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【RIZIN】RENAが再起戦振り返る「ブーイングが凄かったらどうしようかと思っていたけれど、歓声しか聞こえなくて泣きそうになった」

2019/04/22 12:04
【RIZIN】RENAが再起戦振り返る「ブーイングが凄かったらどうしようかと思っていたけれど、歓声しか聞こえなくて泣きそうになった」

 4月21日(日)、横浜アリーナにて開催された『RIZIN.15』でサマンサ・ジャン=フランソワ(フランス)を判定で破り、再起を果たしたRENA(シーザージム)が試合を振り返った。

 昨年の大晦日、ドクターストップで試合が中止となり、昨年7月以来の試合に臨んだRENA。「出し切れたかなって。いろいろ試せて、ダメなところ、いいところが。今回51kgで(今までの)49kgと2kg違うと少しまだ身体とのアジャストができておらず、キレの部分だったり、試合が久々ということもあり物足りなかった部分はあります。でも今の自分ができることができました。(勝てて)ホッとはしました」と、全力を尽くせたという。

(C)RIZIN FF
 対戦したフランソワについては「凄く強くて、気持ちが強い選手でした。お腹も効いていたのは分かっていたのでどうしようかなと思っていて、寝技になってパウンドを打っても目が全然死んでいなかったので気が強いなって。戦っていて楽しかったです」と称えた。

 復帰までの期間、特に寝技を強化してきたが「いろいろな展開をお見せできることはできたかなと思っていて。極めきることまではいかなかったんですが、入るタイミングや返し返されのいろいろな展開はできたので、今までとはまた違った試合の楽しみがありました」と、MMAファイターとしての成長を感じたようだ。

 1Rに下からのアームロックを極めかけたことには「手がもう少し下なら力を使わずに極めやすかったんですが、私もパワーを使ってしまってパワー対決みたいになってしまって。足もハーフガードだったのであれがクロスになっていたら、と。ちょっとしたミスで極めきれなかったんですが、こういう感じかって凄く楽しかったですね。もうちょっとだったんですが。やっと練習していることが出せたかなっていうか。この3~4年で頑張ってきたことが少しでも試合に出たと少しは満足しています」と、練習の成果が出せたとする。

(C)RIZIN FF
 腕十字固めにこだわっていたように見えたのは、「十字が1回取れそうになって(腕が)伸びた場面もあったのでいけるかなって。ヒジ打ちとかパウンドにいければよかったんですが、そこまで視野が広がっていなかったです。もっとパウンドを打ってから極めるとかの余裕がなかったです。そういう心の余裕を次に見せていければいいと思います」との理由を説明した。

 大晦日の減量失敗による欠場でバッシングを浴びたこともあり、「入場の時にブーイングが凄かったらどうしようかと思っていた」との本音も。しかし「私には歓声しか聞こえなくて泣きそうになりました。本当にお客さんに救われました。そういう感覚で試合に臨めました。(大晦日は)失敗しましたけれど、令和に向けて平成は終えられたと思います」と、ファンの温かさに救われ、戦前に語っていた「平成の失敗は平成のうちに片づけておきたい」は実行できたと話す。

 MMAファイターとしての成長を見せられたことに関しては「MMAにアジャストするのは大変なことですが、SBで培った打撃を少しずつMMAに生かして倒してこれて。それだけでは難しい部分もあるので、そこでSBを生かしつつ今やっている寝技もミックスして今の私の形になっているので、もうちょっと時間はかかりますけれど完成形には近づいているのかなと思っています」との手応え。


 現在、RIZIN女子スーパーアトム級王座には練習仲間である浜崎朱加(AACC)が就いており、「(ベルトは)先輩が持っているので、どういう感じになるかは分かりませんが、私も階級を上げるつもりなので。でも今はベルトというよりも強くなりたい。強くなってその先にベルトがあれば獲りに行きたいと思います」と、チャンピオンベルトよりも強くなることが先決だという。

 次戦に関しては「具体的にはまだ決まっていませんが、試合間隔は開けずに試合をしたいという気持ちがあります。あとは(ホームリングの)シュートボクシングに年1回出ていましたが、2~3回は出られない状況なので、シーザー会長と何かできることはないかとのお話をしています。そっちでもいろいろ出来たらと思っています」と、早く試合がしたいとした。

 また、6月14日(現地時間)にニューヨークのマジソン・スクエア・ガーデンで開催される『Bellator』(ベラトール)に堀口恭司の出場が決まったことに触れ、「出場できるのであればとは思いますが、何も決まっていないので。アメリカで試合をしたいのはしたいので、それにいつ出られるかはわかりませんが、今は自分のレベルをもっともっと上げていきたいと思います」と、まだ時期尚早だと思っているようだった。

 そして「令和は“Rの時代”なので、まだまだ私の時代。私が引っ張っていかないといけない時代だと思うので、それを実行していけたらいいなと思います」と、女子の主役の座は譲りたくないと語った。

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