6月21日(金)東京・後楽園ホール『K-1 KRUSH FIGHT.102』の記者会見が4月24日(水)都内にて行われ、対戦カード第一弾が発表された。
K-1 KRUSH FIGHTフェザー級タイトルマッチとして、王者・江川優生(POWER OF DREAM)にTETSU(月心会チーム侍)が挑戦する。
江川は幼少期からボクシングと空手を学び、2013年10月に高校生でプロデビュー。2014年10月からKRUSHを主戦場にし、今年1月の12戦目で西京春馬を破り王座を奪取した。戦績は10勝(6KO)2敗1分。
挑戦者のTETSUは2018年8月のKrush名古屋大会から参戦を果たし、その試合では敗れたものの、その後は3連勝。今年2月にキャリアで大きく上回る佐野天馬を破ると、4月にはタイトル挑戦に最も近い位置にいると見られていた伊澤波人に番狂わせの勝利を収めて今回のチャンスを得た。
TETSUは「タイトルマッチが決まってめちゃめちゃ嬉しいです。でも喜んでいるだけではベルトが獲れないので、しっかり練習して6月21日に臨みます。(タイトル挑戦は)全く想像していなくて、今も心臓バクバク言っているほど驚いているくらいです。まだ実感はないです。まさか本当に決まるとは思っていなくて、伊澤選手に勝ったということはそういうことなんだなって思って、しっかり受け止めました」と、緊張か気持ちが高揚しているのか声を震わせながらのコメント。
一方の江川は対照的に「初防衛戦になりますが、なんだかんだここまであっという間だった。でもTETSU選手は若くてノリにノっている選手なので若さに負けないように自分も頑張ります。ついこの間まで自分が最年少レベルだったんですが、トシを感じますね(笑)。若さにのまれないように頑張ります」(江川は21歳、TETSUは18歳)と、落ち着き払った態度でコメントした。
お互いの印象については「江川選手はパンチだけの選手やと思っていたんですが、蹴りもめちゃめちゃ強くて全てバランスがよくて、強くて風格のある選手だと思っています」(TETSU)、「手数が多くてアグレッシブで、ヒット&ウェーのできる選手だと思っています。ここのところ連続で佐野選手、伊澤選手に勝っているので。相手にとって不足はないと思っているので自分もしっかり倒しに行きます」(江川)と、それぞれ評した。
江川は「今までのKRUSHの流れだと伊澤選手が(挑戦者で)来るかなと思っていたんですが、伊澤選手vsTETSU選手が決まった時点で勝った方が来ると思っていました。その試合は会場で見ていました。凄く上手い戦い方をしていたと思いました」と、TETSUが挑戦者になることは予測していたという。また、王座は奪うよりも守ることの方が難しいと言われるが、「(初防衛戦の)プレッシャーはないです。守るより、また獲りに行く気持ちで自分は行こうと思っています」と挑戦者の気持ちで臨むとした。
TETSUは「3連勝できてフェザー級で一気に上がれた」ことを喜びながらも、「でも僕の目標はベルトなので、しっかり勝ちたいと思っています。(ベルトは)めちゃめちゃカッコいいですね、欲しいです」と目の前に置かれた江川のベルトを見て目を輝かせる。
江川は「1月の試合が終わってから、左拳の調節(2018年1月から左拳を骨折したまま試合に出ていた)で試合間隔が空いてしまったんですが、できることはずっとやっていて。うちのジムは試合が決まる前からガンガン追い込んでいるので、いつでも試合ができるようにしています」と、約半年のブランクも問題ないとし、「前回同様、自分がどう詰めて相手の技を出させずに仕留めるかがポイントになってくると思います」と、一方的な試合にしたいと話す。
TETSUは「4月の試合が終わってオファーが来た時に怪我がなかったので、その日からできることをやっています」と早めに始動したと言い、「僕は自分のスタイルを通して、江川選手のパンチを防いで勝ちたい」と、江川得意のパンチを封じ込むと言い放った。
そして、TETSUが「僕がしっかり今回ベルトを獲って、応援してくれている人たちに恩を返したい」と改めて王座奪取を宣言すると、江川は「自分はまだまだ上を目指している。こんなところで止まれないので、しっかり防衛してK-1のベルトを目指して頑張っていきます」と、初防衛戦をクリアーしてその先に進みたいと語った。
中村拓己K-1プロデューサーが会見で語った通り、「江川選手はパンチがあってスピードを感じさせるファイトスタイル。TETSU選手も手数があってスピードがあるファイターなので、フェザー級らしい面白い試合に」なりそうだ。
<決定対戦カード>
▼K-1 KRUSH FIGHTフェザー級タイトルマッチ 3分3R・延長1R江川優生(POWER OF DREAM/王者)vsTETSU(月心会チーム侍/挑戦者)