キックボクシング
レポート

【NO KICK NO LIFE】石井一成がヒジで流血のピンチも猛攻で勝利をもぎ取る、宮元啓介は加藤有吾の強打を技術で封じる、若き怪物対決は士門が勝利

2021/02/24 20:02
NO KICK NO LIFE 新章-雲外蒼天-2021年2月24日(水)東京・TSUTAYA O-EAST ▼メインイベント 53kg契約 3分5R〇石井一成(ウォーワンチャイプロモーション/WPMF世界&BOMスーパーフライ級王者)判定3-0 ※49-48×2、50-47×麗也(治政館/元ISKAインターコンチネンタル・フライ級王者) 石井はジュニアキック出身で、アマチュアでは14冠王を達成。タイを主戦場に6連続KO勝利を飾り、2017年2月にはTrue4Uフライ級タイトルを高校生で獲得。2017年6月からは『KNOCK OUT』に参戦し、2018年12月、トーナメントを制してKING OF KNOCK OUT初代フライ級王座に就いた。WPMF世界フライ級王座、BOMスーパーフライ級王座も保持し、那須川天心に対して“西の神童”と呼ばれている。戦績は31勝(16KO)10敗2分。  10月のNO KICK NO LIFE復活大会ではメインイベントで岩浪悠弥にTKO勝ち。12月にはWPMF世界スーパーフライ級王者・片島聡志とお互いのタイトル(石井はBOMスーパーフライ級王座)を懸けて対戦して勝利、WPMF世界2階級制覇を達成した。  麗也は空手とジュニアキックを経て2012年1月に新日本キックでプロデビューし、2015年5月に日本フライ級王座を奪取。そこから8連勝を飾り2017年5月にはISKAインターコンチネンタル王座も獲得するが、2017年11月に瀧谷渉太に敗れた。その後、拳の怪我による2度の手術を経て、2019年9月に復帰戦を行ったがKO負け。引退を発表したが今回復帰戦を迎える。戦績は14勝(5KO)3敗4分。  1R、石井は右ローを蹴っていく。麗也がジャブを出すと石井はスピードのある右ストレートをヒットさせる。さらに左ボディ。パンチのスピードには差がある。石井の右ボディストレートに麗也は左フックを返すが、もうその場に石井はいない。パンチの距離になると石井がスピードを活かしてパンチをまとめ、右ローにつなげる。  2R、石井は右ローと左ミドルでガードを下げさせてのパンチを狙うが麗也のガードは堅い。逆に麗也は右ストレート、左ボディを打ち、ヒジも使う。自分の脚を叩いて“もっと蹴ってこい”と挑発する麗也。石井が打ち合いを挑むと麗也も左フックをヒットさせる。麗也がギアを上げてきた様子。  3R、麗也のジャブに石井は右ストレートで飛び込む。麗也のジャブがかなりうるさく、石井は踏み込めない。石井が連打してくると麗也は右ヒジを合わせる。これで石井が流血。止められる雨に倒せとばかりに石井が猛ラッシュを仕掛けてパンチで追い回し、ヒジ、ボディを打つが麗也は守り切る。ラウンドが終了すると麗也はガッツポーズで観客を煽る。  4Rも麗也はジャブを多用する。傷口をこするようにしてジャブを打つ麗也。ここでドクターチェックが入るが、試合は再開。徹底してジャブを傷口を狙う麗也に石井は回り込みながらの右ロー、そして左フック。右ストレートはガードする麗也だが、石井は左フックをクリーンヒット。一気にパンチをまとめる石井。右ローが効いてきたか、麗也はサウスポーに構えを変える。  5R、麗也はジャブ連打から右ストレート、石井は右ストレートから打ち合いを挑むが、麗也はヒジを見せて石井を下がらせる。前に出る石井が左ミドルと右ロー、麗也は徹底してジャブ。アグレッシブに攻める石井に麗也は下がりっぱなしだが、右ヒジを出す。しかし、石井の左ヒジで今度は麗也が流血。  両者流血でドクターチェックを受け、試合再開。麗也はジャブ、ワンツー、石井は左ミドルと左右ボディ。勢いよく攻めるのは石井。麗也も打ち返すが手数は石井が多い。最後は両者が後ろ蹴りを出し合って試合終了。  石井が判定3-0で苦戦を制し、健闘した麗也にも大きな拍手が贈られた。 [nextpage] ▼セミファイナル 56kg契約 3分3R〇宮元啓介(橋本道場/INNOVATIONフェザー級王者)判定2-0 ※30-29、29-29、29-28×加藤有吾(RIKIX/WMC日本スーパーバンタム級王者)  宮元は小学4年生から空手を始め、数多くのタイトルを獲得。2010年1月、MA日本キックボクシング連盟でプロデビューし、WBCムエタイ・インターナショナル・スーパーバンタム級王者を始め、これまで6本のベルトを獲得している。志朗、内藤大樹、那須川天心、工藤政英、江幡塁など国内55kg級のトップ選手とはほとんど対戦経験があり、空手仕込みの蹴り技を駆使して国内55kg級のトップ戦線に長く君臨している。12月のREBELSでは小笠原瑛作に惜敗し、今回が再起戦。戦績は34勝(11KO)13敗7分。  加藤はジュニア時代から石井の指導を受け、プロデビューすると持ち前の強打で頭角を現し、2019年12月にWMC日本スーパーバンタム級王座を奪取。2021年1月のINNOVATION岡山ジム主催興行で行われた「岡山ZAIMAX MUAYTHAI 55kg賞金トーナメント」で、元山祐希と壱・センチャイジムを破って優勝している。現在9連勝中と絶好調。戦績は16勝(7KO)3敗。  1R、宮元はジャブのように左ミドルを放ち、加藤はガードの上からでもお構いなしにパンチをまとめ打ち。宮元は三日月蹴りをミドルに交えつつ、左の縦ヒジをヒットさせる。加藤のパンチにブロックを固めて三日月を蹴る宮元だが、加藤の左フックがヒット。前に出てパンチを打とうする加藤を宮元はジャブでけん制する。 2R、加藤はさらに前へ出てパンチを繰り出していくが宮元のガードは堅い。ジャブを打ち、左右ロー、そして三日月を蹴る。加藤は右の縦ヒジも繰り出す。宮元が多彩な攻撃を振り分けて加藤を翻弄する。加藤はフックとアッパーのコンビネーションもすぐに宮元が手数を出してくる。  3Rも前に出てパンチを当てにいく加藤に宮元は下がりながらもハイとミドルを蹴る。淡々とローを蹴る宮元は加藤のパンチをよく見てかわす。宮元は右ロー、左ミドル、右ハイのコンビネーションキック。加藤は前へ出て右ストレートを繰り出すが当たらない。ラッシュをかけても宮元のガードとクリンチワークでヒットは奪えず。  宮元がベテランのうま味を発揮して、加藤の連勝記録をストップした。 [nextpage] ▼第3試合 71kg契約 3分3R〇緑川 創(RIKIX/WKBA世界スーパーウェルター級王者)判定3-0 ※30-28×3×高木覚清(岡山ジム)  2005年デビューのベテラン緑川は、新日本キックボクシング協会で日本ミドル級王座とWKBA世界スーパーウェルター級王座を獲得し、K-1 MAX世界王者アンディ・サワーにも勝利した実績を持つ。ムエタイの世界最高峰ラジャダムナンスタジアムのタイトルにも挑戦。日菜太には惜敗したがT-98には勝っており、国内ミドル級最強の一角として長く君臨している。近年はRISEに参戦し、ベイノアに勝利を収めるも海人と憂也に敗れ、今回再起を懸ける。戦績は50勝(24KO)14敗7分2無効試合。  高木はINNOVATIONのスーパーウェルター級5位で、戦績は8勝(2KO)4敗1分。2019年9月のRISEで宮城寛克と引き分け、2020年11月の『スーパービッグバン2020』では第3代RISEミドル級王者・森田崇文から判定勝ちの金星を奪っている。  1R、緑川は右ローを蹴って飛び込んでの左フックをヒット。高木は前足を上げてフェイントしながら前へ出る。緑川は右ローから右ストレート。さらに左ボディからの右フックをヒットさせる。高木も右フックを打つ。緑川はボディから顔面、顔面からボディへとパンチを打ち分ける。高木は右ミドルを蹴るが後手に回っている印象。  2R序盤も右フックをヒットさせる緑川。右ローと前蹴りを多用する緑川に高木はワンツーを繰り出すが、緑川の右ストレートをもらう。入り込んでのフックをヒットさせる緑川、すぐに打ち返す高木だが緑川はしっかりブロックする。  3Rも入り込むと同時に打つ緑川の右フックがヒット。前に出る緑川は右ロー、左右ボディ、右ストレート。高木もワンツーを放つが緑川にブロックされる。残り1分で高木の右ストレートがハードヒットしたが、緑川は前へ出て右フックを打って行く。残り30秒で足を止めての打ち合いになり、連続でヒットを奪ったのは緑川。  判定3-0で緑川が勝利し、連敗をストップした。 [nextpage] ▼第2試合 51kg契約 3分5R 特別ルール×花岡 竜(橋本道場/INNOVATIONフライ級王者)判定0-2 ※47-49、48-48、48-49〇吉成士門(PK.センチャイジム/WMC日本フライ級王者)  花岡はアマチュアで28冠王を達成し、122勝20敗15分という驚異的な戦績を引っ提げて2019年春に中学卒業後すぐにプロデビュー。2020年8月のINNOVATION主催興行で王座認定戦を行い、勝利して無敗のまま王座に就いた17歳(高校2年生)。関係者からの評価も高く“平成最後の怪物”と呼ばれている。2020年12月にはRising力との無敗対決を制し、デビュー以来の無敗記録を「7」に更新した。戦績は6勝(2KO)1分。  士門は吉成名高のいとこで、ジュニアでは20冠王を達成。ルンピニースタジアムなどタイでの試合経験を積み、2020年7月に『BOM』でプロデビュー。10月の2戦目ではNJKFフライ級1位・誓(現NJKFフライ級王者)を圧倒して勝利するという新人離れした実力を見せ、12月の3戦目では天馬をKOしてWMC日本フライ級王座に就いた。タイでの戦績は11勝3敗、日本では3戦全勝。  両者とも関係者からの評価が高いまだ高校生の驚異の新人であり、プロで無敗。近未来の日本キックボクシング&ムエタイ界を背負って立つ逸材同士が早くも雌雄を決することになった。  1R、お互いローを蹴り合う中、士門が長いリーチからの右ストレートを直撃。花岡はすぐに体勢を整えて右ボディストレート。前蹴りで突き放し、花岡が蹴ってくるとキャッチして高く持ち上げてコカす。さらに首相撲からのヒザ連打。離れると花岡はパンチを打つが、士門の懐に入り切れていない様子。  2R、ローからパンチにつなげる花岡は飛び後ろ蹴りを繰り出す。花岡はミドルをキャッチしてコカしにいくのではなく、ローとパンチを入れる。待ちのスタイルの士門に対して、手数は花岡が多かった印象。  3R、士門はヒジ打ちを繰り出し、ワンツーから右ミドルと前蹴り。さらに首相撲からヒザ蹴り。花岡は右ボディストレートを当てるが、士門がすぐに右ストレートを顔面に返すため印象がいい。パンチで前に出る花岡を左ミドルで止め、足をキャッチされるとパンチを打つ。花岡はジャンプして入り込んでのパンチを繰り出す。  4R、左ミドルを2発蹴った花岡に士門は右ヒジ2連発。お互いに相手の蹴りをかわしてのローを当てる。花岡は変則的な顔面前蹴りを決めるが、士門も左ミドルで反撃。士門の蹴りをキャッチしてのボディストレートを見舞う花岡。  5R、前に出る花岡を前蹴りと左ミドルで突き放す士門。待ちのスタイルから、前に出ていく花岡を首相撲で捕まえてヒザを蹴っていく。さらに花岡の蹴り足をキャッチして投げを見舞った。  判定は2-0で士門が勝利。無敗対決は士門が花岡にプロ初黒星を付けた。 [nextpage] ▼第1試合 62kg契約 3分3R〇森井洋介(野良犬道場/初代KING OF KNOCK OUTライト級王者)判定2-0 ※30-28、29-29、30-29×永澤サムエル聖光(ビクトリージム/WBCムエタイ日本統一ライト級王者、ジャパンキックボクシング協会同級王者)  森井は国内ライト級屈指のハードパンチャーで、近年はKNOCK OUTのエースとして活躍。2016年9月の旗揚げ会見スペシャルマッチから2019年2月までに11勝(9KO)2敗1分という戦績を残した。2017年に開催された「KING OF KNOCK OUT初代ライト級王座決定トーナメント」では3試合全てKOで制し、初代王座に就いている。チャンヒョン・リー、原口健飛に連敗してどん底を味わったが、2020年10月のNO KICK NO LIFE復活大会で翔貴にダウンを奪われながらも逆転KO勝ち。再起を果たした。戦績は45勝(30KO)9敗4分。  永澤は新日本キックボクシング協会で日本ライト級1位まで昇りつめ、トップランカーとして活躍。ジャパンキック旗揚げ後は2020年1月大会で興之介を右フックでマットに沈めて第2代ライト級王座に就き、9月にはNJKFで鈴木翔也からダウンを奪っての判定勝ちでWBCムエタイ日本統一バンタム級王座も獲得した。しかし、11月に古豪シラー・Y’ZDに判定で敗れている。戦績は20勝(8KO)8敗3分。  1R、森井が左インローで先制してワンツーから左ロー。永澤は左ミドルと左ローを返していく。永澤は左ローを狙い撃ちにし、森井は左ボディ、左フックを打ち返す。残り30秒で森井がパンチをまとめ、強烈な左ボディをヒット。永澤はあくまでも左ローを奥足に蹴る。  2R、飛び出した森井がパンチと右ローを繰り出すが、永澤はパンチに合わせての左ロー。森井は意表を突く後ろ廻し蹴り。しかし、永澤は徹底して左ミドルとと左ロー。森井は右ローから左フックを繰り出すが、ローが気になるのか永澤の右ストレートをもらう。残り30秒でまたも森井がパンチをまとめにいったが、永澤も打ち返して目立った有効打はない。  3R、森井は左右ローから左右ストレートと左右フックの乱れ打ち。永澤はジャブを突いての左ミドル。永澤の右フックで長澤が仰け反る。永澤も足を止めて打ち合うがこの打ち合いは森井が優勢。左右フックが永澤を捉える。永澤はヒジを繰り出すが森井のラッシュは止まらない。両者打ち合うが前に出るのは森井。  最終回に猛攻を仕掛けた森井が判定2-0で連勝を飾った。
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