PANCRASEでエキシビションとかで引退するのかなと思っていた
──試合まであと2週間を切りましたが、現在の心境はいかがですか。
「心境……試合が決まってからはやっぱり早いっすね。いよいよ試合の時だなと感じています」
──対戦相手のサトシ選手とは過去にQUINTETで同じチームで、組み技の強さは感じていると思います。MMAファイターとしてのサトシ選手の印象を教えて下さい。
「この試合が決まってから、サトシのRIZINでの試合をほとんど見ました。寝技が出来ることで、打撃が思いっきり打てるので、怖い打撃を持ってるなと思います」
──サトシ選手に勝てばライト級GP覇者のトフィック・ムサエフ選手とのタイトルマッチも考えられますが、RIZINのベルトへの意識はありますか。
「全然ないですね。やっぱり勝ったらそういう話になるかもしれませんが、いまはサトシに勝たないと何にもならないので、自分はそれだけに集中しています。今回この試合でRIZINに出て、評価やファンの方にも注目してもらえる試合だと思うので、この後、何試合するかではなくて、この試合に自分はすべてを賭けています。なので今後の試合については終わったら考えます」
──会見でサトシ選手は「徳留選手とやりたくなかった」と話していましたが、徳留選手は今回のサトシ選手との試合について、正直どう思っていますか。
「自分も出来るならやりたくないですが、RIZIN側がサトシを対戦相手と決めてくれたので、それはもう向こうも割り切っていると思いますし、自分も割り切っているので、リングに上がったら倒すだけだと思います。平気です」
──サトシ選手を殴る覚悟はあると。
「全然あります」
──ONEで2連勝していましたが、今回、RIZINで試合をすると決心した思いを聞かせて下さい。
「記者会見のときは急な質問でうまく答えられなかったんですが……あとあと考えたら、(新型コロナウイルスの影響で)ONEでなかなか試合が組まれないので、家族もいるんで、仕事をしなきゃと考えて、最後に日本でどうにかやれないかと考えていて、そうしたらこんなデカい話が来ました。自分的にはPANCRASEでエキシビションとかで試合をして引退するのかなと思っていましたが、まさかこんな大きな舞台で、しかも相手がサトシという。順番的にもセミファイナルで試合させてもらえると。この1年、練習を欠かさず毎日やってきたので、強くなっている実感はあるので、それをぶつけられるというのもすごい、RIZINには本当に感謝してますね」
──ちなみに、これまではONEでは水抜き禁止で77kgでしたが、今回は前日計量の71kgとなります。以前のPANCRASEや北米ではやっていたかと思いますが、このやり方はご自身にフィットしていると思いますか。
「減量して前日71kgということですよね。正直、今まで77kgでやってきたので、ちょっと体重どうかなと思っていたんです。年齢的にも今回、減量大丈夫かなと。それがめちゃくちゃ上手く行って、今までのファイター生活の中で、一番減量が上手く行っているんじゃないかなというくらい、飯も全然食べれていて、びっくりするくらい体重の落ちが良いですね」
──身体つきがすごいですが、普段どんなトレーニングでその身体になるのでしょうか。
「筋トレは好きじゃないので、MMAの動き、グラップリングや打撃をしっかり、むちゃくちゃ追い込む。そうすると筋トレしていないですが、こういう身体になってきます」
──SNSでは木口道場時代の先輩の五味隆典選手の所での練習風景の写真をアップされていましたが、所属のパラエストラ八王子に加え、GENスポーツなど、出稽古はその辺りに行かれているのですか。
「五味さんにはたまたま呼ばれて、『ちょっとお前、来いよ』と言われて1回行っただけです(苦笑)。GENスポーツを中心に、皆でぐるぐる回すので、大きい選手とも減量を始めても気にせずやっていました。ラントレやミットは館長(塩田”GOZO”歩)に持ってもらっています」
──ところで、リングでの試合はUFC以前のPANCRASEになりますよね。2011年のISAO戦はたしかリングでした(2012年8月のPANCRASEでの宇良健吾戦の判定勝ち以来のリング)。徳留選手のスタイル的にはいかがですか。
「そうですね。ONEでは一度もリングでの試合になったことがないので、それがどんな風になるか分かりませんが……まあ平気じゃないですかね」