2020年11月の試合で拳の脱臼による靭帯断裂で手術、4月25日の『KNOCK OUT』での復帰を目指しているREBELS-BLACKアトム級王者ぱんちゃん璃奈(STRUGGLE)が、自身のYouTubeチャンネル『ぱんチャンネル』の動画を更新、現在の状態を語った。
2月17日でデビュー2周年を迎えるぱんちゃん。ジムに入ってからは4年弱、「何も理由なく1度も練習を休んだことがないです。風邪を引いてもジムに行って『帰りなさい』と言われたことがあったくらいで」というくらいキックボクシングが好きだが、「今年初めて休んじゃいました」と告白を始めた。
「私の中で挫折と言うのは心が折れたことが挫折だと思っています。4年間一度も挫折したことがないんですよ。でも初めてちょっと休みたいと思ってしまいました」
理由は、11月8日の試合で負った右拳の怪我で「伸筋腱脱臼に対する観血的脱臼整復術」という名の手術を受け、治療は順調で2カ月間は右手を使わず左のパンチと蹴りだけを練習していたという。
しかし「1月になってやっとできると思ってルンルンでジムへ行って打って、その日の練習が終わった後に『あれっ?』てなったのが人差し指の部分ではなく小指だったんです」と小指に激しい痛みを覚えた。
「2つの病院に通っているんですが、両方の先生に小指の腱も切れているけれど人差し指ほど酷くはないから手術しなくていいって言われたんですよ。放っておけばよくなるからと言われたので手術しなかったんです。2カ月ぶりに打った時に2割の力でしか打ってないんです。でもクッション付けて打った時に小指が痛すぎて打てなくて」
1月5日の練習始めで小指も手術しないといけないのかとの不安から号泣した翌日、病院で検査してもらったところ、様子を見ようと言われた。
「毎日痛くていつ治るか分からない。不安で毎日泣いていました。先が見えなくて。本当に復帰できるのかなって」という精神状況の中、「左ばかり頑張りすぎて左手首痛めて両方痛めちゃって。2週間半前に左手首を痛めて使えなくなった」と、両方の手が使えなくなる状況に陥った。
「初めて会長に『両手が使えなくて頑張れないです、しばらく休んでいいですか』って初めてLINEを送りました。休みたいと思ったのが初めてでした。パンチがいつちゃんと打てるかって不安になっちゃって不安定な日々が続いて、10日前くらいに何もかも嫌になって2日休んじゃって」
(写真)トレーニングは続けていたので身体はバキバキ(C)ぱんちゃん璃奈 ところが3日後には、以前から決まっていた試合コスチュームのデザイナーとの打ち合わせがあり、暗い気持ちで向ったところ、新コスチュームのデザイン画を見た瞬間にスイッチが入ったという。
「キックをしたくなくなっちゃっていたんですが、デザインを見た瞬間にめちゃめちゃ頑張ろうと思えたんです(笑)。このコスチューム姿でリングに上がった姿をみんなに見せたいと思って。やっぱりキックが好きなんだなって」
SNSでのファンからのコメントが支えになっていたと言い、「応援してくれる人がいっぱいいるんだって。SNSのコメントに涙が出ちゃった」と、応援してくれる人たちに試合を見せたいとの想いがあふれ出た。すると、奇跡が起こった。
(写真)復帰へ向けての試しに50kgを切るために水抜きする宣言も(C)ぱんちゃん璃奈「急激によくなったんです。2日ずる休みした翌日に、サンドバッグを打ったら小指が痛くないって。2~3割しか打てなかったのに5~6割で打てて。今日は9割打てました。ぱんちゃん復活しました! その日はスキップして帰りましたし、すれ違う人たち全員にウインクしようと思ったくらいで(笑)」と、急に痛みが引く瞬間が訪れた。
「3カ月、長かったよ。4月25日(のKNOCK OUTに)必ず出ます。右手8割は完治しています。2月末で100%までいければ」と、今は完全にやる気に満ちているというぱんちゃん。小指は腱が外れていて違和感はあるが「バカになった小指と一生仲良く頑張っていきます」と前向きだ。
「蹴りがめちゃめちゃ上手くなっています。4月は今までで一番強い対戦相手とやりたい、勝てないかもしれない相手がいいです。3年目は日本のベルトを持っている選手を倒してきっちり勝って、4年目で世界で活躍している選手と戦えるように頑張ります。RIZINにも出たいです」と、今後の目標を語った。