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【UFC】ヌルマゴメドフとコーミエーの友情「サブミッション・オブ・ザ・イヤー」受賞で語られた言葉

2021/01/30 17:01

亡き父のお気に入り、腕を流さず極めた三角絞め


(C)Josh Hedges/Zuffa LLC via Getty Images

 2020年10月24日、ジャスティン・ゲイジーとのUFC世界ライト級王座統一戦に臨んだハビブは、2R 1分34秒、三角絞めで暫定王者を失神させた。

 試合は、終始圧力をかけるハビブに、下がりながらもカーフキックを当てたゲイジー。1Rのアウトサイドローは5発。2Rの最初のカーフキックで前足を流されたハビブは、この試合7発目のアウトサイドローキックを受けると身体を崩しながら、そのままマットに両ヒザを着いてのダブルレッグ(両足タックル)へ。

 そのままゲイジーの脇を潜りバックを奪うと、両足をフック。正対してきたゲイジーからマウントを奪い、上から三角絞めの体勢となった。

 左足で相手の右脇を開けさせ、右足で首を刈り、腕を脇に抱えて後方に倒れ込み、腕ひしぎ三角固めも狙える形から、上体を起こしてきたゲイジーに対し、右足を左足のヒザ裏で三角に組んだハビブ。

 このとき、ハビブはゲイジーの右腕を内側に流さず、脇に挟んで外に置いたまま、相手と正対しないで絞めている。ゲイジーはタップするもレフェリーは気づかず、再度のタップの直後、失神した。それは、通常と異なり、モダン柔術家たちが見せる90度に角度をつけた三角絞めの極め方だった。

 試合後、ハビブはコーミエーに、このマウントからの三角絞めは、父アブドゥルマナプが気に入っていた関節技であり、試合前にゲージーが「タップはしない」という言葉を聞いていたため、絞め技を選択したことを明かしている。父から受け継いだレスリングに柔道、コンバットサンボ、そして一時は敵対していたブラジリアン柔術の技術も採り入れ、ハビブは、最先端のMMAを戦っていた。

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