2021年5月30日(日)神奈川・横浜武道館『K-1 WORLD GP 2021 JAPAN~K-1バンタム級日本最強決定トーナメント~』にて、スーパーファイトのスーパー・フェザー級3分3R延長1Rで佐野天馬(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)と対戦する島野浩太朗(菅原道場)のインタビューが主催者を通じて届いた。
島野はMA日本キックボクシング連盟をホームリングに、2011年からK-1 JAPAN GROUPに参戦。強打を武器にトップ戦線で活躍し、北井智大、レオナ・ペタスらをKOし、皇治、卜部功也、卜部弘嵩らトップファイターたちと拳を交えてきた。2018年6月に郷州征宜を破り第7代Krushスーパー・フェザー級王座に就くと、同年12月に大岩龍矢を退けて初防衛に成功。しかし、2019年3月の2度目の防衛戦で西京佑馬に敗れ、ベルトを失った。前戦は2021年3月、三輪裕樹に判定勝ち。戦績は26勝(15KO)14敗。
数年前はすごいコンプレックスがあった
――前回3月28日のK-1日本武道館大会に続き、連続でのK-1出場が決まりました。
「前回も自分にとってすごく大きな試合で、かなり気持ちを入れて臨んだ試合でした。今回の試合が決まり、“このスイッチのまま行くんだな”と身が引き締まるというか、覚悟が決まった気持ちでした」
――前回は島野選手にとっていろいろ節目となった試合でしたね。
「道場に入門して15年、プロキャリア10年、40戦目という試合で、勝利という形で終わったことにはすごく満足しています。ただ、あの一瞬は自分にとってすごくよかったものですが、過去にはそれ以上に悔しい思いも経験していますし、自分の表現したい気持ちもまだ中途半端です。あそこに留まらず、もう過去のこととして、それ以上のものに挑戦して前に進みたいです」
――今回対戦する佐野選手の印象をお願いします。
「若くして(15歳)プロデビューして、結果を残してタイトルも獲って、すごくテクニックがある天才肌という印象です」
――天才肌の佐野選手に対し、島野選手は努力型でしょうか?
「自分はそうですね。センスや上手さを持っている天才肌の選手とは対極だと思います。僕は不器用ですし、器用にいくつもこなせるタイプではないです。でもそれは自分の個性として受け入れていて、自分は佐野選手とは対極の長所を持つ選手だと思います」
――繊細な天才型を切り崩すには武骨なファイトが有効かと思うのですが、島野選手はどう思いますか?
「分かりやすく言えば、そこにあると思うんですけど、武骨さやガムシャラで叩きに行くだけでは勝てない。今までそうした戦い方で天才肌の選手に悔しい思いをしてきたので、今回佐野選手に勝って“天才肌のテクニックを超えるものはこれなんだ”というものを結果で証明したいです」
――ちなみに島野選手は天才肌の選手にコンプレックスがあったりはしますか?
「数年前は自分にない、でも相手にはあるということに対して、すごいコンプレックスがあったと思います。でも今はそれは相手の個性で、自分には自分の個性があって、その強みを試合で出せるということをひたすら信じてやっています。天才肌の選手たちからしたら“そんなものは”と笑うようなことかもしれませんが、自分は自分にしかないものがあると信じています。そこ(天才肌の選手)を破って、自分がやってきたことを証明するんだという気持ちは年々強くなっています」
――それでは最後にファンのみなさんにメッセージをお願いします。
「今まで敗れてきた悔しい気持ちも、前回の武道館での試合も、今までの経験を全て込めた覚悟を持って、この一戦に魂をぶつけたいと思ってます。試合を見てくださる方には本当に魂に刺さるような試合をする覚悟でいるので、応援よろしくお願いします」