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インタビュー

【RIZIN】那須川天心が決着まで3Rを要した理由を語る、今の自分を「随分と展開の速いマンガのようだ」

2019/04/22 11:04
【RIZIN】那須川天心が決着まで3Rを要した理由を語る、今の自分を「随分と展開の速いマンガのようだ」

 4月21日(日)、横浜アリーナにて開催された『RIZIN.15』で“パッキャオからの刺客”フリッツ・ビアグタン(フィリピン)を3R1分24秒、TKOで破った那須川天心(TARGET/Cygames)が試合を振り返った。

 決着まで3Rかかったことについて「今回試合が急に決まったんですが、いろいろなものを試そうとして逆に空回りして力みが多かったですね。相手は凄いタフで蹴りが重かった。覚悟が決まっているというか、パンチを打って相打ち覚悟で前へ来たので距離があまり合わなかった。その中で3Rで修正できたんですが、それでは遅いかなって感じています。様子を見ていこう、いろいろなことを試そうと思ったのがダメでしたね。ひとつの攻防に対してやろうとすること、ゲームで言えばコマンドが頭の中に多く出てきて、それをいろいろ試そうと思ってしまった。それがダメでした」と説明。


「対策は全くしてないです。相手のデータもないですし、いつも対策はあまりしないんです。この技を出そうとか、この技を出すためにはどうするかという練習をけっこうやっています。今回はその準備もなかったので、今まで通り自分を高めることしかやっていませんでした。いろいろなことを試そうとした試合だったんですが、そう思うのはダメなのかなと実感できました。1Rで倒せるポイントはあったんですが、そこで攻めあぐねた。(長引いたのは)それが良くなかったのかなって。試合をしてそういう結果が出たことは、実戦に勝る練習はないのでよかったと思います」と、いい経験になったとする。

(C)RIZIN FF
 サウスポーの那須川は左の攻撃で倒すことが多いが、「今回は右の攻撃をいっぱい使って右で倒したかったんですが力んでしまって。一発力んでしまうとそれで全部が空回りしてしまった。これは経験していくしかないですね。こういう経験ができたので次は当てられると思います。意識するのも大事ですが、自然に出るのが大事。練習で意識してやっているうちに、無意識にできることが一瞬の隙を突くのに大事なので、まだまだ練習不足だと思いました」と、今回は右の攻撃を意識していたようだ。

 試合前のインタビューでは肉体改造に着手していることを明かしたが、「いい部分と悪い部分がはっきり見えました。根本から改善して、試合が終わってどこがダメだったか反省して集中して直したい。改めて格闘家としてどう生きていけばいいかを最近凄く考えるんです。そう考えて練習するのが日々楽しい」とさらにバージョンアップしていくとし、「成長している実感しかない。まだ成長過程なので、自分を倒すなら今のうちだぞって。今でも負けないですが、そういうところを見せていきたいですね」と完全体を目指すとした。

(C)RIZIN FF
 試合後にはビアグタンを推薦したプロボクシング6階級制覇のマニー・パッキャオ(フィリピン)から、「よかったね、強いねって言われました」という。パッキャオには「強い人は多くを語らないんだなって思いました。オーラを感じました。次期大統領になるかもしれない人の圧がありましたね」との印象を感じた。


 世界的スーパースターと交わるほどの立場になったことについては、「自分では考えていなかったんですが、メイウェザーも自分のことを知っているし、マクレガーもパッキャオも自分のことを知っている。幸せですよね。凄くいい人生を送っていると思います。20歳ですけれど濃密というか、随分と展開の速いマンガのようだなと思います。もっと有名にならないといけないし、もっと自覚を持たないといけないと思います」と、まるでマンガのような人生だと話す。

 7月21日(日)エディオンアリーナ大阪第1競技場で開催される『RISE WORLD SERIES』では、世界トーナメントの準決勝が行われることが決まっているが、「急に試合が決まるかもしれないし、何が起こるか分からないから気が抜けない」とその前にも試合をするかもしれないとし、「近い距離で打ったので拳が痛い。足も痛いですが、明日から収録とかの仕事が入っているので気合いを入れて頑張ります」と元気に答えた。

【写真】試合後のビアグタンとのやりとりについて那須川は、「明るすぎだろ! と思いました(笑)。『ファンなんだ。お前が着てるTシャツをくれよ』と言われてあげました。いい人ですよ。こういうのがあるから、格闘技はいいなと思います」と語っている。

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