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【RIZIN】どうなる!? RIZIN開幕戦。佐々木憂流迦からの対戦要望に、扇久保「やりましょう」

2021/01/26 13:01
 2019年10月の朝倉海戦での顎2カ所骨折の大怪我から、2020年の大晦日に1年2カ月ぶりの復帰戦に臨み、瀧澤謙太に判定勝利した佐々木憂流迦(セラ・ロンゴ・ファイトチーム)が試合後、扇久保博正(パラエストラ松戸)との対戦を要望。扇久保も24日、それに「やりましょう」と返答。本誌の取材に「自分も単純に戦いたかった」とその思いを語った。  大晦日、バンタム級で四天王に迫る勢いを見せていた瀧澤謙太を相手に、組み技で圧倒し、懐の深い打撃でも進化を見せていた佐々木。  試合後はリング上で、「久々っスね。“ただいま格闘技”っていう感じです。いいもんですね。ここに立つまでに支えてくれた人たちに感謝します。帰ってくることが出来ました。自分ほんとうに強くなって帰ってきたって胸を張って言いたいんで、こんな内容でしたけど、2021年一発目、扇久保選手とやりたいです。ぜひ応援よろしくお願いします」と、扇久保戦をアピールしていた。  そのリクエストに1月24日、扇久保も「やりましょうよ」とSNSで返答。すぐさま佐々木も「楽しみにしてます。リングで会いましょう!」と呼応している。  ともに瀧澤を下している両者。扇久保は、16cmの身長差をものともせず、瀧澤から左ハイキックでダウンを奪い、判定勝利している。  佐々木は、今回の対戦要求について、「前戦で扇久保選手は、瀧澤選手に判定でしっかり圧勝して勝って、タイトルマッチもやって良い位置にいる選手。僕はいま自分のなかでパワーアップしていて、良い勝負ができると思っているので、2021年一発目はリカバリーもして、試合勘も戻っていると思うので、(扇久保と)全然良い勝負ができると思って言いました」と、その真意を語る。  扇久保が修斗フェザー級(現バンタム級)世界王者だった2013年1月に、修斗で環太平洋同級王者となった佐々木。その後、環太平洋王座を返上し、2014年からUFCに参戦している。  一方で扇久保は堀口恭司に敗れて王座陥落後、2016年に修斗世界バンタム級(現フライ級)王座を獲得し、二階級制覇を達成。同年の「The Ultimate Fighter」フライ級トーナメントで、準優勝となるも、UFCとの契約には至らなかった。  しかし、TUFで扇久保に敗れているアレッシャンドリ・パントージャがUFC入りし、2021年2月6日に前RIZINバンタム級王者のマネル・ケイプとの対戦が決定するなど、扇久保がフライ級のワールドクラスファイターであることは疑いようがない。  RIZINでは堀口にリヴェンジするためにバンタム級で戦う扇久保は、佐々木の呼びかけに「単純に闘いたかったんです」と言う。  修斗では後輩の佐々木の印象を、「修斗で戦っていた当時は、線が細い印象でしたが、今はフィジカルがアップした印象を受けます」と、顎の骨折期間にフィジカルが強化されていると語る。  RIZINで堀口との再戦で敗れた後、清水清隆、元谷友貴、石渡伸太郎相手に3連勝。UFC入りしたケイプが返上した王座を巡り朝倉海と戦ったが、1R TKO負けを喫した。リヴェンジすべき選手がまた1人増えたことになる。  扇久保は、自身のYouTubeでその思いを『鬼滅の刃』に例えて語っている。 3月東京ドームか、名古屋開幕か 「朝倉海に負けて、何回も読み返した」という場面のひとつは、煉煉獄杏寿の「胸を張って生きろ。己の弱さや不甲斐なさにどれだけ打ちのめされようと、心を燃やせ。歯を食いしばって前を向け。君が足を止めて蹲っても時間の流れは止まってくれない。共に寄り添う悲しんではくれない」という言葉だったという。 「俺はちゃんとやれただろうか。やるべきこと果たすべきことを全うできただろうか」と、煉獄同様に自問自答した扇久保は、胡蝶しのぶの姉・胡蝶カナエが妹を鼓舞するシーンにもファイターとして共感した。  作中、鬼を相手にダメージを受け、立てないと弱音を吐くしのぶにカナエはいう。 「関係ありません。立ちなさい。倒すと決めたなら倒しなさい。勝つと決めたのなら勝ちなさい。どんな犠牲を払ってでも勝つ」 「僕、格闘家なんで、凄いこの言葉が心に響いたっスね」と語る扇久保は、「倒すと決めた」相手を倒すために、もう一度、白星を積み重ねるつもりだ。  佐々木との対戦が決まれば、「フルラウンドを使ってヘロヘロにして勝ちたい」と本誌に語った扇久保。  指名した佐々木も「たぶん、瀧澤戦の時より自分は強いと思います。身体も強くなるし、もっと早く動けると思うし、スタミナ面も全然、前回は3Rに失速していたと思うけど、1R目から飛ばして、3R駆け抜けられるくらいに、もっと強くなって戻れると思います」と、総力戦に自信を見せている。  果たして、扇久保博正vs.佐々木憂流迦のバンタム級の柱対決は実現するか。  榊原信行CEOは、本誌『ゴング格闘技』3月号(NO.312)の取材に2021年の開幕戦の日程について、悩める思いを吐露している。  鍵となるのは、緊急事態宣言の解除の日程と「収容人員の50%か5千人の少ない方」と設定された入場制限の解除のタイミングだ。  3月14日の東京ドーム大会は、「収容人員の50%までの入場が可能」が前提だった際の企画。「最大5千人」では「ドームでは完全にコスト割れ」のため、「まだどうなるか分からない」のが本音のところだ。  同時に榊原CEOは、3月後半に名古屋ガイシホールを押さえていることも明かしており、新型コロナウイルスの感染状況によっては、開幕戦が名古屋からスタートする可能性もある。いずれにせよ、選手たちは、3月開幕に向けて、「昨日の自分より確実に強い自分になる」ために、全集中・常中の状態だ。
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