サトシはジョニーよりちょっと下。自分はジョニーからテイクダウンを何回も取れている
──サトシ選手と戦えることでモチベーションが上がっていると思いますが、サトシ選手をMMAファイターとしてどう捉えていますか。
「やっぱり寝技が上手いというバックボーンがあるので、下(寝技)になっても自信があるから、思いっ切り打撃を振って来れるというのがちょっと怖いですね。そこは自分も慎重にならないといけない所です」
──たしかにサトシ選手の寝技は脅威で、多くの選手が警戒することで自身の戦い方が難しくなってしまう。その点、徳留選手はどうでしょうか。組みを凌いで、あるいはテイクダウンされても──ケージではなくリングではありますが──立ち上がれる、自分が上になることが出来ると考えますか。
「ちょっと肌を合わせてみないと分かりませんが、自分的には上をキープ出来るかなというのはあります。一本取れるか・取れないかは別として、自分はキープ力、テイクダウン能力はそんなには違いないかなと思いますし、試合で肌を合わせてみて、そこでは勝てないなと思ったら、違う作戦で行くしかないと思います」
──強い寝技があることで打撃も活かす。これまで徳留選手は、J.J.アンブローズやクリスチアーノ・マルセロ、クリスチャン・リーのような寝技巧者で思い切りのいい選手とも対戦してきました。サトシ選手は、これまで徳留選手が戦った相手にはいないタイプの選手でしょうか。
「クリスチャン・リー(現ONEライト級王者)は本当に強かったので……あの試合は3日前くらいにオファーが来たんで、練習はしていたけど、強かったですね。(2014年9月のUFCで)自分が対戦したジョニー・ケースに、サトシは負けているので、ジョニーよりはちょっと下かなと思います。自分はジョニー・ケースに負けています(ギロチンチョークで一本負け)が、テイクダウンを何回も取れているし、そんなには違わないかなと思いますね」
──先程ベルト云々ではないと言っていましたが、RIZINのライト級にはトフィック・ムサエフ選手、サトシ選手、武田光司選手、久米鷹介選手、大原樹里選手、矢地祐介選手、あるいはダミアン・ブラウン選手……これらのファイターと鎬を削っていくと言うよりも、RIZINの中で一つひとつ、納得の行く試合をしたいという思いですか?
「そうですね……今後のことは別に考えていないです。サトシとの試合がどうなるか分からないので、まずはしっかり勝たないと。他の人に目移りしたら勝てないと思っています。サトシのことだけに集中しています」
──試合の機会がない中で、ONEでは打撃とテイクダウンのトランジッションが噛み合い、良い形で2連勝していたように感じました。そんな中で、RIZINに舞台を移し、ファイターとしてのキャリアの最終章に向かい、実力を示したいという思いもありますか。
「集大成をしっかり見せられるように……この1年、試合が出来なかった分、練習してきたことを、自分を支えてきてくれた人達に見せられるように出すだけです」