技巧派のムエタイ選手を迎え撃つ野杁「必ず倒す」
2021年3月28日(日)東京・日本武道館『K'FESTA.4 Day.2』の対戦カード発表記者会見が2月5日(金)都内にて行われた。
スーパーファイトのK-1ウェルター級3分3R延長1Rで、第2代K-1 WORLD GPスーパー・ライト級王者の野杁正明(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)vsプライチュンポン・ソーシーソムポン(タイ/GTジム)が決定。
野杁は空手からキックボクシングに転向し、2009年にK-1甲子園初となる高校1年生王者になり、“怪物”と呼ばれるようになった。圧倒的なテクニックと類まれなるセンスでプロ転向後すぐにトップクラス入りし、WBCムエタイ日本スーパー・ライト級王座、第2代Krushウェルター級王座、NDC -66kg王座などを獲得。2017年6月には日本人選手として初めてゲーオ・ウィラサクレックに勝利し、第2代K-1 WORLD GPスーパー・ライト級王者となった。翌年にはウェルター級に転向し、ジョーダン・ピケオーには敗れたもののその後は5連勝している。戦績は43勝(19KO)10敗。
プライチュンポンは『MAX MUAYTHAI』や中国で試合をしていた重量級ムエタイ戦士で、2019年11月の『KNOCK OUT』に初来日。日本ミドル級トップクラスの元ラジャダムナンスタジアム認定スーパーウェルター級王者T-98に勝利を収めた。その後は2019年12月の『BOM』でガオナー・PKセンチャイムエタイジムとのタイ人対決では判定負けを喫している。戦績は60勝(20KO)35敗2分のサウスポー。
当初は1月の『K'FESTA』で日本vsタイ5対5対抗戦の大将戦を務めるはずだった野杁。外国人の入国規制でヨードクンポン・シットモンチャイが来日できず、国内在住のプライチュンポンとの対戦となった。
「今回対抗戦が出来なくなってしまったんですが、僕のやることは変わらない。K-1ウェルター級のベルトしか狙っていないので、そのための一戦。必ず倒して僕が王者に相応しいことを改めて証明したいと思います」と野杁。
プライチュンポンについては「1試合だけ見ました。前回決まっていたヨードクンポン選手はK-1向きのファイタータイプでしたが、今回の対戦相手はガラッとスタイルが変わると言うか、サウスポーに変わってしまってTHEムエタイスタイルという感じなので、対策も一気に変わってきます。倒す技は決めているので全然問題ないです」と評する。
日本の試合では、左ミドルで距離を取ってポイントアウトする戦い方を見せていたが、「それではK-1では通用しない。ここはK-1のリングだということを当日は証明したいと思いますね。ここ最近KOが出来ていないので、ファンの方や周りの方にはウェルター級で通用しないんじゃないのか、パワー負けしているんじゃないかと思われがちなので、倒すことが難しい選手だからこそKOにこだわりたいなと思っていますね」と、KOにこだわったK-1スタイルを見せてやると語った。
外国人選手の入国がままならない状況下、モチベーションはどうかと聞かれると「全然問題ないです。ベルトを獲るために僕はスーパー・ライト級のベルトを返上してウェルター級に階級を上げたので、獲らないと意味がない。獲ることが僕の使命だと思っています。いつチャンスが来るか分かりませんが、それに向けて一戦一戦戦っていくだけですね」とブレない姿勢を示す。
そして「vsタイ人が何試合になるか分かりませんが、僕が日本代表ということでK-1のリングは最高・最強ということを僕らの試合で見せたいので、しっかりKOで締めたいと思っています」と、対戦相手が変わってもムエタイには負けないと宣言した。