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レポート

【GLORY】開幕戦のヘビー級Tで優勝のリコ・ヴァーホーベン「バダ・ハリともう一度対戦してもいい」、アデサニヤをKOした戦績を持つペレイラが統一王者に「次はリコだ」

2021/02/09 19:02
 2021年1月31日の『GLORY 77』開幕戦で、ヘビー級ワールドトーナメントを制した現同級王者のリコ・ヴァーホーベン(オランダ・31)が、2019年12月にアクシデントで終わったバダ・ハリ(オランダ・36)と「再戦する準備が出来ている」と試合後、語った。  1万6千人収容のアホイ・ロッテルダムにて、無観客で開催された『GLORY 77』にてヴァーホーベンは、準決勝Aブロックでヘスディ・ゲルゲス(オランダ)を圧力と手数で上回り、判定3-0で勝利し、決勝に進出。準決勝Bブロックでレヴィ・リグターズ(オランダ)を判定2-0で下し勝ち上がってきたタリック・ケバベス(モロッコ)と、決勝で対戦した。  この日、2度目の試合でヴァーホーベンは、ONE Championshipで4勝1敗のケバベスを相手に奥足ローを効かせて、1R終了時TKO勝ち(ケバベスが途中棄権)。リング上で、マスクをつけた元K-1王者のレミー・ボンヤスキーから優勝トロフィーを受け取った。  2013年のヘビー級世界トーナメントでグーカン・サキ、ダニエル・ギタを破り優勝してから8年目のトーナメントでも、頂点に立ったヴァーホーベンは、「僕のレガシーの一つになった。次世代のためにも、自分の限界まで挑戦することで、彼らが僕のようになりたい、と思ってもらえるように。そしていつか僕を越える存在が現れるように、これからも頑張って限界に挑戦し、高みを目指す」とインタビューに答えると、かつて因縁の結末となったバダ・ハリが、ヘビー級で他のライバルに勝利すれば、再びリング上で対戦する準備ができていると語った。  元K-1世界ヘビー級王者バダ・ハリは、2019年12月にヴァーホーベンと対戦。1Rに右のカウンターで、3Rには左ハイキックで、計2度のダウンを奪い攻勢に立つも、自らの後ろ廻し蹴りで足首を捻り、試合続行不可能となりTKO負け。  その後、新型コロナウイルスに対戦相手および自身も感染し、2020年12月の『Glory 76』で戦線復帰。ベンジャミン・アデグバイ(ルーマニア)を相手に、2Rに先にダウンを奪うも、3R 逆転のKO負けを喫していた。  鼻骨骨折し、引退も噂されていたバダ・ハリだが、2021年1月下旬には、SNSでサプリメントの写真とともに、「戦いのための準備をするときに、トレーニングだけでなく、栄養がキーとなる。サプリメントとタンパク質は、トレーニングで正しい結果を得るために不可欠だ。次の勝利へ」と、現役続行を示唆している。 ▼ヘビー級ワールド・トーナメント決勝 3分3R○リコ・ヴァーホーベン(オランダ)[1R終了後 TKO] ※ケバベスが途中棄権×タリック・ケバベス(モロッコ)※ヴァーホーベンがトーナメント王者に ▼ヘビー級世界トーナメント準決勝Aブロック 3分3R○リコ・ヴァーホーベン(オランダ/王者)[判定3-0]×ヘスディ・ゲルゲス(オランダ)※ヴァーホーベンが決勝進出 ▼ヘビー級世界トーナメント準決勝Bブロック 3分3R○タリック・ケバベス(モロッコ)[判定2-0]×レヴィ・リグターズ(オランダ)※ケバベスが決勝進出  また、同大会では、3大王座戦も行われた。 [nextpage] アデサニヤをKOしたペレイラが、正規王者ヴァキトフ下し、「次はリコ」 ▼ライトヘビー級(-95kg)タイトルマッチ 3分5R○アレックス・ペレイラ(ブラジル/暫定王者)[判定3-2] ※46-49, 48-47, 45-50, 49-46, 49-46×アルテム・ヴァキトフ(ロシア/王者)※ペレイラが王者に  ライトヘビー級(-95kg)では、現UFC世界ミドル級王者のイスラエル・アデサニヤにキックルールで2戦2勝のアレックス・ペレイラ(ブラジル/暫定王者)が、正規王者のアルテム・ヴァキトフ(ロシア)と対戦。  MMAでも「Jungle Fight」「LFA」で戦っているペレイラが、ヴァキトフの突進をさばいて出入りの打撃を入れてスプリット判定勝利。統一王者となったペレイラは、試合後のインタビューで「次はリコ・ヴァーホーベン」と、ヘビー級王者が標的とした。 [nextpage] ドゥンベが衝撃KOで3度目防衛に成功 ▼ウェルター級(-77kg)タイトルマッチ 3分5R○セドリック・ドゥンベ(フランス/王者)[2R 2分52秒 KO] ※右オーバーハンド×マーセル・グローエンハート(オランダ/暫定王者)※ドゥンベが3度目の防衛成功  ウェルター級(-77kg)では、セドリック・ドゥンベ(フランス/王者)が、マーセル・グローエンハート(オランダ/暫定王者)と3度目の決着戦(1勝1敗)。2Rに、左のボディブローから右のオーバーハンドフックで2度のダウンを奪ったドゥンベがKO勝利している。 [nextpage] メクセンに勝利したヴァン・スーストがペレイラ妹相手に初防衛に成功 ▼女子スーパーバンタム級(55.3kg)タイトルマッチ 3分5R○ティファニー・ヴァン・スースト(米国/王者)[判定3-0]×アリーン・ペレイラ(ブラジル/挑戦者)※ヴァン・スーストが初防衛成功  女子スーパーバンタム級(55.3kg)では、ONE Championshipと契約したアニッサ・メクセン(フランス)に2019年11月に判定勝利し王座奪還したティファニー・ヴァン・スースト(米国/王者)が、アレックス・ペレイラの妹のアリーン・ペレイラ(ブラジル/挑戦者)と対戦。  リーチのあるペレイラに対し、5Rの王座戦に長けたヴァン・スーストが上下のコンビネーションで中盤から圧倒。ユナニマス判定で挑戦者を退けた。 ▼ライトヘビー級(-95kg)○ルイス・タバレス(オランダ)[判定3-0]×ドネギ・アベナ(スリナム) ▼ヘビー級トーナメント・リザーブマッチ○マーティン・パカス(スロベニア)[3R 2分23秒 KO] ※左ハイキック→左右連打×ムハメド・バリ(トルコ)
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