(C)ONE Championship
2021年1月22日(金)21時30分から、シンガポール・インドアスタジアムにて開催されるONE Championship「ONE: UNBREAKABLE」で川原波輝(日本)と対戦するリト・アディワン(フィリピン)のインタビューが現地から届いた。
当初、対戦予定だったハシガトゥ(中国)が、中国当局の新型コロナ感染拡大抑止のロックダウンにより、シンガポールへの渡航が不可能となったため欠場。急遽、DEEPストロー級王者の川原に白羽の矢が立てられた。
11月大会で修斗王者・箕輪ひろばをサブミッションで追い込みながらもスプリット判定負けを喫しているアディワンは、「リプレイを見て、もしかしたらミノワはタップしていたかも、と思った。でも、彼が『タップしていない』と言うのであれば、これをクリアできるのは再戦することだろう」 と箕輪との再戦を望むと、約2カ月間隔での川原戦に向け「自分の方が総合的に優れている」と語った。
リト・アディワン「ナミキは(DEEPの)チャンピオンだから。良いパフォーマンスができれば、ランクインは相応しいこと」
─対戦予定だったハシガトゥが、中国当局の新型コロナ感染拡大抑止のためのロックダウンにより、シンガポールへの渡航が不可能となったため欠場。今回、急な対戦相手の変更となりましたが、どのように準備をしてきましたか。
「どのスタイルの相手でも戦える準備ができていたよ。僕は元々ストライカーなので、打撃については問題ないし、グラウンドでの戦いになったとしても、その準備もしてきたので、試合がどうなるか見てみよう」
──リト・アディワン選手は、前回11月の箕輪ひろば戦から、あまり時間を空けずに今回の1月22日の試合に臨むことになりますね。
「準備万端だ。すぐに試合を組んでもらえたことに感謝しているよ」
──前回の試合以降、アディワン選手の母親が亡くなったことなど色々なことが起きたと思います。マインドセットにおいて変化がありましたか。
「何も変わっていないよ。ただ前向きなことをして来た。母が亡くなったことは、この試合で勝つことへのモチベーションとなっている。もし母がここにいたら、母の存在が僕にとってどれだけ意味があるかを伝えたい。どれだけ愛しているか伝えたい。僕はいま成長していかなければいけない。自分の夢を追うために、よりハングリーになっている。特にランキングを上りつめていくことを強く望んでいるよ」
──箕輪選手との試合はスプリット判定の接戦の末の惜敗でした。前回の試合で最も学んだことは?
「あの試合での学びは、過剰に自信を持たないことと、急ぎすぎないこと。沢山のことを学んだ。しっかり見直して前に進むだけさ」
──対戦相手の川原波輝選手についてどんな印象がありますか。
「僕が分かっていることは、彼は良い選手でストライカーということ。リスペクトしているよ。試合がどうなるか、見てみみよう。良い試合を見せるよ!」
──川原選手と対戦することで最も気をつけるべきポイントは何でしょうか。
「準備の面で言えば、ゲームプランを立て、そして彼の強み・弱みを研究した。彼の過去の試合を見て、ワイルドで激しく、オーソドックスとはかけ離れたスタイルの選手だと思ったよ。対面した時に“シャープでいること”を意識しようと感じさせた」
──チームラカイには、ケビン・ベリンゴン、ジョシュア・パシオなどの優秀な選手が多数います。キャンプはどのように過ごしましたか。
「同じ階級のメンバーとよく練習をした。試合に近い形での練習をたくさんして来たよ。良い準備ができたと思う」
──特に誰との練習が自身のためになりましたか。
「チャンピオンのジョシュアとの練習だ。僕の練習相手はほとんど、彼だから。ドリルもやって来たし、技術練習も一緒にして来た」
──今回の試合は、ストライカー同士の戦いです。川原選手よりアディワン選手の方が優れている点は?
「自分の方が総合的に優れていると思う。打撃もグラウンドもグラップリングも、彼より上手くできる。グラウンドでの戦いに向けた練習もして来たよ。レスリングでのディフェンスやメインの武器である打撃も磨いた。一発ヒットすれば彼をノックアウトできると思う」
──前回の試合で敗れるまではランキング5位に入っていました。箕輪ひろば選手に注目を持って行かれたと感じていますか。
「そこまで気にしていない。僕より彼が注目を集めたのはたしかだし。それに、トップ5やランキング5位は、僕にとっては物足りないことだ。なぜなら、この階級でより強い選手たちを破っていくことが目的だから。だから、ミノワに注目を取られたことは気にしていないし、僕のプランは5位に居座り続けることではなく、ナンバーワンになること。今は、よりハングリーになってトップを狙うことだけを考えているよ」
──再びトップ5に入るためには、今回の川原選手に勝つことが相当すると思いますか。
「それはあると思う。なぜなら、ナミキは前の団体(DEEP)のチャンピオンだから。もし彼との試合で良いパフォーマンスができれば、ランクインは相応しいことだと思うね」
──もし今後、箕輪選手とのリマッチがあればやりたいですか。
「それは楽しみだね。もしONEが箕輪との再戦を組んできたら、すべてプラン通りに試合が進むよう望むね」
──前回の試合で箕輪選手がタップしたのではという声も挙がっています。アディワン選手はどう感じていますか。
「正直なところ、最初のキムラをかなりキツく仕掛けた。彼の腕がフリーだったらタップできたと思うけど、彼の腕は僕の足の間にあって動けなかったと思う。彼がタップするのを待っていたけど、彼はタップできなかった。少しルーズにして彼がタップできるようにしたけど、彼は逃げ切りった。リプレイを見た時、もしかしたら彼はタップしていたかも、とは思ったよ。でも、彼が『タップしていない』と言うのであれば、これをクリアにできるのは再戦することだろう」
──箕輪選手とのリマッチ以外で、戦いたい相手はいますか。
「もしミノワがリマッチをしたくないと言ったら、戦いたいのは元世界王者だね。ナイトー(内藤のび太)かサルタ(猿田洋祐)と戦いたい。自分にとっての良いステップアップになると思っている」
──今回の川原選手との試合において、自分は「アンダードッグ」だと思いますか。
「ノーだ。そうは思わない。自信があるし、今回は勝つ、自分を信じている。単純に前回の試合でのパフォーマンスが良くなかっただけなんだ。でも未来はこれからさ。自分はまだここにいるし、そして変わらずハングリーだよ」
──いったいどんな試合になるでしょうか。
「はっきり言えるのは、テクニカルで、もの凄い試合になるということさ」
──「チームラカイ」として、この2021年はどんなことを目標にしていますか。
「もちろんチームとして、より改善されなくてはならない。過去のミスをきちんと見直し、トップに上りつめること。再び勝ち続けてタイトルショットを獲得し、ランキングのトップに入ること」
──最後にファンにメッセージを。
「いつも応援ありがとう。勝利のために自分のベストを尽くすよ。僕を信じて!」