プロ唯一の黒星を付けられた北野を挑戦者に迎え、山田が2度目の防衛戦
2021年6月18日(金)東京・後楽園ホール『RISE 150』の主要対戦カードが発表された。
RISEスーパーライト級(-55kg)タイトルマッチ3分5R無制限延長Rとして、王者・山田洸誓(正道会館KCIEL)vs挑戦者・同級1位でWBCムエタイ日本統一スーパーライト級王者の北野克樹(誠至会)が決定。
今年1月に実方拓海を相手に初防衛戦に成功した山田が、自身に唯一の黒星(12勝1敗)を付けた因縁の相手である北野を相手に早くも2度目の防衛戦を行う。
(写真)2020年11月の大阪大会で初対決した北野(左)と山田
山田は正道会館仕込みの強烈な打撃でKOを量産し、昨年9月に強打者・山口侑馬を2RKOで下してRISEスーパーライト級王座を獲得。デビュー以来11連勝(7KO)と快進撃を続けていたが、昨年11月の北野克樹戦では多彩な足技を攻略できず、判定負けで初黒星。再起戦となった今年1月の実方拓海戦では判定勝利で初防衛を果たし、試合後のマイクで北野との再戦をアピールしていた。
挑戦者の北野は関西の名門・誠至会のエースで、回転系の蹴り技を得意とし“竜巻旋風脚”の異名を持つ24歳。昨年9月にNJKFのリングで大ベテラン・健太相手に判定勝利を奪うと、11月にRISEに初参戦。当時11戦無敗と勢いに乗る山田を相手に、延長判定勝利を収め山田にプロ初黒星を付けた。
リベンジに燃える山田が2度目の防衛を果たすのか? 北野が再戦も制しRISEのベルトを奪うのか?
年内に賞金トーナメント「DEAD OR ALIVE」の開催が内定しているミドル級(-70kg)では、同級2位で元WKBA世界スーパーウェルター級王者&第8代日本ウェルター級王者の緑川創(RIKIX)vs同級6位でTENKAICHI元ウェルター級&ミドル級王者・宮城寛克(赤雲會)が3分3R延長1Rで対戦。
緑川は2005年デビューのベテランで、新日本キックボクシング協会でミドル級王座とWKBA世界スーパーウェルター級王座を獲得。K-1 MAX世界王者アンディ・サワーにも勝利した実績を持ち、国内ミドル級最強の一角として長く君臨している。昨年7月よりRISEに参戦し、ウェルター級王者の“ブラックパンサー”ベイノアから2度ダウンを奪い強さを見せつけるも、その後は海人、憂也に連敗。今年2月には『NO KICK NO LIFE』で高木覚清に判定勝ちを収め連敗をストップさせた。
その緑川に対するのは沖縄在住の宮城だ。宮城は琉球空手をバックボーンに持ち、沖縄TENKAICHIのウェルター級とミドル級で二階級制覇。昨年7月に中村寛に判定勝利、続いて参戦した10月横浜大会でベイノアにKO負けを喫したが、再起戦となった今年4月には元ZST王者の森興二と対戦。1R中盤にダウンを奪われるも、ラウンド終了間際にカウンターの右フックを打ち抜き逆転KO勝利を収めた。
「DEAD OR ALIVE」へ向けてのサバイバル戦となる。
バンタム級(-55kg)3分3R延長1Rでは、同級3位でDEEP☆KICK 55kg王者・拳剛(誠剛館)とMA日本スーパーバンタム王者・戸井田大輝(戸井田ジム)の他団体王者対決。
拳剛は長いリーチを活かしたパンチと蹴りを得意とし、昨年2月には内藤凌太を破りDEEP☆KICK 55kg王座を戴冠。昨年11月のRISE初参戦時には、BOUTの看板選手である拓也を1RKOで下し強烈なインパクトを残した。今年2月には強豪の江幡塁に1RKO負けを喫したが、4月には麻太郎を1RKOしDEEP☆KICK王座の初防衛に成功している。
対する戸井田はフルパワーのロー&ミドル、構えを左右にスイッチして放つ回転力のあるパンチ連打が目立つスタイルで、2019年9月に7戦無敗のままMA日本スーパーバンタム級王座を戴冠。RISE初登場となった昨年8月の良星戦では、両者脚を止め気味の打ち合いで激闘を演じたが、良星のカーフキックに苦しめられフルマークの判定負けを喫した。
スーパーフェザー級(-60kg)3分3R延長1Rでは、同級4位でDBSスーパーフェザー級王者&KROSS×OVER同級王者の石月祐作(KAGAYAKI)が、INNOVATIONスーパーフェザー級王者・櫻井健(Hard Worker)とこちらも他団体王者対決。
石月は昨年8月に自身と所属ジム初のタイトル獲得となった、DBS日本ムエタイスーパーフェザー級王座を奪取。10月にはKROSS×OVER同級王座も判定勝利で獲得。二冠王となって、今年2月に約1年4カ月ぶりにRISE参戦を果たすと、竹内皇貴を2RKOで葬り現在4連勝中。
その石月と対戦するのはRISE初参戦となる櫻井。櫻井はINNOVATION中量級で戦い続けるベテラン選手で、今年3月に5度目のタイトル挑戦となったINNOVATIONスーパーフェザー級王座決定戦では、RISING大輝との激戦を制し悲願の王座獲得を果たした“アラフォーの星”だ。