(C)GLORY/Rico Verhoeven/Badr Hari
2021年1月31日の『GLORY 77』開幕戦で、ヘビー級ワールドトーナメントを制した現同級王者のリコ・ヴァーホーベン(オランダ・31)が、2019年12月にアクシデントで終わったバダ・ハリ(オランダ・36)と「再戦する準備が出来ている」と試合後、語った。
1万6千人収容のアホイ・ロッテルダムにて、無観客で開催された『GLORY 77』にてヴァーホーベンは、準決勝Aブロックでヘスディ・ゲルゲス(オランダ)を圧力と手数で上回り、判定3-0で勝利し、決勝に進出。準決勝Bブロックでレヴィ・リグターズ(オランダ)を判定2-0で下し勝ち上がってきたタリック・ケバベス(モロッコ)と、決勝で対戦した。
この日、2度目の試合でヴァーホーベンは、ONE Championshipで4勝1敗のケバベスを相手に奥足ローを効かせて、1R終了時TKO勝ち(ケバベスが途中棄権)。リング上で、マスクをつけた元K-1王者のレミー・ボンヤスキーから優勝トロフィーを受け取った。
2013年のヘビー級世界トーナメントでグーカン・サキ、ダニエル・ギタを破り優勝してから8年目のトーナメントでも、頂点に立ったヴァーホーベンは、「僕のレガシーの一つになった。次世代のためにも、自分の限界まで挑戦することで、彼らが僕のようになりたい、と思ってもらえるように。そしていつか僕を越える存在が現れるように、これからも頑張って限界に挑戦し、高みを目指す」とインタビューに答えると、かつて因縁の結末となったバダ・ハリが、ヘビー級で他のライバルに勝利すれば、再びリング上で対戦する準備ができていると語った。
元K-1世界ヘビー級王者バダ・ハリは、2019年12月にヴァーホーベンと対戦。1Rに右のカウンターで、3Rには左ハイキックで、計2度のダウンを奪い攻勢に立つも、自らの後ろ廻し蹴りで足首を捻り、試合続行不可能となりTKO負け。
その後、新型コロナウイルスに対戦相手および自身も感染し、2020年12月の『Glory 76』で戦線復帰。ベンジャミン・アデグバイ(ルーマニア)を相手に、2Rに先にダウンを奪うも、3R 逆転のKO負けを喫していた。
鼻骨骨折し、引退も噂されていたバダ・ハリだが、2021年1月下旬には、SNSでサプリメントの写真とともに、「戦いのための準備をするときに、トレーニングだけでなく、栄養がキーとなる。サプリメントとタンパク質は、トレーニングで正しい結果を得るために不可欠だ。次の勝利へ」と、現役続行を示唆している。
▼ヘビー級ワールド・トーナメント決勝 3分3R
○リコ・ヴァーホーベン(オランダ)
[1R終了後 TKO] ※ケバベスが途中棄権
×タリック・ケバベス(モロッコ)
※ヴァーホーベンがトーナメント王者に
▼ヘビー級世界トーナメント準決勝Aブロック 3分3R
○リコ・ヴァーホーベン(オランダ/王者)
[判定3-0]
×ヘスディ・ゲルゲス(オランダ)
※ヴァーホーベンが決勝進出
▼ヘビー級世界トーナメント準決勝Bブロック 3分3R
○タリック・ケバベス(モロッコ)
[判定2-0]
×レヴィ・リグターズ(オランダ)
※ケバベスが決勝進出
また、同大会では、3大王座戦も行われた。