アサヒサカラテでライト級最強王者ゴンナパー(左)に挑む朝久
2021年7月17日(土)福岡国際センター『ECO信頼サービス株式会社 PRESENTS K-1 WORLD GP 2021 JAPAN』の対戦カード第一弾が、5月18日(火)都内にて行われた記者会見で発表された。
K-1 WORLD GPライト級タイトルマッチ3分3R・延長1Rとして、王者ゴンナパー・ウィラサクレック(タイ/ウィラサクレック・フェアテックスジム)に朝久泰央(朝久道場)が挑戦。
ゴンナパーはタイで100戦以上のキャリアを積み、2010年から日本を主戦場に。日本人キラーとして名を馳せ、2016年9月からK-1 JAPAN GROUPに参戦。2018年4月に佐々木大蔵を下して第5代王座に就き、同年9月には大沢文也の挑戦を退けて初防衛に成功。2020年1月に横山巧、6月には篠原悠人の挑戦を退け3度の防衛に成功した。そして12月のK-1で林健太を破り、第4代K-1 WORLD GPライト級王座に就いている。3月大会では南雲大輝に2RでKO勝ち。戦績は109勝(23KO)29敗3分。
朝久は福岡在住で、兄・朝久裕貴と共に兄弟で活躍するファイター。現Krush王者のレオナ・ペタスには2敗を喫しているが、大沢文也、大岩龍矢、安保璃紅、山本直樹らを撃破し、2020年3月には当時のK-1ライト級王者・林健太から番狂わせの勝利を奪った。これを機にスーパー・フェザー級からライト級に転向。9月には弘輝をハイキックで粉砕、12月には蓮實光もヒザ蹴りでKOした。無尽蔵のスタミナから繰り出す攻撃と変幻自在のファイトスタイルで戦績は17勝(4KO)7敗。
念願のタイトルマッチが決定した朝久は「夏はタイ人が強い季節だと思っていて、万全の状態の最強のチャンピオンを倒して、俺が一番強いということをかたちとして証明したいと思います。楽しみにしていてください、燃えています」とアツい意気込み。迎え撃つ王者ゴンナパーは「初防衛戦で嬉しく思います。朝久選手が言ったように7月は自分にとってとてもいい季節です。全く問題なく思っています」と夏は自分に有利だとコメント。
互いの印象を聞かれると、朝久は「いつも練習を頑張っているのと、試合の時のチャーミングさが素敵なチャンピオンだと思います」と答え、ゴンナパーも「いま本人にお会いしても特に感じることはない。気分はとてもいいです。一生懸命に練習していい試合をしたい」と、相手の試合ぶりには触れず。
朝久が「タイトルマッチということで初めてベルトが懸かる試合ですが、僕は自分が一番強いという誇りを持ってずっと戦ってきたので、今回タイトルマッチということでも特に意識するところはありません。今までと変わらず1日8時間以上の練習をして、ゴンナパー選手は強いのでいろいろな意見があるとは思いますが、誰が何と言おうと俺が倒して王者になります」と言えば、ゴンナパーは「自分にとって初防衛戦になる。今まで以上に厳しい練習をして今まで以上の強い身体で臨みたい」と、両者ともハードな練習をして戦いに臨むとする。
どこを強化するつもりかと聞かれたゴンナパーは「どこに力を入れるというよりも自分のスタイルは崩さない。自分のいいところをさらに強くしていきたい。朝久の何を警戒するかはここでは言えません」と、自分の得意な部分を強化するとした。
ずっと望んでいたタイトルマッチが実現したことに朝久は「やっぱりベルトを目の前にすると、とても嬉しいですね。自分だけじゃなく兄貴もなんですけれど、タイトルマッチが組まれてないだけで、ハッキリ言ってチャンピオンより強いと思っています。タイトルマッチは素直に嬉しいですね」と、喜びながらも自分の方が強いと主張。
アサヒサカラテにはvsムエタイ用のメソッドがあるのかと聞かれると「アサヒサカラテはvsムエタイというより、どんな時でもどんな相手とでも戦える。ムエタイだからとかではなくて、ストリートファイトでもMMAでも、どんなルールでも戦います」と言い放った。
セオリーにない独特な動きをする朝久。ゴンナパーも「その点については自分も警戒する部分です。また防御の面でも練習を強化したいと思う。ただ、朝久選手も一生懸命、練習してきてもらいたい」と警戒しながらも、しっかり練習して来いと言う。また、日本の空手という武道の印象を聞くと「ムエタイとは全くスタイルが違う競技の一つだと思っています。自分は空手の練習をしたことがないので、何と言ったらいいか分かりませんが、いずれにしろK-1という競技・ルールで戦うことには変わりがないと思っています」と、バックボーンが違っても同じK-1で戦うのだから関係ないとした。
ゴンナパーが質問に答えている間、ずっとゴンナパーを見ていた朝久。ゴンナパーは「自分がカッコいいからでしょう」と笑い、朝久は「カッコいいから見ていました(笑)。改めていい選手だと思いました」と、特に挑発の意味で見ていたわけではないと答えた。
朝久は会見で、中村拓己K-1プロデューサーに福岡のお土産を渡すネタをよくやっていたが、最初に会見を行った福岡出身の田村陽典に先にやられてしまった。得意のネタを奪われたことについて聞かれた朝久は「自分、メインイベントだと思っていて、そこでお土産を渡すとワイロ的になってどうかなと思ったんですけれど(笑)」と今回は自粛したと言い、「あとは自分の力と、ここまでずっと遠回りばかりでしたけれど、応援してくれたファンのみなさんの後押しがあってここまで来たと思うので。僕はここでしっかり最強のチャンピオンを倒して、俺が一番強いということを証明するだけです」と力強く宣言した。
<決定対戦カード>
▼K-1 WORLD GPライト級タイトルマッチ 3分3R延長1R
ゴンナパー・ウィラサクレック(タイ/ウィラサクレック・フェアテックスジム/王者)
朝久泰央(朝久道場/挑戦者)
▼スーパーファイト K-1ウェルター級 3分3R延長1R
安保瑠輝也(team ALL-WIN/第4代K-1 WORLD GPスーパー・ライト級王者)
幸輝(インタージム/初代九州プロキックボクシングスーパー・ウェルター級王者)
▼スーパーファイト K-1ウェルター級 3分3R延長1R
中野滉太(POWER OF DREAM)
マキ・ドゥワンソンポン(タイ/真樹ジムAICHI)
▼スーパーファイト K-1スーパー・ヘビー級 3分3R・延長1R
実方宏介(真樹ジムAICHI/第2代Bigbangヘビー級王者)
丸山公豊(宮田ジム/初代九州プロキックボクシングヘビー級王者、初代激突同級王者)
▼スーパーファイト K-1スーパー・フェザー級 3分3R延長1R
山本直樹(優弥道場)
SATORU成合(K-1ジム総本部チームペガサス)
▼スーパーファイト K-1ライト級 3分3R延長1R
西京佑馬(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/第8代Krushスーパー・フェザー級王者、-1甲子園2016 -60kg王者)
竜樹(WSRフェアテックス三ノ輪)
▼スーパーファイト K-1スーパー・ライト級 3分3R延長1R
不可思(クロスポイント吉祥寺/KING OF KNOCK OUT初代スーパーライト級王者、WPMF日本同級王者、第4代RISEライト級王者、初代Bigbang同級王者、元REBELS-MUAYTHAIスーパーライト級王者)
田村陽典(PURGE TOKYO)
<出場決定選手>
K-Jee(K-1ジム福岡チームbeginning/第2代K-1 WORLD GPクルーザー級王者)
山田真子(KINGS/元J-GIRLSアトム級王者、元プロボクシングWBO女子世界ミニフライ級王者)