2021年1月17日(日)東京・新宿FACE『RISE GIRLS POWER.4』の前日計量&記者会見が16日(土)都内にて14:00より行われ、全選手が計量をパスした。
今大会のメインカードは「アトム級(-46kg) NEXT QUEEN トーナメント 2021」。宮崎小雪(TRY HARD GYM)、小林愛理奈(FASCINATE FIGHT TEAM)、佐藤レイナ(team AKATSUKI)、奥脇奈々(エイワスポーツジム)の4選手がワンデーで決勝戦までを争う。
宮崎は45.9kg、小林は45.55kg、佐藤は45.90kg、奥脇は45.45kgでそれぞれ計量をパス。続いてトーナメント組み合わせ抽選会(神村エリカGIRLS POWERアンバサダーの持つ封筒を各々が選び、Aを引いた者同士とBを引いた者同士が1回戦で対戦)が行われ、1回戦は小林vs奥脇、宮崎vs佐藤という組み合わせとなった。
続いての会見で、小林は「前は技術とかが足りなくて勢いとパワーだけで行こうとして負けてしまいましたが、今回は足りていなかったことをいっぱい練習してやることは全てやってこれたので、明日はいけるところを見せます」と、成長したところを見せたいとコメント。
奥脇は「46kgの選手が多い中、私を選んでいただきありがとうございます。RISEは初参戦ですが兄(一哉)も出ていて、(先輩の)水落(洋祐)さんや竹内(将生)さんが出ていてずっと憧れの舞台でした。その中でトーナメント出場のチャンスをつかめたので、小林選手とはかみ合うと思うので受け身に入らず1回戦から倒しに行きたいと思います」と、初参戦でインパクトを残すと意気込む。
会見やSNSの毒舌で存在感を示し、高度なテクニックが関係者から高い評価を受けて今回の優勝候補と呼ばれている宮崎は「心身ともに絶好調なのでとても楽しみです。佐藤選手は(事前の)ZOOMインタビューで私とテクニック対決ができると言っていましたが、テクニックに差がありすぎて話にならないので、当てられるように頑張ってくださいって感じです。明日は姉の若菜(第4試合に出場)も出るので、2人で勝って宮崎姉妹の日にしたいと思います」と、佐藤を挑発すると同時に自分たちの日にすると宣言。
すると佐藤は「結果が残せていないにも関わらず選んでいただいたからにはいい結果を残したいと思います。宮崎選手は私のZOOMインタビューを見てくれたようなんですが、私はまだ見れていなくてごめんなさい。以上です」と、宮崎の挑発をやんわりとかわした。
続いて試合前日に決定した対戦相手のことを聞かれると、各選手は次のように答える。
小林は「動画を見て自分と似ていて、パワー系で根性で殴りに行くタイプやなって印象です。自分とやったら女子にない激しい試合ができると思うので本番もバチバチ来て欲しい。パワーがあって強い印象です」、奥脇も「試合を見させていただいたんですが、自分と似ているなというスタイルで。自分は打ち合うのが好きで、気が強いところも似ているので気の強さMAXでお互いにぶつかり合いたい」と、お互いにバチバチの打ち合いをしたいと口を揃える。
宮崎は「階級が上の王者とタイトルマッチをやっているので(寺山日葵と王座決定戦を争った)実力のある強い選手だと思いますが、華がないし、私の方が華がある。私が主役になって優勝しないといけないと思っています」と、変わらず自信満々。
佐藤は「横浜と大阪の試合を生で見ていて、技術があって強い印象と、JKで勢いに乗ってるなって。でも私の方がキャリアがあるのでキャリアの差を見せたいなと思っています」と、宮崎の2勝1敗1分に対して8勝12敗1分と約5倍の試合数をしてきたキャリアの差を見せたいとした。
今回は優勝するまで1日2試合を戦うワンデートーナメントとして行われる。それについては次のように答えた。
空手では多くのトーナメントを経験している小林だが、「ワンデーは空手とかで多くて5試合しますが、空手とは違うダメージや効き方も違うので、キックでは初めてなので分かりません。対策はしてないですが、1試合目から自分なりに飛ばしていこうかなと思っていて。後のことを考えても面白い試合にならないので、1試合目から飛ばしていきます」と、決勝のことは考えずに1回戦から全力で行くとする。
奥脇も「ワンデートーナメントに出るのは初めてです。でも1回戦から守りに入ることは一切考えていません。トーナメントだとは考えず、1回戦から上げて行きます。対策はとにかく体力を付けてきました」と、やはり1回戦から全力で行くとした。
宮崎は「ノーダメージで決勝に上がる自信しかないので対策はしてこなかったですが、1試合目を大切にいかないといけないと思っています」と、1回戦をノーダメージでクリアしたいという。
対する佐藤は「ワンデーの大変さは寺山さんから聞いています。でも、1回戦で勝たないと決勝はないので、1回戦に集中して勝ちたいと思います」と、1回戦に勝つことだけを考えると答えた。
最年少、高校3年生ながら臆することなく他の選手を煽りまくった宮崎。実際、言われた方はどう思ったかとの質問も。
小林は「試合をした時(2020年10月に対戦)からバチバチでしたが、実際に技術が凄くてやられてしまい、負けているので口に出しては言えないです。試合で見せるしかない。(宮崎は)言える立場なのでいら立ちもなく、試合を離れるといい子だと思うので」と、宮崎のキャラを崩壊させる一言で場内を笑いに包んだ。
奥脇は「私はSNSとかで煽るのが好きじゃないですが、SNSの時代なので煽る方がいるのは大事だと思います。10代の内は煽りに煽っていききっていけばいいと思います」と、大人な発言。
1回戦での対戦が決まってこの会見でも直接煽られた佐藤は「自分の場合は、琴選手(平岡琴=宮崎と同門の先輩)とやった時も会見で煽られて、その時はどう対応すればいいか分からずでした。私は師匠がイカツイ系ですが(REBELS-REDライト級王者で“千の職質を受けた男”と呼ばれる良太郎)私はそういうキャラではないので分からないです」と、ほのぼのとした雰囲気で話した。
すると宮崎は自らマイクを握り、「さっきから聞いてて、私がJKだからとか負けたからとかそういうのではなく、せっかく煽ったんだからのってきてって想いが正直ありました」と、大人な態度をとる3人に物足りなさを感じたと荒ぶった。
戦前の注目度ではやはり“荒ぶるJK”宮崎が一歩リード。このままの勢いでトーナメント優勝を飾り、3月の高校卒業前に勲章を手に入れることができるか。それとも小林、奥脇、佐藤がそれを阻止して打倒・紅絹(アトム級王者)に名乗りをあげるのか。女の意地がぶつかり合う嵐のトーナメントになりそうな予感が漂う。