ドラムミットへ一発一発重いパンチを打ち込んでいった白鳥。評価を再逆転させることができるか (C)RISEクリエーション
2021年2月28日(日)神奈川・横浜アリーナ『Cygames presents RISE ELDORADO 2021』で、RISE DEAD OR ALIVE 2020 -63kgトーナメント優勝者・原口健飛(FASCINATE FIGHT TEAM)と対戦するRISE WORLD SERIES 2019 -61kgトーナメント優勝者・白鳥大珠(TEAM TEPPEN)が千葉の所属ジムで公開練習を行った。
白鳥は那須川天心の盟友で、2019年2月に第5代RISEライト級王者に輝くと、3月に開幕した「RISE WORLD SERIES 2019 -61kg Tournament」でヘクター・サンチアゴ、セクサン・オー・クワンムアン、梅野源治を下し優勝。世界王者のベルトを巻いた。10月と大晦日にはRIZINで大雅と連戦して2連勝するなど怒涛の12連勝を飾ったが、2020年10月の「RISE DEAD OR ALIVE 2020 -63kgトーナメント」準決勝で直樹に初回TKO負けを喫し、連勝がストップした。戦績は20勝(9KO)6敗1分。
公開練習でのシャドーでは、長い攻撃と短い攻撃を織り交ぜてパンチとヒザ蹴り中心で行い、ミット打ちはドラムミットを使用して一発一発を力強く打ち込んだ。ドラムミットを使ったのは「10日前にしてヘロヘロなので、軽く流す程度でドラムミットをやろうと思っただけです(笑)」と特に意味はないとのこと。
「今までよりもこの試合に向けて楽しみながらできているなっていうのがあって。減量も練習もそうですが、格闘技において全て楽しみながらできているので充実していますね。楽しみです。毎回減量に対して苦しいとかキツいなとかいう感情は抱かなくて。周りも楽しみにしてくれているし、それ以上に自分自身が一番楽しみなので今まで以上に充実した気持ちでいられますね」と、今回の原口戦が過去最高に楽しみだとする白鳥。
「対策も十分になりましたが、それだけにこだわらず、やってみないと分からない部分もたくさんあるので。とにかく楽しみながらという形ですね」と、“楽しみ”との言葉が多く聞かれた。「前回負けて、失ったものがたくさんあるのでそれを取り戻すための試合でもあるんですけれど、あまりそういう変な感情は抱かず、とにかくこの一戦に集中したいです」と、純粋に原口との試合を楽しみたいという。
再起戦であるという気負いに関しても「この対戦が決まる前は2度の負けは許されないと思っていて、多少プレッシャーを感じていたんですけれど、それ以上に僕自身も望んでいた対戦だし、そこに対して気負っていたらちょっともったいないというか。本当にこの一戦を楽しみにしていたので、復帰戦ですがそこはあまり意識しないでやれたらいいかなと思いますね。再起戦でよく分からない相手とだったら、また違うじゃないですか。この一戦はそういうのとは全く違う次元で考えていて、話題性も“世紀の一戦”くらいに言ってくれているのでそういう試合を見せたい」と、いいリラックス状態を保てた。
とはいえ、評価が格段に上がっている原口を倒せば失ったものを一気に取り戻せるのではと聞かれると「全てかどうかは分かりませんが、ある程度は取り返せるというか一発逆転というか。勝てばまたライト級戦線がぐちゃぐちゃになるんじゃないですか。ここで俺が負けたらそのままじゃないですか。変わらない。ここで勝ってもう一回ぐちゃぐちゃにして、もう1回他の選手と戦うと思うので最強を証明したいと思います」と、ライト級戦線をさらに混とんとさせたいとした。
原口が磨き上げた三日月蹴りについては「(原口は)蹴りが多彩じゃないですか。だから三日月蹴りだけに対して警戒してもしょうがない。蹴り対策はしてきたし、空手時代に三日月蹴りをもらった経験もあるので、そこはあまり意識はしてないですね」と、特別に警戒しているわけではないとする。
「今回はあまり緊張しないんじゃないかなって思うくらい気負いがないし、自信を持ってリングに上がれそうだなと思います」と、かなりいい精神状態にある白鳥。1回の試合結果で原口との立場が180度入れ替わってしまったが、「前回90秒で終わってしまったじゃないですか。でもあれが俺の全てじゃないし、次で見せればいいかなって感じです。昔からナメられるのは嫌いなので、そう思っている奴らを全員手の平返しさせてやろうかなという想いが本当に強いですね」と、今回の試合でさらにひっくり返してやると燃えている。