K-1K-1
K-1
インタビュー

【K-1】KANAが菅原美優に伝えた“K-1で闘うということ”「常に男子に見劣りしない試合を意識してきた」=3.21「K’FESTA.4 Day.1」有明

2021/03/18 18:03
 2021年3月21日(日)東京ガーデンシアターにて開催される「K-1 WORLD GP 2021 JAPAN~K'FESTA.4 Day.1~」。  第4試合のK-1女子アトム級でNOZOMI(TAD)と対戦する菅原美優(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ/Krush女子アトム級王者)が、同門かつK-1女子の先輩でもあるKANAと特別対談。K-1初参戦を控える菅原に向けて、「K-1で戦う」ということが何か、を伝えた。 ――今回は菅原選手がK-1初参戦ということで、同門かつK-1女子の先輩でもあるKANA選手と特別対談を企画しました。KANA選手は2018年3月「K’FESTA.1」でK-1デビューしていkますが、あの時はどんな心境でリングに立ったのですか? KANA それまでK-1では女子の試合が組まれたことがなくて「自分の試合がK-1の女子のベースになる」という気持ちを持って戦いました。あの時に初めて女子の試合を見た人も多かったと思うし、とにかく試合で魅せようという一心でした。K-1は大会はもちろん会見の規模も大きかったので試合に臨む気持ちも全く違いましたね。 菅原 実は私がシルバーウルフに入って、KANAさんの最初の試合が「K'FESTA.1」だったんですよ。 KANA そうだ、そうだ。 菅原 だからジムに入って早々、すごく刺激をもらったというか。私はKANAさんに憧れてシルバーウルフに入って、KANAさんの背中を追いかけようと思っていたら、いきなり(KANAが)とんでもないところにいっちゃったなと思いました。 ――当時のことはお互い覚えていますか? KANA 美優ちゃんはジムに入る前からK-1アマチュアで勝っていて、名前と存在は知っていました。そうしたらある日突然ジムにやってきた、みたいな(笑)。その日たまたま自分が指導の日だったんでミットを持ったのを憶えています。その時はどんな感じやった? 菅原 私はただの格闘技オタクだったんで「おー、すげえ!」みたいな(笑)。 KANA ハハハハ(笑)。 菅原 その日はプロ練も見学させてもらったんですけど、初めて本格的なプロ選手の練習を間近で見て、ただ見学しているだけだったのに、めちゃくちゃ疲れたことを覚えています。 ――見学初日からプロの厳しさを体感したわけですね。 菅原 でもそれはジムに入って練習するようになってから、より感じたかもしれないです。みんな努力以上の努力をするし、めちゃくちゃ練習するんですよ。それでもK-1には出られるかどうか分からない。そのなかでK-1に出ている選手たちを近くで見て『K-1に出る選手は“違う”んだな』と思いました。当時の自分はプロを目指して、Krushの本戦に出たいと思ってやっていたので、K-1に出る姿は全く想像できなかったです。 ――KANA選手は初めて女子選手としてK-1で戦って、「女子だからといって舐められたくない」や「K-1で戦うというのはこういうものだ!」という試合をしたいと思っていましたか? KANA それはめちゃくちゃ思っていましたね。K-1に出る選手はずっとトップで活躍している選手やチャンピオンになった選手ばかりだったので、そこで変な試合やしょうもない試合はできないな、と。常に男子に見劣りしない試合を意識していました。 ――それはプレッシャーにはならなかったですか? KANA プレッシャーでしたけど、K-1に女子の階級と女子のベルトを創るという目標があったので、そういったプレッシャーも原動力に変えてました。 菅原 今のKANAさんの言葉を聞いて緊張してきました。考えが甘かったです……。 KANA 甘かった? 菅原 試合に勝たなきゃ!とは思っていましたけど、そこまで周りのことは考えられてなかったです……。 KANA 美優ちゃんもKrushチャンピオンになって、今までとは立場が違うし、周りからも“菅原美優”としてだけじゃなく“Krushチャンピオン”として見られると思う。ただ勝つだけで満足しちゃいけないというか、女子アトム級の顔になって、みんなが目指す存在になることを目指さないといけない。もちろんプレッシャーはかかるけど、そのなかで結果を出すことで“ホンモノ”になっていくと思うし、そこを意識してやらないと今より上には行けない。 菅原 そうですよね。ただ私はKANAさんみたいにぶっ飛ばせないから、なにで魅せたらいんだろうって(苦笑) KANA 無理にむっ飛ばさなくてもいいんだよ。美優ちゃんは技の華麗さや技術レベルが高くて、人を惹きつけるものを持っているから、それを試合で出せばいいと思う。ゆくゆくはぶっ飛ばして勝ってほしいけど、ぶっ飛ばさなくてもすごい試合はたくさんあるから。自分の持ち味を出して、そこを活かせば魅力は出ると思うし、自分を貫いて、自分の特徴をマイナスじゃなくてプラスにして試合してほしい。 菅原 ありがとうございます! [nextpage] 肌を合わせた人から「意外に」って言われるけど(菅原) ――例えばKANA選手は試合前に自分の精神状態を良い状態にするために、どんなことを意識しているのですか? KANA 私は試合前にめちゃくちゃ緊張するタイプで、試合の10日前くらいから眠れなくなるんです。不安と楽しみが交差する状態で、いけるかも?と大丈夫かな?が交互に来て、計量当日を迎える感じです。でも計量で相手を見るとスーッと気持ちが入るんですよ。時が来れば勝手にそうなるというか。だから自分の場合は自然に身を任せてますね。 菅原 私は試合前でもむっちゃ寝れるんですよ(笑)。 KANA 確かにむっちゃ寝てるし、試合当日の朝までリラックスしている(笑)。会場に入って試合直前ギリギリまで泣きそうになるくらい緊張するよね? 菅原 試合が近づくにつれてどんどん緊張します……。 KANA いざ試合になったら美優ちゃんは緊張もなくなってるから、結果的に大丈夫なんだけど、お互いにタイプは違うんだね。 菅原 私にとってはKANAさんがいると、めちゃくちゃ心強いです。私はKANAさんに何でも話して、なんでも相談するんで。 KANA 本当に色んなことを話すよね。しゃべるだけで不安解消になるから、お互い助かっていると思う。 ――それでは最後にKANA選手から菅原選手にメッセージをお願いします。 KANA Krushで戦っているときはタイトルを獲るために勝ちを重ねていたと思うけど、これからは勝つことは大事+試合内容も求められると思います。でも試合内容ばかり意識して、そこにこだわりすぎてもよくないので、自然にK-1という場を楽しめば最高の試合ができると思います。自分のいいところを出せば会場は盛り上がるので、自信をもって戦おう! 菅原 ありがとうございます。私は周りから弱そうに見られていて、一緒に練習すると「意外と蹴りが重いね」とか「意外とパンチがあるんだね」とか“意外に”って言われるんですよ。自分の持ち足を出して、肌を合わせた人だけじゃなくて、試合を見ている人たちにも強さが伝わる試合をしたいです!
全文を読む

MAGAZINE

ゴング格闘技 NO.331
2024年3月22日発売
UFC参戦に向け、ラスベガス合宿の朝倉海。「プロフェッショナル・ファイターの育て方」でチームを特集。『RIZIN.46』鈴木千裕×金原正徳インタビュー、復活K-1 WGP、PFL特集も
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア

関連するイベント