントーン】カイトが盤石のムエタイ戦法で復活の勝利、鈴木真治はシーソーゲームの熱闘ドロー

4月のBOMでは大崎孔稀に不覚を取ったカイト(右)だが、ベテランの片島を破って復活 撮影/安村発

スックワンキントーン Let’s do our best!
2021年6月13日(日)東京・後楽園ホール

▼第8試合 メインイベント バンタム級 3分3R
○カイト・ウォーワンチャイ(=福田海斗/キング・ムエ)
判定3-0 ※30-28×2、29-28
×片島聡志(kick life/元WPMF世界スーパーフライ級王者)


 カイトはタイで活躍を続ける日本人選手。中学1年生でタイにてプロデビューし、タイで試合を重ねてルンピニーとラジャダムナンのランキングに何度も名を連ねる。2015年3月、WPMF世界フライ級王座獲得。同年11月には藤原敏男以来となる、日本人2人目のルンピニー&ラジャダムナン2大殿堂同時ランクインを果たし、12月にはタイ国プロムエタイ協会フライ級王座も獲得。同年の最優秀外国人選手に選ばれた。


 2018年9月にTrue4Uスーパーフライ級王座を獲得、2019年10月には日本の『Suk Wanchai MuayThai Super Fight vol.6』でルンピニースタジアム認定スーパーフライ級王者ルンナライをKO撃破し、True4Uバンタム級王座を奪取するなど、本場タイのムエタイで最も活躍する日本人選手として知られる。新型コロナウイルスの影響でタイでの活動がままならず、2020年10月4日の『BOM』ではユットを圧倒KO、10月29日の『NO KICK NO LIFE』では馬渡亮太に大差の判定勝ちと国内で実力を見せつけたが、今年4月11日の『BOM』では大崎孔稀に判定で敗れた。今回が再起戦。


 対する片島は26勝(4KO)17敗5分と50戦近いキャリアを持つベテラン選手。ムエタイルールを中心に活躍し、2014年5月にWPMF王座を獲得。2016年2月には藤原あらしを破っている。黒星が続くこともあったが2017年8月の『BOM』ではヒジありワンデートーナメントの「WMC日本53.00kg契約トーナメント」で優勝してベテラン健在ぶりを示した。前戦は12月の『BOM』のWPMF世界スーパーフライ級&BOMスーパーフライ級Wタイトルマッチで石井一成に敗れ、保持していたWPMF世界王座から陥落した。


 1R、右ローをこつこつ当てる片島に、カイトは前蹴り、左ミドルと返していくが、ゆったりとした攻め。片島はカイトの蹴り足をキャッチしてのこかしを狙うが、カイトはバランスの良さを見せてそれを回避。

 2R、ようやくプレッシャーをかけ始めたカイトは右ミドルを出して前進し、組んではヒザ。片島はパンチ連打からローにつないで崩しにかかるが、カイトは距離を潰してヒジも狙う。


 3R、さらに圧力をかけるカイトは組んでのヒザ。片島もパンチ、ローを散らすがカイトの前進は止まらない。片島が回転ヒジを見せるも、カイトは即座に片島のバックに付いてスタンディングチョーク気味に極めながら崩す。追うカイトに片島はパンチで応戦するが、カイトはガードを固めながらヒジを見舞う。最後に首相撲の展開では片島も負けじとヒザを当てて試合終了。


 判定3‐0で勝利したカイトは「スックワンキントーンは僕がタイでお世話になっている興行です。メインイベントをさせていただき光栄です。後楽園ホールでの試合は初めてですが、僕の名前を覚えて帰ってくれたら幸いです」とマイクアピールした。

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