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【新日本キック】勝次が豪快なKOで復活。重森はパーフェクトゲーム、ブラボはヒジ打ちからのパンチで初回KO、アリスは悔しい敗北

2021/04/12 00:04
新日本キックボクシング協会「TITANS NEOS28」2021年4月11日(日)東京・後楽園ホール ▼第11試合 64kg契約 3分3R〇勝次(藤本ジム/WKBA世界スーパーライト級王者)TKO 2R 1分46秒×小磯哲史(TESSAI/蹴拳ライト級王者)  勝次は2003年にプロデビューし、2015年にキャリア12年目にして新日本キックボクシング協会の日本ライト級王座に就いた。2017年にKNOCK OUT初代ライト級トーナメントへ参戦すると、1回戦の不可思戦、準決勝の前口太尊戦といずれも倒し倒されの大激闘を演じて一気に名を挙げ、決勝では森井洋介に敗れるも大きなインパクトを残した。2019年10月には悲願であったWKBA世界王座をTKO勝ちで獲得。12月にはREBELS王者の丹羽圭介を激闘の末に下したが、2020年2月大会でロンペットY’Z D GYM、9月大会で潘隆成、10月大会で畠山隼人に判定負けで泥沼の3連敗中。2021年最初の試合に連敗脱出を懸ける。  対する小磯は自身が代表を務めるテッサイジムを率いながら現役で戦う会長ファイター。1999年プロデビューのベテランで47歳。2017年1月に蹴拳ムエタイ・スーパーフェザー級王座、2019年10月にはJ-NETWORKライト級王座を獲得。2018年8月にはREBELSで才賀紀左衛門とも対戦している。前戦は2020年12月のイノベーションで橋本悟にKO負けも、1Rから前へ出て左右フックの乱れ打ちを仕掛けるなど、激しい試合で場内を沸かせた。戦績は16勝(6KO)26敗5分。  1R、勝次はガードを固めて、小磯のパンチを警戒しながら鋭い右ローをコツコツと打ち込んでいく。ノーガードの小磯は、右ミドル、右ローで距離を詰め、パンチで飛び込んでいく。中盤からギアを上げた勝次。右ローからの右ストレートで1度目のダウンを奪う。小磯が立ち上がったところでこのラウンド終了。  2R、伊原代表の「倒せ!」という檄を背に、勝次は右ローからパンチにつなぎ、左ボディでダウンを奪う。小磯は何とか立ち上がるが、ダメージが見て取れる。すかさず勝次が蹴りとパンチで連打を浴びせて小磯がこの試合通算3度目のダウンを喫し、立ち上がったものの、レフェリーが試合を止めて、勝次のKO勝利となった。  マイクを持った勝次は「お待たせしました! 1年以上ぶりの勝利ですが、勝てない時もずっと応援していただいたことが力になりました。次回、6月6日の新日本キック興行にも出ます! 応援をよろしくお願いします!」。最後は恒例の「1、2、3、ハッピー!」で締めた。 [nextpage] ▼第10試合 62.5kg契約 3分3R〇重森陽太(伊原道場稲城支部/WKBA世界ライト級王者)判定3-0 ※30ー27×2、30-28×リュウイチ(TENKAICHIスーパーライト級王者)  重森は16歳でプロデビューし、10戦目で無敗のまま新日本キックボクシング協会の日本バンタム級王者となり、14戦目で初黒星を喫するまで無敗を保った。20歳で日本フェザー級王者となり二階級制覇を達成。2017年12月には『KNOCK OUT』で、4年間無敗の18連勝を誇っていたマキ・ピンサヤームに黒星を付けてその名を轟かせた。  2019年7月にWKBA世界ライト級王座を獲得して三階級制覇。しかし、2020年9月の「創世のタイガGRAND PRIX 61.5kg REBELS-RED初代王座決定トーナメント」の1回戦で小川翔に勝利するも、決勝でスアレックに敗れ王座獲得ならず。2018年12月以来の黒星を喫したが、2月のREBELSで潘隆成との接戦を延長戦の末に制した。  リュウイチは沖縄TENKAICHIを主戦場とするファイターで、アマチュアボクシングで高校国体に出場した経歴を持つパンチを得意とする。2019年3月に元TENKAICHI2階級王者・中村広輝から右フックでダウンを奪って勝利した一戦が光る。2020年3月に剣夜を延長戦の末に判定で破り、2度目のTENKAICHI王者となった。  1R、重森の最初の右ミドルの速さと「バチン!」という音に場内がどよめく。重森の蹴りの速さと距離感の正確さの前に、パンチ狙いのリュウイチはまったく中に入れず。重森が高速ミドルで主導権を握ったまま、この回終了。  2R、重森は、下段前蹴り、ミドルを駆使し、リュウイチが強引に詰めようとしても、ポジションを変えたり、踏み込んできた足を払って倒して主導権を握り続ける。中盤からはカーフキックも決まり、リュウイチに思うようなパンチを打たせない。  3R、逆転を狙って前に出たいリュウイチ。だが、重森はパンチをくぐり、かわしながら足払いで倒し、それでもリュウイチが強引に前に出るとヒジやパンチを合わせる。重森に何度もマットに転がされたリュウイチは、終了ゴングが鳴ると「あー、もう!」と叫んだ。  結果は3-0で重森。重森が「パーフェクトぶり」を見せつけて、盤石の勝利だった。 [nextpage] ▼第9試合 70kg契約 3分3R〇リカルド・ブラボ(伊原道場アルゼンチン支部/日本ウェルター級王者)TKO 1R 2分45秒×YETI達朗(KING GYM/元NJKFスーパーウェルター級王者)  アルゼンチンからのキックボクシング留学生ブラボは、新日本キックボクシング協会で活躍。来日して4年。2020年9月の試合では津崎善郎と引き分けたが、10月にはTENKAICHIキックボクシングウェルター級1位・幸輝を2Rに左フックで仕留めている。12月に津崎と再戦し、判定3-0で勝利して決着をつけた。  YETIは2018年に白神武央にリベンジしてWBCムエタイ日本統一スーパーウェルター級王座を奪取、その後も2連続の初回KO勝ちと絶好調でNJKFの2018年間MVPに輝いた。しかし、NJKFの新エースとして2019年1月に元ラジャダムナンスタジアム認定スーパーウェルター級王者T-98(クロスポイント吉祥寺)と対戦して敗れた。その試合後はリングを離れ、2020年11月に試合が決まっていたが流れたため、今回が約2年ぶりの復帰戦となる。  1R、ブラボはプレッシャーを掛けて、パワフルな蹴りとパンチを打ち込んで主導権を握る。中盤、ヒジでYETIの額をカット。ブラボは「ヒジアピール」をするが、YETIはニヤリと笑う。さらに圧力を強めたブラボ。コーナーに追い込むとパンチを連打! YETIは倒れた際、後頭部をサードロープに打ち付けて、立ち上がれず。ブラボがパワーの違いを見せつけて、豪快なTKO勝利を飾った。  ブラボはマイクを持つと「応援ありがとうございました。早くKO出来ました。6月6日にも試合が決まってて、その試合も勝ちます!」と宣言。ブラボの快進撃はまだまだ続きそうだ。 [nextpage] ▼第8試合 61kg契約 3分3R〇髙橋亨汰(伊原道場本部/日本ライト級王者)判定3-0 ※30-28×2、30-29×山浦俊一(新興ムエタイジム/現WBCムエタイ日本スーパーフェザー級王者)  高橋は極真空手出身で、兄は極真会館第12回全世界空手道選手権大会4位の高橋佑汰。2015年10月にキックボクシングデビューし、多彩な蹴り技で2019年7月に日本ライト級王座に就いた。9月大会ではNJKFライト級2位・野津良太(E.S.G)に初回TKO勝ちを収め、10月大会ではベテランの健太を判定2-0で破る金星を得た。  山浦は15歳でプロデビューするも16歳から21歳まで現役を離れ、22歳で復帰。2019年9月にNJKFスーパーフェザー級王座を奪取している。2020年12月にWBCムエタイ日本スーパーフェザー級王者・葵拳士郎(マイウェイジム)に挑戦し、判定3-0で王座を奪取した。2021年2月にはNKBで高橋亮と対戦したがハイキックでTKO負け。今回が再起戦となる。 1R開始からフェイントを掛け合い、蹴りやパンチで牽制し合う。終盤、高橋が左ミドルや左ストレートをヒット。  2R、高橋がペースを握り、フェイントにも素早く反応。山浦はなかなか前に出てパンチを打つチャンスが作れない。終盤、山浦のボディがヒットするも決定打にはならず。  3R、山浦が前に出るが、高橋は攻撃をかわしてはカウンター。「当てさせずに、自分だけ当てる」でペースを支配する。山浦も反撃を試みたものの、高橋の上手さの前にペースを奪い返すには至らず。判定は3-0で高橋の勝利。 [nextpage] (写真)後半出場の8選手と、協会の役員、宮田KNOCK OUTプロデューサーが参加しての10カウントゴング 新日本キックボクシング協会の伊原信一代表が挨拶。3月26日に亡くなられた“キックの鬼”沢村忠氏の追悼のテンカウントゴングを鳴らした。 「16歳の時、野口ジムに入門しました。その時からの大先輩の沢村忠さんが先日、亡くなられました。野口修さん、キックボクシングを作った方は2年前に亡くなりました。藤本勲さん、先輩も1年前に亡くなりました。いろんなことを教えてくれて、肩を押してくれた人たちです。もう一度、キックの素晴らしい興行をやりたいと思っています」 ▼第7試合 バンタム級 3分3R〇泰史(伊原道場本部/元日本フライ級王者)判定2-0 ※29-28、30-29、29-29×松岡宏宜(闘神塾/前KOSスーパーフライ級王者) ▼第6試合 58kg契約 3分3R〇瀬川 琉(伊原道場稲城支部)判定3-0 ※29-28、30-38、29-28×水本 伸(矢場町BASE) [nextpage] ▼第5試合 女子52kg契約 2分3R×アリス(伊原道場本部)判定2-0 ※30-28×2、29-29〇武内紗耶香(格闘技スタジオBLOOM)  アリスは現在17歳。日本人の父とイスラエル人の母を持つハーフで、4歳から伊原道場で練習を積み、2019年3月にプロデビュー戦を勝利で飾った「ミスセブンティーン2018」の美少女モデル。9月のプロ2戦目でERIKOに判定負けを喫し、2020年10月の上野hippo宣子戦では身長170cmの長い脚から繰り出すミドルキック、ヒザ蹴りでプロ2勝目をあげた。  武内は2月に宮崎若菜とのデビュー戦ではパワーと左ストレートを武器に前に出るも惜敗。9月の第2戦もアマチュアRISE全日本女子大会で準優勝した山本知美に、ハイキックによるカットでTKO負け。アリスを相手に初勝利を目指す。  1R、武内が距離を詰めてパンチ連打。アリスは抱え込むもののヒザ蹴りまでつなげず、武内の連打をなかなか止められない。武内のパワーと手数に押されて、アリスは飲まれてしまったまま。  2R、アリスは右ハイ、右フックで反撃。だが武内は距離を詰め、腕を掴まれてももう片方でパンチを当てる。アリスは1つ1つの技は綺麗だが単発。武内に懐に潜り込まれて、ロープやコーナーに押し込まれると防戦一方に。武内がペースを握ったまま終了。  3R、アリスが右ミドル、ハイとパンチで反撃。武内は前に出て、距離を詰め、ロープ際に押し込む戦法だが、圧力はやや弱まる。距離が少し空き、ようやくアリスの技が出るようになったところで試合終了。  判定は2-0で武内。アリスはガックリと肩を落とし、バックステージでは涙。長いリーチを活かせず、プロ4戦目は悔しい敗戦となった。一方の武内は、常に前に出て、粘り強く攻撃を当てて嬉しいプロ初勝利。 ▼第4試合 日本フェザー級 3分3R〇平塚一郎(トーエルジム)TKO 2R 0分25秒 ※ヒジ打ち×仁琉丸(富山ウルブススクワッド道場) ▼第3試合 フェザー級 3分3R〇木下竜輔(伊原道場本部)デビュー戦判定3-0 29-26×3×湯本和真(トイカツ道場) ▼第2試合 新日本キックルール女子スーパーバンタム級 2分3R(55.3kg)〇七美(真樹ジムオキナワ)判定3-0 ※30-27×2、30-28×田中美宇(TESSAI) ▼第1試合 女子50kg契約 2分3R〇オンドラム(伊原道場本部)判定3-0 ※30-27×2、30-28×栞夏(トーエルジム)
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