2021年1月16日の『UFC on ABC 1: Holloway vs. Kattar』放送中に、ダナ・ホワイトUFC代表が、引退した元UFC世界ライト級王者のハビブ・ヌルマゴメドフ(ロシア)が、1月23日(日本時間24日)に開催される「UFC 257」に来場し、同階級のコナー・マクレガーvs.ダスティン・ポイエー、マイケル・チャンドラーvs.ダン・フッカーの2試合を観戦することを語った。
前日にヌルマゴメドフと会談したホワイト代表は、29戦無敗でオクタゴンを去った前王者が、「ライト級を停滞させるつもりはないし、ベルトに固執するつもりはない。彼らが素晴らしい試合をしたと自分に思わせて、“よし戻ってやろう”と思わせてくれるかどうか」と語ったことを明かし、復帰の可能性を示唆。
さらにホワイト代表は、2020年12月にトニー・ファーガソンに勝利したシャーウス・オリヴェイラについて、「ヌルマゴメドフが気になってるように見受けられた」として、「オリヴェイラを含め、次の2試合(「UFC 257」)で誰かが何かすごいことを見せれば、ハビブはその中の誰かと対戦するだろう」と語った。
2020年10月24日(日本時間25日)に開催された『UFC254』でのUFC世界ライト級タイトルマッチで、挑戦者のジャスティン・ゲイジー(米国)に三角絞めで一本勝ちし、統一王者としてベルトを腰に巻いたヌルマゴメドフは、試合直後にグローブをマットに置き、「父がいなければ戦えない。これが自分の最後の試合だ。(新型コロナウイルスで)父がいなくなり、ここに来るなんて考えられない。父がいなくなって(戦った試合は)今回が初めてだ。母に3日間相談し、『お父さんがいないと出来ないから、もう辞めてほしい』と言われたけど、最後だからと約束し、試合をした」と、突然の引退を表明していた。
試合後には望んでいた通り、「パウンド・フォー・パウンド」の1位にもランクされ、100万ドルで買収したロシアのEagle FC(Gorilla FCから改称)の試合をUFC Fight Passで配信させる交渉にも臨んでいる。
引退し、プロデューサー業に舵を切っているヌルマゴメドフだが、目標として掲げていた「30戦無敗」まで、あと1試合を残している。果たしてダゲスタンの鷲は、マクレガーとポイエーの戦いを目にして、オクタゴンに舞い戻るか。