キックボクシング
インタビュー

【REBELS】挑戦者・白幡裕星「先輩との約束を果たす最後のチャンス」スーパーフライ級タイトルマッチに挑む

2021/02/18 18:02
【REBELS】挑戦者・白幡裕星「先輩との約束を果たす最後のチャンス」スーパーフライ級タイトルマッチに挑む

チャンピオン製造工場・橋本道場から老沼のタイトルを狙う白幡

 2021年2月28日(日)東京・後楽園ホール『REBELS~The FINAL』で、REBELS-REDスーパーフライ級王者・老沼隆斗(STRUGGLE)にタイトルマッチで挑戦するMuayThaiOpenスーパーフライ級王者・白幡裕星(橋本道場)のインタビューが主催者を通じて届いた。

 白幡はアマチュアで多数の経験を積み、2018年10月にプロデビュー。同年11月にはキック界のレジェンド・立嶋篤史の息子である立嶋挑己からも勝利を収めた。2019年12月1日にはMuayThaiOpenスーパーフライ級王座決定戦に臨み、判定勝ちで見事王座に就いた。2020年2月のREBELSでは老沼との王者対決を行い、延長戦にもつれ込む接戦の末に惜敗。8月大会では老沼に挑戦経験のある濱田巧、12月大会では元REBELS-MUAYTHAIフライ級&スーパーフライ級王者・松崎公則(STRUGGLE)を破り、老沼とのタイトルマッチでの再戦に漕ぎ着けた。

接戦で苦しい試合にはなる。そこで勝てるように

──1月の岡山大会では平松侑選手に判定負けでキャリア2敗目を喫しました。今年1戦目ということもあり、勝って勢いをつけたかったところだと思いますが……。

「メチャメチャ悔しくて、何日か寝られなかったです。でも次に老沼選手とのタイトルマッチも決まっていたので、『次こそは勝ってチャンピオンになる』という強い意志を持って、すぐに練習を再開しました。精神的にはつらかった時もあったんですけれど、ある意味次の試合がすでに決まっていたから、気合いが入ったという部分はあります」

──その前の、プロ初黒星は前回の老沼戦でつけられたものでした。その時はどうでしたか?

「そこまで8連勝していて無敗だったので、正直勝てると思ってたんですけれど、あの試合では老沼選手に気持ちの強さとかそういう面で差を見せられました。延長まで行っていい勝負はしたんですけれど、気持ちがまだ弱かったなと思わされました。ちょうどコロナの時期で練習もできなくて、試合後もしばらくけっこう凹みましたね」


(写真)2020年2月29日の初対戦では延長戦で老沼が判定3-0で勝利

──では、老沼選手は白幡選手にとってどういう相手ですか?

「僕が初めて負けた相手でもありますし、『REBELS』のリングでやり返したいというのは、ずっと思ってました。だから今回、『REBELS』の最後の大会で対戦することができてよかったです」

──今回、勝つために必要なものとは?

「もちろん倒したいとは思ってるんですけれど、スパン!と倒れることはない相手かなとも思っていて、接戦で苦しい試合にはなると思います。そこで勝てるように、いつも以上に練習して挑まないといけないと思ってます。そして、最後に必要なのは気持ちですね」

──その気持ちの中に、ベルトの存在はどれぐらいを占めていますか?

「ベルトというよりは、老沼選手に勝つことですね。勝てばベルトはついてくると思っているし、先のことを考えてもしょうがないので、目の前の老沼選手にしっかり勝つことを一番に考えています」


──先ほど、『REBELS』の最後の大会という話が出ましたが、白幡選手にとって『REBELS』はどういう存在ですか?

「『REBELS』には強い選手もいっぱい出てますし、自分も出てみたいなという気持ちもあったし、すごくいい舞台だと思っています。プロデビューした時には、同じ橋本道場の安本晴翔先輩が『REBELS』のベルトを持っていて、僕もそのベルトがほしいなとずっと思っていました。だから最後の大会でタイトルマッチが組まれて、凄く嬉しいです」

──ここでタイトルを獲るのは重要ですよね。

「『REBELS』のチャンピオンになるチャンスは、もうここしかないですからね」

──あっ、そういうことですね。「『REBELS』のベルト」を巻きたいと。

「そうなんです、ここしかチャンスはないので。前回、老沼選手に負けてしまった時に『REBELSのベルトを獲る』という目標を掲げたんです。REBELSフェザー級チャンピオンの晴翔先輩とも『一緒にベルトを巻く』という約束もしたので、ここは絶対に勝ちたいです」


(写真)橋本道場の(左から)宮元啓介、安本晴翔、与座優貴、白幡

──ところで今、自動車教習所に通われているという話を伺ったんですが。

「はい、今通ってます。格闘技以上に苦戦してるんですけれど(笑)」

──そうなんですか?

「今日は仮免のテストだったんですけれど、S字クランクとかで苦戦したりして、ダメだったんですよ。普通の人は2カ月ぐらいで取ると思うんですけれど、僕は半年ぐらい通っててまだ仮免受かってないんです」

──それは大変ですね(笑)。しかしこれだけキックでも勝っているし、運動神経とかは問題なのでは?

「いや、運動神経はメチャメチャ悪い方だと思います。キックでは練習量でそれをカバーしてるんだと思うんですけれど、教習所ではそんなにたくさん練習できないじゃないですか。しかも試合が近づくと行けなくなるので、それで半年もかかっちゃってて」


──では次の試合でベルトを獲って、晴れて免許も取らないとですね(笑)。最後に改めて、意気込みをお願いします。

「『REBELS』最後の大会でタイトルマッチなので、ここで勝って全部持っていきたいと思ってます」

橋本敏彦・橋本道場会長「(電話を替わって)インタビュー終わりました? 教習所の話も聞いた? 今、大変なんですよ(笑)」

──はい、伺いました(笑)。

橋本「裕星はもう一つ特技があって、ウチの選手の戦績を全部覚えてるんですよ。自分の分だけじゃなくて、他の選手の試合も、「何年何月何日、どこどこ、誰々に何R、KO勝ち」とか全部スラスラ言うんですよ。今、言わせましょうか?」

──いえ、それはまたの機会に伺いたいと思います(笑)。しかし記憶力がすごいんですね。

「いや、格闘技に関してだけなんです(笑)」

──ではチャンピオンになったらどこかで披露してください(笑)。ありがとうございました。

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